* 石原慎太郎が亡くなった。何を得たという人でない。何を喪いもしない。
中村吉右衛門の死が、大きかった。痛かった。
2022 2/2
* 国立劇場での、白鸚、仁左衛門、幸四郎が参加しての「今藤会」も、能の「喜多会」も、懐かしくもあり好きでもあり「行きたいなあ」と思うが、まだ四月では、コロナ禍の先行きに私は油断ならぬと身構えが崩せない。憎いコロナではある、しみじみ憎い。
2022 3/22
* あさ、早々に、高麗屋 松本白鸚さんから、季節の「朝顔」の籠を頂戴した。うれしく。今日からの送り作業前に「気合いをいれて」頂いた。感謝。もう、そろそろまた歌舞伎座へ行きたくなっていたところ。ご健勝をお祈りします。
2022 6/28
* 梅若万三郎いえからは能のおさそい、高麗屋の松本白鸚さんからは十月歌舞喜佐へのおさそいがある。俳優座の岩崎加根子さんからも。感染コロナの方は果然 感染の勢いをこの日々倍々化していて、なんともハヤ。
今日午後には建日子が、車で、参議院選挙の期日前投票所へ運んで上げると。
* ここまで書き置いて、午前九時半。朝食に降りる。
2022 7/8
* 日本国が敗戦したお盆が来る。この日へは、あたかも「義務」かのように私は國の運命を左右した劇的最期への歴史映像を,強いても目に胸に焼き付けて忘れまいと心身を格す。もう多年そのようにこの日を迎えてきた。
と、云いながら、午から観たのは、歌舞伎「川庄」一場、坂田藤十郎 中村時蔵 片岡我當の、実に実に華マル五樹マルのみごとな名場面。懐かしさにも、泣けて泣けてしかも浪花芝居軽妙のにわかにも笑えた笑えた、最高級の近松歌舞伎を芯から心底堪能し、嘆賞し、賞美してじつに幸せであった。
「川庄」ではもはや上を望めまい最優秀に完成され尽くした舞台。弥栄中・同志社をも共にした片岡我當クンの最高の芝居を観た。おお懐かしい。ああ何というあの藤十郎の完成され尽くした巧さか。
素晴らしい舞台を、ほんとうに、よく録画しておいた。最上の宝と思える。
2022 8/14
* 右脚の痛みに苦慮しつつ湯を遣って、など、対応。そうはウマクいかない。結句は寝られるときに寝入っていよう、などと。幸いに心の苦痛と謂うほどの事は無く、ひししお体躯の痛さにヘキエキしている始末。しかし、夜中の悪夢には勘弁願いたいモノだ。
* 気に懸けながらついノビノビになているのに、手紙書きがある。メールの遣えない先、ことに井口哲郎さんへのご無沙汰を気に懸けている。高麗屋へのお願いなども、メールですむとはいえ、白鸚さんにも奥さんにも、また幸四郎君や奥さんにも手紙が書きたいのに、手のしびれがひどく、書字の自在が喪われている。余り見苦しいのも恥ずかしく、しかしご無沙汰の先サマへは気を遣っているのです。ごめんなさい。
メールも、いただいたのには、喜んで返信を差し上げるが、よほどの要で無い限り私からは差し控えさせて戴くと思い決めている。ご無礼、ご勘弁下さい。
2022 9/23
* 高麗屋の幸四郎が、師走の歌舞伎座へ誘ってきてくれましたが、いまのコロナのようすと私の体調では。残念、乗れないなあ。なにより歌舞伎座まで通えるだろうか、往復路をタクシーを使うしかないか。
もう一度、街を,銀座、浅草、上野そして博物館など、歩きたいがなあ。
2022 10/11
* 昨日は、高麗屋 松本白鸚さん親書を頂戴。久しくお舞台が観られていない、ひとしお懐かしくも、また心寂しくも。御夫妻 幸四郎さんご夫妻 紀帆さん まつ子さん、また元気なお舞台でぜひぜひ再会したいもの。
〇 急にお寒くなって参りました。
先生御夫妻には、お体お元気でいらっしゃいますか。
先生のお力で家族の者がペンクラブの会員にしていただいて十五年になります。月日の経つのは早いもので、家内共々御礼申し上げます。
いつも頂く先生のご本の数々、大切に大切に読ませて戴いております。
『湖の本』には子供達のことも書いて頂き、重ね重ね懐かしく拝読させて戴いております。
吾々の仕事は、一舞台済むと、身も心もカラカラに渇いてしまいます。その時らに秦先生の御本のお言葉は「オアシスの水」のように読む者の心を潤してくれます。
恒平先生、迪子奥様の御健康とお幸せを祈っております。
秦 先生 机下 二代 白鸚 (鸚鵡自画 添えて)(いずれも高麗屋さん自署)
2022 10/18
〇 お元気ですか。紅葉が進み 秋が深まっています。風邪ひかぬよう。お大事に。
花筐のこと、最初に上村松園の絵と能の花筐を思いました。寒くなります。 尾張の鳶
◎ 花筺 すこし長めの創作が進行中なのですよ。
疲労困憊という感覚と体調は抜け去ってくれません、無視して、すべき・したいをしています。すっかりお婆ちゃんと化しているかと想像しています。
コロナの感染者数が減るどころか増え続けてます。出歩けない間に脚が萎えてしまいそう。
宿を取らねばならない京都というのは、「ウソ」のようで。新幹線に乗れば済むというワケでなく、遠くなったなあと。
円通寺の縁側に腰掛け 比叡山がみたいなと想う。仏様の御顔と あちこちで再会したいなあと思う。保津川に雪の季節が来るなあとも。戦時疎開した旧南桑田郡樫田村字杉生(すぎおう)(いまは大阪府高槻市内とか。)の蛍と蛙の声に溢れた夏の夜、懐かしいかぎり。
坪谷善四郎という著者の千頁を越す『明治歴史』とドストエフスキー『悪霊』熱愛中。四書のうちの『中庸』そして『史記列伝』『水滸伝』も。「金瓶梅」読みたいと心がけています。
処方されている利尿剤のせいか、よろよろします。自転車には乗れなくなり、家の中で数回転倒転落、幸い異常は無いです。
「撮って置き」の映画を頻頻と観ています。昨日の『ドクトル・ジバゴ』が凄かった。ドラマでは『ドック』そしてやはり『鎌倉殿の13人』に注目しています。
文化勲章の松本白鸚に、幕末の秋石畫、見事に丈高い松の秀にちいさく鶴が降りて、空高く高くに小さな旭日という長軸を謹呈しました。京都の「ハタラジオ店」の昔に出逢っているのです。お父さん(初代白鸚)と一緒に「電池」などを買ってくれました。彼は少年でした。
ロダンの地獄の門を遠目に、上野の美術館前庭に ゆっくり腰掛けたいなとねがうのですが。 お元気で。 鴉 勘三郎
2022 11/4
* 高麗屋の松本白鸚丈、文化勲章自祝の記念品を贈ってきた。
2022 11/19
* 午、高麗屋白鸚さんから歳暮の「鶏すーぷのラーメン」を戴く。時季で、なにかと頂戴モノあり、大益貞子さんの各種に調理の「鰻、京都の伊藤隆信さん、大柿と蜜柑をそれぞれに箱で。地元眼科の佐藤千里子先生、帝国ホテルの各種スープを。有難う存じます 2022 12/2
〇 秦恒平さま
ご無沙汰しております。シアターナインスの今野です。
暮れのお忙しい時期かと思いますが、お変わりございませんでしょうか。
先だって白鸚へ頂戴致しましたお軸を
1月公演の歌舞伎座楽屋に掛けましたので
是非先生にご覧戴きたくお写真を添付致します。
白鸚はしばらく舞台を休演しておりましたが
一昨日の12月公演千穐楽に、口上を無事勤めることができました。
休養も充分に取りましたので、来月は充実の舞台をお目にかけられるかと思います。
寒さ厳しい折から、呉々もお身体をお大切に
どうぞよいおとしをお迎え下さい。
来年はどうか明るい話題が増えることを願いつつ。
2022/12/28
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株式会社シアターナインス 今野博子(いまの)
〒106-0047 東京都港区南麻布 3-3-10
TEL:03-3455-7188 / FAX:03-3455-7145
e-mail: kouraiya@dream.com
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* 私の久しく愛し正月を飾ってきた「吉祥松樹 旭日と双鶴」の長軸が、文化勲章のお祝いにさしあげた松本白鸚丈の新年の楽屋に美しく架けて戴けた、なんと嬉しいお目出度いことか。 感謝 感謝 幾久しくと。
* まさしく歳末のめでたい朗報を戴いた。
さきには、京舞の 井上八千代さんへ、「月 雪 花」字に小堀遠州和歌を副えた三本の長軸を貰って戴き、まさしく場を得て嬉しかった。
今回は高麗屋さんの楽屋の床に美々しく架けて戴いた。嬉しい仕儀に定まって、何より歳末の嘉治と成った。
治まるべきトコロへ物の美しく治まるほど目出度く嬉しいことは無い。感謝。
2022 12/28