* 初場所初日 横綱稀勢乃里 無惨に負ける。先場所は五連敗の十休。大相撲のためにも、退き際を綺麗に願う。
2019 1/13 206
* 録画の大相撲、稀勢乃里、無惨の三連敗。観てられない。「日本人の横綱」といったお祭り感覚の、ま、犠牲者だとも見える。恥の上塗りはしないがよい。
横綱の鶴龍も、連敗。
上位の連勝は、白鵬だけ。取りこぼすなよ。先場所優勝の貴景勝の奮励で盛り上げて貰おう。
2019 1/15 206
* 横綱稀勢乃里、初日から三連敗、先場所からは八連敗での引退となった。無用の「激励」などした関係者らのかえって心ない仕向けに問題があった。気の毒であった。
大相撲勢力に新旧交代の烈しい変化が見えていて、歓迎したい。そのなかで、なおなお後生への不動の範として不世出の横綱白鵬のしぶとい健闘をも応援する。
2019 1/16 206
* 横綱白鵬、ひとり十連勝。
白鵬は、他の大方の力士とちがい、からだも清潔に美しい。
でぼでぼ、だぶだぶの垂乳根力士は、つよい、よわいに関係なく、たんに肉体美という一点からして、見ていたくない。
2019 1/22 206
* 午後になり疲労のためか何のためか知れず、横になり、奇妙の夢を見続けたまま朝かと思いながら夕過ぎた七時まで寝入っていた。数人のグループ、どうや らNCIS風の数人と、飛行機や船や列車や自動車で、いつも大量の鮮魚をどこかへ運搬しつづけていた。思い当たるなに一つない。類似の体験、雫ほども無い のに。そんな間に、案の定、白鵬、二敗目を喫していたという。今場所の優勝は見送りか、それでも良い。
2019 1/24 206
* 玉鷲という美しい四股名の力士を「強いよ」と言いも観もしてきたのは数年も前からだった。足踏みが永いと思いながら、きれいな相撲をとっている印象は 動かなかった。今場所の優勝は、先場所の貴景勝のよりも意外の観はなく、とうとうやったなと嬉しくさえあった。玉鷲という名のよさにも大賛成で、豪栄道だ の貴景勝だの琴奨菊だの高安だの遠藤だのという名乗りは、謙遜をも欠いて見苦しいと、一貫、不賛成で来た。隠岐の海はいるが安芸の海や玉の海ほど強くなく、強い佳い「山」も「川」も見当たらない。十両や幕下へゆくにつれ、吐き気のする四股名が並んでいる。こんなことにこそ協会は美意識を貫いて貰いたい。
玉鷲には 白鵬のあとをしっかり追いかけて欲しい。
2019 1/27 206
* 水泳の池江りか子選手突然の白血病と聴き、胸痛む。なんとか治って欲しい、直せる病気のうちに加わってきているのだ、適切な適合骨髄と出会えるように祈る。
2019 2/13 207
* 日の出の勢いの大関候補貴景勝を横綱白鵬は「壁」になると猛戦し快勝した。さも在って欲しいのが横綱である。安易に道を譲るようなことでは存在の意味がない。貴景勝は喜んでよい。
文学の世界にもむかしは強い横綱大関が犇めいていて、懸命に取りすがりながら「自分の世界(自分の相撲)」をと心がけた。入学早々に「自分なりの世界 を」などと先走って「そんなの在るのかい」と河上徹太郎先生、吉田健一先生に笑われてしまったのは、わたしにとって最高の教訓だった。そのとき即座に理會 できて本当に良かった。答案を出し続け、松園女史を書いた「閨秀」は吉田先生朝日新聞の文藝時評全面の絶賛を戴いた。「雲居寺跡 初恋」を書いたときは河 上先生から「あれでいいんだ」と頷いて戴けた。
「壁」は高く堅いのがいい、そして乗り越えて行く「道(手法)」は、自分自身で見つけ鍛えるしかない。
いま、文藝・文学の世界に勝れて嶮しい「壁」の「役」を、誰がしているのか、よほど低い壁かして、よく見えてこない。
ペンクラブで前に会長を勤め上げた浅田次郎が、この春の理事改選で、二十人も名を連ねた「成りたい候補」連の中に入り混じって、メールを寄越すのをみて、肌寒くなった。
2019 3/21 208
* イチローの引退は、来るものが来たということ、素晴らしい人間であったと、同時代を生きて嬉しかった大きな一人。美空ひばり、坂東玉三郎、そして白 鵬。同時代を楽しませてくれた抜群の四天王と思っている。文学に、政治に、こういう人らと同じ嬉しさを貰えないで来たには、失望している。
志賀、谷崎、川端、三島らの時代を、わたしと「同時代」とは残念ながら云えない。 2019 3/24 208
☆ 陶淵明に聴く 雑詩其六
昔聞長者言 昔、長者の言を聞けば、
掩耳毎不喜 耳を掩うて毎(つね)に喜ばず。
奈何五十年 奈何(いかん)ぞ 五十年、
忽已親此事 忽ち已(すで)に此の事を親(みづか)らせんとは。
求我盛年歓 我が盛年の歓を求むること、
一毫無復意 一毫も復(ま)た意無し。
去去轉欲遠 去り去りて転(うた)た遠くならんと欲す、
此生豈再値 此の生 豈(あ)に再び値(あ)はんや。
傾家持作楽 家を傾けて持(もつ)て楽しみを作(な)し、
竟此歳月駛 此の歳月の駛(は)するを竟(お)へん。
有子不留金 子有るも金を留めず、
何用身後置 何ぞ用ひん 身後の置(はから)ひを。
むかし若かった頃は、老人たちが何かお説教めいたことを言ったりすると、いつもいやがって耳をふさいだものだ。
ところが何としたことだ、五十年を経てみると、自分でも同じことをやっているとは。
若い時代の楽しかった生活をふたたび求めようという気は、さらさらないが、時が過ぎてこうも遠くなりかかると、ああ、もう人生は二度とかえってこないのだなあと、しみじみ思う。
これからは、有り金はたいて楽しみを尽くし、駆け去って行く残りの歳月を過ごすことにしよう。
子どもたちには財産など残すまい。死後のことまで思いわずらう必要がどこにあろう。
* 実は陶淵明 このとき「五十歳」と云うているのだ、が、私の身にそえて「五十年」と読ませてもらった。もう私にはたくに足る「有り金」など無いが、「身後の置(はから)ひ」などなく残り少ない「此の歳月の駛(は)するを竟(お)へ」たい思いは日々に切である。外出もままならず気もなく、つまりは「書きたいだけを書きたい」ということ。これが、命を日々食い破るほど、厳しい。わたしの闘いであるが、目下、分がわるく土俵際へ押されている。
国技館の武蔵屋の竹蔵くん、番付を送ってきてくれた。
角界のバカバカしいほど横綱白鵬イビリが過ぎている。自己都合のアベカワ国民栄誉賞をきれいに袖にしたイチローくんとならぶ、現代最高最強のアスリート白鵬をわたしは国籍など何の斟酌もなく手拍子美しく応援する。怪我せず、夏場所も頑張ってください。 2019 5/3 210
* 夏場所。白鵬は休場と聞く。いやらしいイヤがらせのなかで、怪我のまま相撲をとることはない。しっかり直し、また颯爽と全勝して欲しい、それのできる まさに不世出の横綱なのだ。角界はこの至宝にもっと敬意と謝意とをはらうべきだ。全勝優勝の挨拶で、全観客のお手をかりて角界への祝意を願って何が咎めら れる筋であるか、その狭量と悪意、理解に苦しむ。彼ほどの偉業をだれが大相撲の土俵上に成し遂げたか。千代の冨士、北の湖、大鵬、みな懸命の名力士であっ たけれど白鵬はははるかに大きい。同時代にその土俵の英姿を観てきたのをわたしらは心底感謝している。
2019 5/11 210
* 五時。大相撲、みに降りようか。
2019 5/15 210
* 大相撲の審判協議、99.9パーセントの「栃の心」の勝ち相撲を覆す不快さ。なんで、こうなるのか、日本人は。度ひょえ際の写真を十ぺんも見せられた が、踵が砂をはいた痕跡は無かった。この伝では、いつか大相撲協会は過去のあらゆる非日本人力士の全業績記録を抹消するぐらいなバカを遣りかねない。
2019 5/24 210
* 平幕朝乃山の力戦奮闘の初優勝は賞讃する。しかし、昨日の栃ノ海との相撲の審判判定はまことに宜しくない。六、七分もかけての土俵上協議がすでに異例 であり、しかも審判長の「説明」が成っていない。自分は最後までよく判断できなかったが、土俵前の審判一人にしたがって行司差し違えにしたと。とゃ真は繰 り返し栃ノ心の踵のセーフを見せていたし、あれだけ協議に時間を掛け審判長もアヤフヤだったという以上は、最悪でも取り直しが妥当であった。せっかくの朝 乃山の初優勝に黒いケチついたのは彼のためにも気の毒だった。
栃ノ心が、断然分の悪い横綱鶴龍を飛んで降したのは、大関への復帰という熱望もあり、アタマをつかったものだとニヤッとした。ま、カド挽歌と呼ん一場所で乗り切ったのを祝福しよう。
2019 5/25 210
* またいつのまにか大相撲です。一頃ほどはくっついて観ていようとはしていないが、景気は感じ取れる。
九時から、松たか子のでる連続ドラマが始まるとも聞いた。これは期待したいが。
2019 7/7 212
* 昨晩、男女混合の柔道団体戦(対・フランス)決勝を楽しんだ。六戦して四勝、優勝した。めまぐるしい剣道とちがい、柔道はなんとか「一本」勝ちが見え て、勝負に時間は掛かるが、勝っても負けても面白い。
八日からは大相撲秋場所。隅田川の景色が目に見える。
2019 9/2 214
* 18歳未満野球のワールド・カップで0対0の日韓戦を7回から見ていた。7回表に日本は2点を入れ、8回は韓国を0に抑えたが、9回裏に、案の定予想 通りに韓国は同点に持ち込んだ。それで二階へ上がってきた。予想というのは勘でもでも案でもない、ほとんど理なのである。不思議だが、そうなる。
2019 9/6 214
☆ 『日本への遺言 福田恆存語録』(抄)に聴く
スポーツ 藝術には動と反動とがあるゆゑに、そこにはたえざるくりかへしがあるのです。が、スポーツにはくりかへしがない。それは無 限直線上の運動であります。なるほどスポーツにおいても、呼吸と脈搏とは平常の状態を脱し、強烈に生自体の可能性を発揮しようとする。が、ゴールに突入し た選手は息もたえだえになつて、その場に倒れる。そこにはくりかへしがない。いや、くりかへしの余裕がないのだ。
今日、スポーツはもはや肉体の健康のためのものでもなければ、身体を強壮にするためのものでもなくなつてしまつたのです。観衆にとつても、これは好奇心の満足を意味するだけのものにすぎません。
スポーツばかりではない。現代文明は呪はれたる好奇心のために、進歩と速度との幻影に憑かれ、人間の生理的限界を無視してまで、呼吸と脈搏とを早めよう と狂気のごとく努力してゐるのです。が、よかれあしかれ、われわれはこれを阻止できない。われわれはこれについてゆかねばならないのです。
歴史をして赴くところに赴かしめよ、であります。
* 私も つねづねそう感じそう批評している。
ギリシヤ人は 人間として最高最良の知性と肉体のために、詩(文藝)、音楽そして体育を必須の者と掲げていたが、いずれも、たんに読者、聴衆、ないし観客として愛好せよというのではなく、自身の教養・素養・鍛錬として大事にと考えていた。
今日の人間は、おおかたが、それを、自身の素養や錬成でなく、ただ才能ある他者(作家 音楽家 スポーツマン)からうけとる娯楽・趣味としてのみ余所に見ている例が圧倒大多数になっている。もはやどうなるものでも無いのだが。
* 18未満野球ワールドカップに韓国入りする日本チームが韓国人の反応を憚り、わざわざ日本のマークを取り外していたと聞いた時は、耳を疑った。勝てるものかと思った。
理の当然のように、勝ちそうでいて大事なところで惨敗して終えた、らしい。
2019 9/8 214
* 秋場所初日、日本の国籍をとった横綱白鵬、「理」のはたらいた予感通り、負ける。平生心を保っていなければ力と技の勝負には無理が出来る。彼の決断に狭量な「日本」と「日本人」はいやみを送る。その波動は五人もを相手に相撲を取るに同じい。
2019 9/8 214
* 秋場所の相撲にはもう興味は薄れた。
2019 9/9 214
* 一寝入りのあとの大相撲も贔屓の遠藤が負けたところで機械の前へ。そして、そう、ぐぐっと躙り寄った。慌てまい。七時半になる。少し息を入れる。
2019 9/14 214
* 二時間余睡る。眠りを誘うのに、ホメロス「イリアス」を第三編の前まで、「アンナ・カレーニナ」のレーヴィン、キチイのめでたい嬉しい結婚式までを、読んで。
大相撲、乱戦を楽しむ気はなく。
疲れと歯の痛みとで食べられる物もなく、やはり出汁を利かして溶いたた卵汁に味付けした麩を浮かして。歯医者へ行きたいが、その前に長編、可能なかぎり結びかその直前まで運びたいの、だが集中できない。
いまは、誰の作と知れない、むかしむかし人に貰ったのだろう、テープのピアノ曲を聴いている。昨晩の圓生「三十石」は楽しかった。「妾馬」を聴こうかな、たまたま他に芝居話の「淀五郎」「猫忠」などが手近にあるが、笑いたい。
2019 9/21 214
* 勝ち負けをからだをブツケて露骨に争う「相撲」への関心が減ってきた。私の相撲贔屓は、観たことのない双葉山から栃錦へとび、大鵬、北の湖、千代の海 を経て希代の白鵬で極まって自然に終えるだろう、もうこんな大横綱は生まれまいと思う。勝ち負けを楽しむのはよそうと思う。
2019 11/11 216
* 相撲協会のカレンダー 歳末十二月を締めくくる横綱白鵬土俵入りの写真が立派で、写真を切り離して、大きなコンピュータのディスプレイのまえへ貼りつけるように立てかけたのが、へやの明かりの加減もあってまことに美しい。惚れ惚れしている。
昨晩、野球のイチローの引退記念の映像を見ていて、これにも惚れ惚れした。
私の生涯で出会って、不世出かとまで賞讃したいのはイチローと、まだまだ引退しないすでに幕内最高優勝四十四回もの横綱白鵬の、二人。敬愛に値したのは、野球の野茂選手と、卓球の愛ちゃんか。
2019 12/13 217
* 東横綱に白鵬の名が大きい恒例の番付表も写真のカレンダーも国技館サービス 武蔵屋の竹蔵くんから例年通り届いている。
横綱白鵬 怪我しないで、期待の「優勝五十回」偉業へ驀進して欲しい。
2019 12/25 217