ぜんぶ秦恒平文学の話

交遊録 2015年4月まで

* 年賀状六、七十枚。井口哲郎、ドナルド・キーン、加賀乙彦、松本幸四郎、市川染五郎、近藤富枝さんら。
2015 1/1 159

☆ 明けましておめでとうございます。
雪のあまり降らない当地では元旦の初雪はとても珍しく。
データを移す時に見ましたら、「畜生塚」の口頭発表をしたのは平成元年3 月21日の第9 回秦研究会、「畜生塚」論を活字にしたのが平成5 年10月でした。
もう、四半世紀の昔のことです。
昨夜の「ゆく年くる年」で浅草寺が映し出されているのを、家族と共に見ました。
今年は羊年。
「吉祥」「新鮮」の字にも「善」「美」の字にも「羊」が潜んでいますが、成熟した羊の美しさを示すのが「美」という字だそうです。
不惑をとうに越しても惑いがちのストレイシイプ( 四月生まれの私は牡羊座です) も、「善」ならずとも「美」に向かって歩んでいけたらと思っています。  朝

* 有元さんに戴いた一升瓶が一本、空いていた。いろんなことを、いろいろに話していたのだ。
2015 1/1 159

* 郵便はない日かと思って云うたが、午前にも午後にもはいたつがあった。東大名誉教授の久保田淳さん、何必館の梶川芳友君、京都美術文化賞を受けた畠中光享氏ら二十人ほど。
朝日新聞社の朝日賞からも帝国ホテルの授章式と宴会とに来て欲しいと、招待条。一月二十八日。戯曲の山田太一氏が受賞していて、その縁かと思われる。「吉田健一」で大佛次郎賞を受ける長谷川郁夫氏の小沢書店では、もう昔、『顔と首』『牛は牛づれ』を同時に出版して貰っている。
いずれにしても、出掛けていって疲れては困るし。
「京都府」からも来て欲しいと言われているが自信がないと断っている。十五日には歌舞伎座、二十二日には俳優座の「櫻の園」。それぐらいなら出掛けられる。

* ま、のんびりしながら、出来るだけのことを励むのが良い。

☆ 佳い初夢を
ご覧になれましたか。
( 私は目覚めと共に忘れてしまいましたが、悪い夢ではなかったように思います。)
今日も、夕方に小雪が舞いました。
初買い物は『吉備ものがたり』、岡山市立オリエント美術館館長をなさった市川俊介という方の著書です。笹屋伊織の生菓子も。
旧臘は少し痩せましたが、歳末から連日のご馳走続きで、どうしたって太ってしまいます。  池

* わたしの初夢は、どうしようもないオッカナイもので、わたしは声を発したかも知れない。所詮夢見には魘されるタチで、せめて夢など見たくないとマジマジと思う。
2015 1・2 159

* 今日も年賀状二十人ほど。住所録と照合は欠かせない。視力悪くて移し間違えていた人のが数枚あった。電話番号やメールアドレスを超細字で書いてくれる人、少し気が知れない。大一仕事だが、これを怠けると後々に障る。けれど、数時間。くたびれた。もう十時半。
リーゼは三日に一晩ていどに服して熟睡につとめているが、それでも夢を見てしまう。どうしてこんなと思うほどフィクショナルにくわしい夢を見てしまう。疲れる。
2015 1・3 159

☆ 秦先生 あけまして おめでとうございます。
ずいぶんとご無沙汰しております。
先生のご本のお礼のメールも書いておきながら途中で送りそびれておりましたのを今見つけたくらいです。
申し訳ありません。
昨年は仕事の上で、初恋の人と再会したようなよい年でした。
初心に返るという言葉を身に沁みて感じましたが、この年になってきますと、日々に流される雑事が多く、また、新しいことも次々と広がっていくのですが、それを深める時間と気力を確保するのが難しいことも痛感しています。
HPで鳥獣戯画の修復をされた方との繋がりを書かれていらっしゃいました。
あちらはまさに私が頻々と出入りしている「仕事場」の一つで、「どなたのことかしら」と少し気になっています。お若い方のようですが。
昨年、「初心に返」ったことの一つに京都に、より深くお付き合いするようになったことがあります。
多いときは月に5、6回行くこともありました。
(文化財修復の=)仕事を始めてからずっとお付き合いしてきた土地ですが、向こうの人達とまた一つ深いおつきあいをするようになりました。
その中で、先生にお伺いしたいな、とかねがね思っていたことがあります。
中京の町衆というような、町と文化が根深く醸成されたような文化というのは東京にもあるのでしょうか。
たとえば、大晦日におけら火を祇園さんから頂いてくる、伏見人形丹嘉さんの布袋さんを毎年一つずつ買って揃えていく(不幸があるとお焚き上げにするから揃っていることに価値がある)といった文化はお江戸にもあったはずと思うのですが、身の回りではあまり聞いたことがありません。
私の交際範囲がそういう範囲なだけであって、本当は東京にもそういう文化があるはず、と思うのですが…。
やはり戦争で焼けたことで一度リセットされてしまったのかも、とも。
それとも京都の地層にも似た積み重なった文化は京都独自のものなのでしょうか。
先生の「京のひる寝」をお正月に読み返しながら、そんなことを考えていました。
京都は私の初恋相手で、たぶん一生心が離れることはないのですが、そんな憧れの相手とお付き合いできるようになり、相手のイヤなところの方を先に随分見たり、でもどうしてもやっぱり好きで、…そしてまたもう一歩深くおつきあいできて…というような昨年でした。
今は大雪だそうですが。
昨年も先生の存在を心に置きつつ、いろいろなことを考えておりました。
いつまでもご健勝で。
本年も佳い一年となりますよう。   典  東工大卒業生

* この人は在学中から確乎とした希望と意志とで文化財保護の実際と研究の世界へ飛びこんでいった。結婚していい子たちも。

* ことに京の上層町衆のセンスには、公家の伝統や教養知識が指導的に浸透し醸成されていったという、歴史的に無視できない一面がある。併走してまた、花街の女文化的・質的な繁昌が、また上方藝能の多彩な展開が、様式をも伴った美意識やかぶいた行儀とともに、町衆文化を意識的に強め深めて行った。
但し或る意味では、上方の上層町衆には、中世以来芽生えていた庶民農民の政治的エネルギーを、代償的に武家支配に売り渡すことで得た平安と繁栄という、暗転とも裏切りに近いともとれる繁栄の入手という傾向が強かった。
大なり小なり、江戸の上層町人にも同様の傾向があったことは否定できない。都では公家が果たした役は、御家人クラスの下級武家の趣味や嗜好がかすかにも指導性をもち、乗りかかるように富裕町人等は経済力で江戸前の文化を拡大しかつ満喫していった。江戸ならではの独特な創作が目立ち、文学にも演劇・舞踊・音曲にも、浮世絵にみられる美意識・好みにも、俳諧・狂歌・川柳の繁昌等にも、技工にも、そして無論のこと花街や悪所の女文化をむさぼる「祭り」好きな男意気にも、町人層の江戸っ子がる文化は実質を持った、間違いなく。そして継承もされた。
2015 1・4 159

☆ 長楽未央
霜降月望。  吹きすさぶ風、そして雪と凍りの年越しでしたが、天候がようやく穏やかになり、昨夕の上ってきた月も 今朝の沈む月も 見ることができました。
日と月がともに復活する冬至でしたから、ひとしお満ちてゆく月の形が 部屋の奥までさす陽光とあいまって 殖ゆ を感じます。
お正月休みの最後に近鉄で難波へ出て 地下鉄に乗り換え、大国町で下りて西へ歩きました。真宗本派「龍泉寺」墓地をたずねるために。
「折口家累代墓」は昭和38年6 月に新しい石にかえられてほかに何も彫られていない一基しか見つからず、たぶんここ、と、お参りしました。
9 日の10時から木津市場で献鯛式が行われ、みこしなどが福娘とともに今宮戎神社へ行列するのだそうで、大国町駅にポスターが貼ってありました。大阪木津はここだったのですね。
折口信夫のお墓参りをして ―したつもりで― 今宮戎神社から戎橋へ歩いてみました。
松竹座。播重。旧新歌舞伎座。
地下へ降り、近鉄なんば駅の改札を入ると、ちょうど奈良行きが来るところ。
奈良へ出てJRに乗り換え、法隆寺へむかいました。會津八一の歌碑を見るために。
西院伽藍近くに新しい歌碑が、夢殿から中宮寺への途中に原家から寄贈され移転した歌碑があると知ったのです。
622 年に聖徳太子が薨逝。1300遠忌に八一が法隆寺をたずねているのですね。聖徳太子が薨逝してから1330年後の1952年に佐伯定胤が逝去していて、1956年11月21日に會津八一が世を去っています。定胤の命日が11月23日だったのです。
歌碑の除幕式は昨年11月のこと。
新しい歌碑は

ちとせあまり みたびめぐれる ももとせを
ひとひのごとく たてるこのたふ     八一

法隆寺境内に移転された歌碑は、

あめつちに われひとりゐて たつごとき
このさびしさを きみはほほゑむ    秋艸道人

雪晴れの青空に真っ白な雲が少しばかり飛んで、門を額縁に伽藍はまるで絵はがきのよう。
夢殿前から外へ出ると自家焙煎コーヒーと書かれたいまはやりの民家 リノベーションカフェがありました。胡蝶蘭が飾られオープンしたばかりのようです。
隣が「旅館大黒屋」でした。
シフォンケーキとコーヒーでいっぷく。ガスストーブの音が似合う店でした。
昨年は推古21年の大路を観光資源にいくつもの市町村が連携して宣伝を繰り広げました。
最近は筋違道で同様の動きが盛んです。
昨年9 月に三宅町で千田稔さんが「太子道―女帝と太子を結んだ道―」と題した講演で、「Googleで大発見!太子道は広かった!」というお話をされました。
「帰り道は遠かった 来たときよりも遠かった
雨が降ってたの 風が吹いてたの
私の心の中にだけ
貴方は知らない
それでいいの いいの」 (藤本義一作詞)
を思い出したと主人は笑い、この正月休みに田原本町の鏡作神社が公開する平原遺跡出土の直径46センチの鏡の復元品を見学したいこともあって、元旦に川西町から三宅町に残る筋違道を歩いてみました。そのすぐあとの法隆寺行は、筋違道沿いに暮らす人々の心ばえを思い、今までの法隆寺行きとまた違うものでした。
参道は松並木だけで終わらないのですね。
正月は 金春翁 観世国栖。
三が日は NHKFM の雅楽謡曲邦楽番組の時だけ ラジオのスイッチをいれます。
テレビはありませんからしずかなものです。   名張の囀雀

* 最良の新春消息。こういう美しい聡い日々を創り出せる人もいて、すこし、生き延びて行く元気と励ましとを貰う。ありがとう。メールに貼り付けてきた写真数枚の中に、翫雀の中村鴈治郎襲名興行の大阪松竹座の晴れやかも混じっていたのが、おめでとう。待ち遠しく待望していた。東京で、観られるのは、いつかな。

☆ 弥生のころのような
朧月がかかっています。
明日は、こちらは小雨の予報です。  岡山  池
2015 1・5 159

☆ 明けましておめでとうございます。
お元気ですか、みづうみ。

年末年始は数少ない楽しみの、おいしいお酒と御馳走三昧で、今体重計の上でとっても渋い顔をしているわたくしです。

本年も、わたくしを受けとめてお導きいただけますよう切にお願い申し上げます。

ニュースをみるたび、新年おめでたいことなど何もない惨状の続いていることを思い知らされますが、たまたま内田樹さんのブログで「2015年の年頭予言」を読み、こんなエライ先生でも一主婦の感じていることを同じように見ていることに、あらためて日本の現状を歎き、重いため息をついています。
共感の思いをこめてこの一文をみづうみにお送りすることをお許しください。すでにお読みでしたらごめんなさい。

「2015年の年頭予言」    内田樹

あけましておめでとうございます。
年末には「十大ニュース」、年頭には「今年の予測」をすることにしている(ような気がする)。ときどき忘れているかもしれないが、今年はやります。
今年の日本はどうなるのか。
「いいこと」はたぶん何も起こらない。
「悪いこと」はたくさん起こる。
だから、私たちが願うべきは、「悪いこと」がもたらす災禍を最少化することである。
平田オリザさんから大晦日に届いたメールにこう書いてあった。
「私は大学の卒業生たちには、『日本は滅びつつあるが、今回の滅びに関しては、できる限り他国に迷惑をかけずに滅んで欲しい』と毎年伝えています。来年一年が、少しでも豊かな後退戦になるように祈るばかりです。」
これから私たちが長期にわたる後退戦を戦うことになるという見通しを私は平田さんはじめ多くの友人たちと共有している。
私たちの国はいま「滅びる」方向に向かっている。
国が滅びることまでは望んでいないが、国民資源を個人資産に付け替えることに夢中な人たちが国政の決定機構に蟠踞している以上、彼らがこのまま国を支配し続ける以上、この先わが国が「栄える」可能性はない。
多くの国民がそれを拱手傍観しているのは、彼らもまた無意識のうちに「こんな国、一度滅びてしまえばいい」と思っているからである。
私はどちらに対しても同意しない。
国破れて山河あり。
統治システムが瓦解しようと、経済恐慌が来ようと、通貨が暴落しようと、天変地異やパンデミックに襲われようと、「国破れて」も、山河さえ残っていれば、私たちは国を再興することができる。
私たちたちがいますべき最優先の仕事は「日本の山河」を守ることである。
私が「山河」というときには指しているのは海洋や土壌や大気や森林や河川のような自然環境のことだけではない。
日本の言語、学術、宗教、技芸、文学、芸能、商習慣、生活文化、さらに具体的には治安のよさや上下水道や交通や通信の安定的な運転やクラフトマンシップや接客サービスや・・・そういったものも含まれる。
日本語の語彙や音韻から、「当たり前のように定時に電車が来る」ことまで含めて、私たち日本人の身体のうちに内面化した文化資源と制度資本の全体を含めて私は「山河」と呼んでいる。
外形的なものが崩れ去っても、「山河」さえ残っていれば、国は生き延びることができる。
山河が失われれば、統治システムや経済システムだけが瓦礫の中に存続しても、そんなものには何の意味もない。
今私たちの国は滅びのプロセスをしだいに加速しながら転がり落ちている。
滅びを加速しようとしている人たちがこの国の「エリート」であり、その人たちの導きによってとにかく「何かが大きく変わるかもしれない」と期待して、あまり気のない喝采を送っている人たちがこの国の「大衆」である。
上から下までが、あるものは意識的に、あるものは無意識的に、あるものは積極的に、あるものは勢いに負けて、「滅びる」ことを願っている。
そうである以上、蟷螂の斧を以てはこの趨勢は止められない。
自分の手元にあって「守れる限りの山河」を守る。
それがこれからの「後退戦」で私たちがまずしなければならないことである。
それが「できることのすべて」だとは思わない。
統治機構や経済界の要路にも「目先の権力や威信や財貨よりも百年先の『民の安寧』」を優先的に配慮しなければならないと考えている人が少しはいるだろう。
彼らがつよい危機感をもって動いてくれれば、この「後退戦」を別の流れに転轍を切り替えることはあるいは可能かも知れない。
けれども、今の日本のプロモーションシステムは「イエスマンしか出世できない」仕組みになっているから、現在の統治機構やビジネスのトップに「長期にわたる後退戦を戦う覚悟」のある人間が残っている可能性は限りなくゼロに近い。
だから、期待しない方がいい。
とりあえず私は期待しない。
この後退戦に「起死回生」や「捲土重来」の秘策はない。
私たちにできるとりあえず最良のことは、「滅びる速度」を緩和させることだけである。
多くの人たちは「加速」を望んでいる。
それが「いいこと」なのか「悪いこと」なのかはどうでもいいのだ。早く今のプロセスの最終結果を見たいのである。
その結果を見て、「ダメ」だとわかったら、「リセット」してまた「リプレイ」できると思っているのである。
でも、今のような調子ではリセットも、リプレイもできないだろう。
リプレイのためには、その上に立つべき「足場」が要る。
その足場のことを私は「山河」と呼んでいるのである。
せめて、「ゲームオーバー」の後にも、「リプレイ」できるだけのものを残しておきたい。
それが今年の願いである。

以前から、みづうみに何度も書いていましたが、わたくしは2011年大震災、原発事故の災厄から一気に事ここに至ってしまった以上、日本の佳きものが完全に亡びてゆくことに徹底して抗いながら、これからの人生を、守れるものを守るために精一杯生きたいと願っています。みづうみの作品の中に息づく、真実美しい「日本語」「文藝」をふくめて、内田樹さんの言う「山河」を守るために、小さな自分に何ができるかを考え続けています。今年もそのための一年にしなくてはと。
編集作業した2014年度分、後便にてお送りいたします。  春  去年今年貫く棒の如きもの  虚子

* わたし自身も角度こそちがえ、いろいろに言い尽くしてきた。それに言い飽きてしまってはならぬ。わたしなど、生憎とからだを働かせて肉弾戦は出来ない、しても頼みにはあまりならないが、わたしが、いる、ここにいる、ここにいて言い続けることは出来る。    新年早々「春」さんの初春の檄をじっと聴き入った。

☆ 秦先生 ご教示
ありがとうございました。
やはり江戸にも醸成された文化があったはずなのですね。
ただ、それはやはり現代には繋がっていないもののような気がしてなりません。
どこかで脈々と続いているのでしょうか。
今の東京には新しいものを取り入れる文化はあっても、伝統的な行事を町衆が担っている姿はお祭りくらいでしか見かけられず、京 都のように日々にしっかり食い込んでいる様子を見つけられずにいます。
先生でしたらご存知かな、と思ってはいるのですが…。
早いもので、子ども達はこの春から中3、小3、小1となります。
末の子がようやく入学で、長い長い朝の送り(14年間!)もこれで終わりになります。
HPの上で面映い紹介をして頂いておりますが、確固とした意志を持ってこの仕事に就いたわけではなく、流されるままにここまで来てしまっただけですので、大変恐縮しております。  典

* 荻生徂徠のむかし、つまりは赤穂浪士のむかし、そりころよりとうの昔に江戸は「旅宿の境涯」であった。新開地の江戸に数百年も以上の土着民はすくなく、むしろ開拓された新都市の江戸よりかなりの郊外に人は暮らしていた。八犬伝はよほど大昔の今日東京都域を舞台にしているが、今日の二十三区の終焉地域に人は多く暮らしていた。そういう地域には、むしろ根生いの生活習慣や手工業があった。それが江戸の周縁部に流れ込んで、浅草、上野、谷中、深川、新橋等々から、やがて日本橋や神田、また新宿などへ町人の地力が移住。成熟していった。
わたしの感想では、音曲、舞踊、囃子、歌謡の世界が根強くかなり広く厚くまだ東京の足もとに敷き込まれていると見えている。
造庭、菓子、和食、和服となると東京はとうてい京都に遠く及ばない。
2015 1・6 159

* 有り難い読者が、昨年の全「私語」を、38部門に分類・整備して送ってきて下さった。お礼の申しようもない。深く頭をさげます。、
2015 1・6 159

* 京都の、茶の湯裏千家経営の出版社淡交社から社長名で、祝電が届いた。

☆ お祝い
秦恒平 様
栄えある京都府文化賞功労賞のご受賞誠におめでとうございます。
今後ともご健康に十分留意され、益々のご活躍をお祈り申し上げます。
株式会社淡交社 代表取締役社長  納屋嘉人

* 受賞してくれるかという問い合わせは昨年の十一月頃に有って、インタビュ-に府庁から東京まで掛かりの人が来ていた。「功労賞」というのだから、京都府として感謝してくれるのだなと思い、ま、わたしから感謝するとすれば久々に京都へ行くキッカケをくれるのだと感じた。それは有り難かったが、一月六日の公表、二月六日の授章式と聞かされてからも、どうしても体調に自信が持てず、旧年の内に受賞席には「欠席する」と通知してある。
昨日、記者会見をして関係各所へ公表したものと思う。真っ先に淡交社が祝ってくれたというのは嬉しい。わたしの京都といわず日本文化にたいしいささかなり貢献し得たについては、「茶の湯」体験とともに淡交社の雑誌・書物にたいへんお世話になってきた。

* 受賞ということに関しては、今更、ほとんど感慨といえるものは無い。京都の知人友人がよろこんでくれるだろう。年賀年始の挨拶代わりになったかと感謝している。

☆ 新年
ご健康の順調な快復と増進、ご執筆のすすまれる佳き羊年でございます様に。
お目にかかれますようにとお祈りいたします。  那珂  菜

* たしか『京のひる寝』に「冬の花」を書いていて想像以上に多彩なのが嬉しかったのを思い出す、が、王者はやはり「梅」か。水戸の梅、北野の梅、青梅の梅。元気に身を働かせ、脚を運んでみたいもの。根津美術館へも五島美術館へも久しく行けなくている。
2015 1・7 159

☆ 京都府文化功労賞
おめでとうございます。
元気は作っておありになるはずでしょう? 授賞式にお出になるほうが良いのではないでしょうか?
今さらともお思いでしょうが、三十年前も今も、貴方は、秦恒平です。
疲れるのは、どうしましょうか?
お元気をお作りになって下さいね。  那珂  菜

* 目の前の「仕事」へ元気を注ぎたい。残年も余力も、そのために。秋場所国技館でのように、うかと転んで人事不省でもあったなど、ひとに迷惑も掛けられない。ざわざわとした儀式や集会へも、ペンクラブを事実上退いて以来一度も参加していない。お茶とお菓子を前にして元気に話し合える静かさがなによりです。
2015 1・8 159

☆ 秦先生

新年あけましておめでとうございます。
ひつじの年となりました。
昔、美術の教員をしていたときに 「羊が大きい、と書いて 美しい」と授業でよく話していたことを思い出します。
美しいことに、たくさん出会える年でありたいと願っています。
お正月は、いかがお過ごしでしたでしょうか。
元気回復されておられることを祈っておりました。
京都は、雪のお正月でした。
2 日の日に、早起きして金閣寺に行きました。
雪に金閣寺、光がさして、青い空になって ゴージャスさが、引き立ちました。
写真、添付します。携帯電話で撮ったモノですので、お粗末様ですが・・・
寒さに向かいます。
どうぞご自愛くださいますように、お願い申し上げます。  京都府文藝 香

* 暮れには、東京まで、インタビューに見えていただいた。はんなりと話しあえて、なによりだった。
2015 1・8 159

☆ 新年
新しい年が始まりました。東北や北海道は十二月来厳しい冬が緩まず大変だろうなあと察するばかり。此処(=愛知)では二日朝に雪がうっすら積もりました。
京都府文化功労賞おめでとうございます。
作家、特に文学の分野では京都を書く作家はあっても、京都出身の作家が少ないと常に言われてきたのです。鴉がもっと早く正当に評価されてしかるべきと多くの人が考えてきたと思います。
掛け値なしに素直に良かったと述べさせてください。
と言うのも知人の話ですが、亡くなったお父様に「位」が授与され応諾してから勲記に時の内閣総理大臣の名前が書かれることに気づいて後悔したというのです。蛇蝎のごとく嫌いな安倍氏だそうですが敢えてその理由は問いませんでした。
七日の記載の一番に夜中に転倒されたと驚きました。以前にも自転車で転んだこともありしましたね。年齢故くれぐれも注意されますよう。
当方では96歳にならんとする姑が四日未明、やはりそれもトイレに行こうとして部屋で転倒し、救急外来で病院に行きました。
頭部のCT検査はパスしましたが骨盤骨折、ただし手術の必要はなく、ただただ安静にと言われて帰宅。以来介護ほぼすべてはわたしの勤めになりました。
娘や孫たちも滞在し、一月半ばまでは忙しい日々でしょう。とてもなついている孫はわたしの後を追ってきます。
本も読んでいます、テレビの正月特集のドキュメントや旅行の番組も録画しては見ています。
時間を見つけて本屋にも行きたい、パネルが届いたら絵も描き始めます。さまざまに好奇心は全開しています。
どうぞ転倒などしないよう、風邪引かないよう。元気に元気に。  尾張の鳶

* ありがとう。
疲れを溜めて倒れないよう、お大事にと願う。
2015 1・9 159

☆ おめでとう
遠様
京都府文化功労賞受賞おめでとうございます。
暫くご無沙汰でした、が、お忙しくお過ごしの様で何よりと思って居ります。
今年は、お正月から良いお知らせで、良い年になりそうですね、
今日の朝刊で受賞の事を知りました。今迄のご功績を心からお祝いします。
今年は京都は大雪で元旦から停電になったり変わった事が多いです。
早々から職場の友が亡くなったりで、忙しく今日やっと美容室に行って来ました。
後、お初釜が2か所有りますが、昨日から風邪で困って居ります。一寸重症!
とりあえず、お祝方々、寒さにご自愛ください。  華

* 授賞だの表彰だのという儀式はすこしも嬉しくない。こうして、久しい親しい身内のような知友が、心から無垢のお祝いを言ってくれるのが嬉しい。俗っぽい好奇心などの関心事にされるなど、不愉快でしかない。賞も儀式も、なにものでもない。こういう気持ち、なかなか分かって貰えないが。
娘のような歯科の先生は、名酒「白神」を心祝いに帰りに持たせてくれた。帰路のフレンチ「リオン」では、シェフがわがことのように喜んで、最高級に美味いブランデーで祝ってくれ、シェフにお任せの特別料理をつくって美味しく食べさせてくれた。これが本当の心祝いというもの。
2015 1・9 159

* 村上開新堂の社長から、年賀としてクッキー一缶頂戴した。感謝。
兵庫県の井筒慎治君が清酒「獺祭」を送ってくれた。感謝。
2015 1・10 159

☆ 寒中お見舞い
京都府文化功労賞御受賞おめでとう存じます。
ご体調が万全でないことが気懸かりですが 気持ちはしっかりとのこと お仕事が捗りますように。
近々鮒鮓をお届けします。  吉備の人

* 有り難う存じます。

☆ お祝い申し上げます。
京都府文化賞功労賞受賞のことおめでとうございます。
たくさんたくさんの京都の文化を秦様の言葉で私たちにおひろめ頂いたことを思うだけで、尤もな受賞だと。
もっと早く、京都まで機嫌よく往復されることができるときに そしてお二人で栄えある授賞式に出かけていただける時期にとも、思いました。
お身体を大事にされながら、益々のご執筆、出版お励みくださいますように。  練馬 晴

* 恐れ入ります。
2015 1・10 159

* 京都府自民党の参議院議員から今回授賞へ祝意の手紙が届いていた。
2015 1・10 159

* 福田恆存先生夫人から、湘南のおいしい海のなまものをたくさん頂戴した。恐れ入ります。
2015 1・11 159

☆ テレビに
巣鴨のとげぬき地蔵が映っていました。
眼も、背中の痒みも、鬱ぎの虫も、とげが抜けるようにすっかり治ってしまいますようにと願います。
花は桜がいっとう好きですが、生まれつきの縁では桃でしょうか。
桃については、「京の彩々」で「色めいて」とお書きになっていらっしゃいましたね。
桃の対は太郎でしょうか。 また一日が過ぎて行きます。
* 十一時半。穏やかに睡りたい。
2015 1・11 159

* 朝一番に、吉備の有元さんお心づくしのみごとな「鮒ずし」を頂戴、美味かぎりなし。ありがたく食して、目をとじれば『冬祭り』の「みごもりの湖」が静寂にまた澎湃として浮かぶ。
2015 1・12 159

* 学生時代に妻がお世話になっていた真如堂前牧野さんの町子小母さんが九十八で歳の暮れに亡くなったと、孫の美香さんから通知があった。「みごもりの湖」でヒロイン姉妹が時を隔てて近江五箇荘から此処へ移り住み、大学に通っていた。
想い出の多い家、また町子おばさんだった。「畜生塚」の町子の名もこの小母さんから勝手に借用したのだった。
こころより、ご冥福を祈る。

* 京都市長門川大作氏より、京都府文化功労賞への祝辞が来ていた。

*ご主人が東工大の名誉教授である石戸雅子さんより、選集①のお礼にと、京、小倉山荘の煎餅を頂戴した。
2015 1・13 159

☆ 昨夜は
穏やかに、眠られましたか。
お正月、まったりと過ごされたご様子に、私まで、一息ついた気分になりましたが。
たくさん心配しています。 柚
2015 1・13 159

☆ 秦恒平先生
このたびの京都府文化賞功労賞のご受賞を心よりうれしく存じ上げております。
その後、先生のご体調は如何でしょうか、私も大病を経て、なんとか手近かで仕事を続けております。
授賞式当日は、出来るだけ参加させていただき、お祝いを申し上げたいと思っております。(中略)
本日はとり急ぎにてご無礼を申し上げます。合掌   井上隆雄  写真家

* 井上さんには、京都美術文化賞で選考、受賞してもらった。今回、京都学問所紀要創刊号「鴨長明方丈記完成八百年」も戴いた。
写真家島尾伸三さんからも、賀状を添えて新写真集を頂戴した。
2015 1・14 159

☆ 転倒なさったとか
大丈夫ですか。
晴天の続いた連休。
明日は雨模様のようです。くれぐれも足元にお気をつけて、風邪などお召しになりませぬように。
今冬初の流氷の便りを聞いて、しきりと「北」が想われます。  蔵
2015 1・14 159

* 「選集④」届いたと、野川の野路秀樹さんから。義妹からも、「三田文学」からも、メール。土日が入っている。今日あたりから郵便も来るか。
2015 1・21 159

* 石川県の井口哲郎さん、元青山学院大の学長さんから「選集④」に懇篤のお手紙を戴いた。ほかにもメールでの親しい来信もどっと届いた。
選集とは関係なく、「婦人公論」の編集者から谷崎松子夫人と茶の湯にかかわる「問い合わせ」があり、その返信に力を入れている内、日付が変わってしまった。余は、みな明日にまわしたいが。

☆ 『秦恒平撰集第4巻』を拝受いたしました。
大好きな「墨牡丹」を再読する楽しみと共に、未読の御作品に接する好機を与えて下さり、心より御礼申し上げます。
また今回の京都府文化賞のご受賞を心よりお慶び申し上げます。
これまで数々の御著の中で愛情深く、時には辛辣に「京都」のことを述べて来られました。
その度に同じ京都人でありながら学ぶこと数多く、先生の深い洞察力には常に感服して参りました。
今回のご受賞の報は、大いに遅きに失したようなことでありますが、
ご闘病中でもなお精力的に表現活動を続けておられる先生に対する、京都からのエールでしょう。
今後も変わらぬご活動を祈念しております。  星野画廊主人

☆ 秦先生
美しい選集第四巻、嬉しく拝受いたしました。
ありがとうございました。
そして、京都府文化功労賞のご受賞、おめでとうございます。
「蝶の皿」を、ひさしぶり拝読したところです。
流れるような京ことばのうつくしさ、文体にうっとりと酔わされた昔がありあり甦って、胸が熱くなりました。
「創ってますか」に、思わずビクッ! ですが、ありがとうございます。
励ましていただいたと都合よく受け取って、喜んでいます。
お祝いとお礼、わたくしにはなにもできませんので、
「三千盛」少し、お送りいたしました。25日の午後着くはずです。
冬季限定酒にしましたがお口にあいますかどうか。
まだまだ厳しい寒さの日々、先生、奥様、どうかおからだご自愛くださいませ。
ありがとうございました。   各務原市  詩人

☆ 選集第四巻を頂戴しました。ありがとうございます。
あの『蝶の皿』にはじまり『華厳』でおわる~ 贅沢やな、贅沢やな、と思わず繰り返しています。
お身体の調子、良くなりますように。
迪子さんもお大事に。お祈りします。  下関市  緑

☆ こんばんは!
選集第四巻、先ほど受け取りました。
丁寧な包装、立派に仕上がった美しいご本、また私にまで頂戴しまして、ありがたく嬉しく思っています。
大切に読ませていただきます。
本当にありがとうございます。
また、この度は京都文化功労賞のご受賞おめでとうございます。
心よりお喜び申し上げます。
恒平さんの故郷京都での受賞、ここに暮らす私も心嬉しく思っています。
受賞式にお出でになれないのが残念ですが、又気候のよいときにでも、ぜひお出でください。
ご体調が少しでもよくなられますよう、お祈りしています。  みち  母方従妹

☆ 「選集」4をありがとうございます。
老眼、かすみ目になっていくものには有難い組み文字で目が疲れずに読めること、何よりの贈り物です。
楽しみはゆっくりと味わいたいと思います。 野川  野

☆ 遠様
今日夕刻に到着、早々と、選集第四巻をお送り頂き有難う御座いました。
限定出版なのに、私に迄頂いて良いのかと心配して居ります。体調の悪い中、次々早く出来て驚きです。
私は重症の風邪で十日から3日も寝込みました、
お初釜終えても色々とまだ雑用等あり、まだすっきりしません。
今年9月に日吉ヶ丘の同窓会が久し振りの開催で、学校のリニューアルの一環としてお茶室「雲岫席」の改修をとの事で、週末は打ち合わせに誘われています。体調かんばしく無い中、そんなこんなで日々を送って居ります。
風邪治り次第お祝いに、好物の品をお送り仕様と思って居ります。
冷たい日々続きます、体調崩され無い様お大切に    華
2015 1・22 159

* 昨日は朝一番に詩人田中真由美さんに立派な和菓子で、今朝も朝一番に作家高史明ご夫妻から加賀白山の名酒「菊姫の菊酒」で、お祝い頂く。
2015 1・23 159

* 最も衝撃的なのはヤマトが現行のメール便をやめるというニュース。ついに「湖の本」刊行停止を判断しなければならないかも。一つには現在既に出血刊行の上に送料が大幅高で迫ってくる上に、郵便局は刊行物を家まで受け取りに来てくれない。自転車で運ぶなんてことは、途方もない不可能事であり、怪我や事故や健康を悪化させることへ直結する。
ヤマトの変更の実情をいますこし詳しく知る必要がある。

* 苦も楽もこえて八十三の春(羊の繪 九谷八十吉初代)
今日は大寒です。雪はありません。改めて
明けましておめでとうございます。 文化功労賞も おめでとうございます。これは、まだだったのかと思うくらいです。
第四巻 早々という感じで驚いています。本を造ることの大変さ――例え本文が仕上がっているにしても――は、知らないでもないので、順調すぎる刊行に驚いています。
この巻の作品は、私が秦作品に魅かれはじめた作品群で、懐かしい作品たち、です。しかし読み返すのは、やはり「湖の本」を使おうと思っています。いや、今度は、机に向って選集を――とても読みやすい紙面です――読むべしと考え直しました。(便箋上中央に「大寒」の朱印が貼られてある。)
送本いただいて、その宛名書を見、秦さんの筆勢がもどった! と感じました。
ふと思いついて、秦さんからのお便りをさがしてみました。ブリキの菓子箱の中には封書四十五通、ハガキ十枚(ほとんど賀状)が入っていました。
封書で一番古いのは、昭和五十七年(一九八二)七月十五日の消印、『世界』(岩波書店)に送った原稿(連載「最上徳内」)の校正待ち――何か期待と不安を思わせる――の思いが書かれています。それ以前のものは、仕舞過ぎたのか今のところみつかっていません。(今までのご高誼、うれしくなつかしく思いやっています。)
久々に初代八十吉(大伯父)の作品集を見ていましたら、最終頁に、同封のコピーのようなものを見つけました。六十年前の未年元旦の試筆です。八十吉は、この年なくなりました。
私は五月にその八十三になります。父の死も八十三でした。(八十吉の場合は数え年ですが。)
八十吉の作品は、はんこ(柳雨軒)の大きさからみて、表紙大でしょうか。
「苦も楽もこえて八十三の春」
八十吉は、釉薬の試し焼で、四十才すぎまで無収入だったとか、母がかたっていました。結果的に、吉田屋の紫を再現し、楽(?)らつながったようです。たまたまこの書に出会ったのですが、思わず私の「八十三」に思いを移しました、くらぶべくもありませんが。
すみません、話がそれました。それに秦さんは九谷ぎらい(紀代さんのことば)だったのに、お耳を汚したようです。
むだ話をついでに。  今、王維の「鹿柴」を小さな板(A4ぐらい)に彫っています。何となく好きな詩で、(金沢大学受験の時の入試問題にとりあげられたことでも思いで深い詩です。緑青の地に金箔仕上げにしようと思っています。(お笑い下さい。)
第五巻をお待ちします。
いつもながらのことばですが、どうぞお体をお大切に、奥様にもよしなにお伝えください。
何もかもありがとうございます。
一月二十日   井口哲郎  元石川近代文学館館長

* 王維の「鹿柴」とあるのは、この五言絶句。

空山不見人 但聞人語響 返景入深林 復照青苔上    王維

「返景」とは西へ傾く日、夕焼けの気味。それだけで、清寂山間の人懐かしくもある孤情孤愁の風趣はひとしお。題の「鹿柴」の「柴」はいわば囲いの意味であり、詩を味わうのにとくに拘泥には及ばない。
井口さん八十三歳、至妙の悟境が慕わしい。

☆ 拝啓
厳しい寒気の折柄、先生におかれましては、御健勝の御趣きと拝察申し上げます。
この度は「秦恒平選集第四巻」をお送り届け下さいまして格別なご配慮に厚く御礼申し上げます。
今回の京都府文化賞のご受賞お喜び申し上げます。
呉々もご自愛専一にお過し下さいますよう心より念じ上げます。 敬白   元青山学院大学学長

* 報道はイスラム国に囚われた日本人男性二人の死刑時間切れ間近い救済身代金の対応で、政府は地団駄を踏んで奔走している。わたしは、じっと黙して見ている。いわばこれもまた安倍政権の浮かれた勇み足失政にただ他ならない。

☆ 光壽無量
少々遅ればせですが新年の御挨拶を申上げます。
「秦恒平選集」第四巻の御出版お目出とう存じます。たゆまぬお力で次々のご出版に 私共励まされています。
又 京都府の文化功労賞御受賞とのこと なんで今頃に? 遅きに失する感もありますが、重ねてお祝い申上げます。
ご体調に如何かと思いましたが、御消息にも盃を手放したとはありませんようですので、お酒を一本お送りいたします。お気に召しますかどうか田舎であまりいい酒屋もないので一寸心配ですが、私共は八十三歳、一年一年ヨロヨロ度が増していくのを痛感しておりますが こんな世の中ですので まあ倒れるまでは何かしていかなければとは思っております。
御夫妻の御健康と更なる御健筆を念じております。
有り難うございました。   大磯  高史明 岡百合子  作家

* 白山鶴来の「菊姫」が精醸の菊酒は名にしおう名酒、受章式に不参の二月六日に、ありがたく妻と盃を挙げたい。有り難う存じます。

☆ 秦さかの選集第四巻のお祝いです。
閨秀 読み始めました。ずい分以前に松園さんの下絵が展示されていたのを見て、日本画の緻密さに驚嘆しました。楽しみ乍ら読ませて頂いています。  藤沢市  琉

* 義妹から「選集」へ、応援過分の喜捨を、今回も貰った。ありがとう。誠心誠意努めます、見守っててください。

* 義妹には佳い詩集もあり、画業にも舌を巻く独自異彩の追究と達成がある。健康に、一層の開花を願っている。

* 上越市光明寺 一茶研究の黄色瑞華さん、今治市の元図書館長木村年孝さんからもお便りで、選集④および京都府での受賞をお祝い抱いた。お茶の水女子大からも受領の挨拶があった。

☆ 御本拝受いたしました。
秦 恒平先生  ただいま、拝受いたしました。
メッセージまで頂戴し、なんとも身に余る光栄です。先生のご自筆、大事に致します。
そして、そおーっと,そおーっと、包を開けまして
出てきた本の、美しいこと。
もう、長いこと手にすることのなかった感触です。
昔の漱石の全集や、龍之介の全集
谷崎の全集、みな、美しかったですよね。
朱肉の色が、こんなに艶やかだったことを 改めて、感じました。
本当の「本」を作ることが出来る人も、どんどん少なくなっているのでしょう。
これから、ゆっくりと読ませていただきつつ、
本に触れる感触を確かめて 至福のときに浸ります。
府の文化賞のことも記載いただき お心遣い、ありがとうございました。
先生、どうぞ「一病息災」でお体に気遣いつつ、ご執筆を続けてくださいますことをお願い申します。
比良の八講荒れじまい までは油断大敵と、よく母に言われました。
どうぞ、暖かくしてお過ごしくださいますように。
本当に、ありがとうございました。  京都府  香

☆ 選集第四巻
無事届きました。ありがとうございます。  秦建日子

☆ 月氷る
寒月や僧に行き合う冬の月
月の下方に輝くのは火星のようです。
寒中をどうかお大事にお過ごしください。  名張の雀
2015 1・23 159

* 伊勢崎の杉原康雄さんが、劇症の躁鬱と苦闘しながら、この正月に描けたという清雅かつ静謐の水彩「菊花図」を、額装して贈ってきてくれた。すばらしい。繪も佳い、孤独な苦闘の中で病識に悩み悩み書いて描き上げたというのが、すばらしい。おそらくは描くことのほかに彼を救う妙薬は無いのだ、せめて見捨てて出た家族がもどって下さるとと願うのは高見の見物めいていやみな願いだが、とにかくも画家は描いて生きて行く。ゴッホもそうだった。そう思ってわたしは杉原君の敢闘をただただ見守っている。
2015 1・23 159

* 朝はやに、京「老松」の有職菓子(服部さん)、末富の京菓子(あきとしじゅんさん) 水仙花を一山(杉本利男さん)など、お祝いいただく。感謝。

* 吉備の有元毅さんより、「御前酒」と「八海山」純米大吟醸各一升で「選集第四巻」と「京都府文化功労賞」をお祝い頂いた。

☆ 府文化賞の受賞
当然のことですが、おめでとうございます。
貴兄の京都への思い 深いものです。
受賞式にお目にかかるのが楽しみです。  梅原猛  哲学者

☆ 拝啓
連日厳しい寒気の日が続きますが 御見舞申し上げます。
この度は御著作の立派な御本を拝受仕り まことに有難うございました。
毎回素晴らしい意欲をもって原稿用紙に向かっておられるお姿に深い敬服の思いを強くしております。
京都府から名誉の功労賞をお受けになられることも当然の結果とお喜び申し上げる次第です。
私も米寿を過ぎましてから、体調が大分衰えました。 (中略) 唯、静かにしていれば左程身体にひゞきませんので画筆を持つことは出来ますので 少々ゆっくりになりましたが 仕事だけは続けております。
中国へ御一緒してから日時も大分経過致しましたが 今でも楽しい記憶として大事にさせて頂き、感謝しております。
どうか御身体御大切にと祈り上げます。
右 略儀乍ら御礼迄  敬具   松尾敏男  日本画家

☆ 前略
昨日は御鄭重にも『秦恒平選集第四巻』を御恵送下さいまして誠に有難うございました。巻頭に、かつて担当者として数々の名短篇をいただきました永井龍男先生の文がありましたので、大変懐しく、早速「廬山」を実に久しぶりに再読致しました。冒頭の「虎渓三笑図」に登場した恵遠法師が、結末で「阿弥陀如来と菩薩天人の大群衆が湖上を山壁へとむかう」一枚の畫絹を老父母に手渡すまで、まさに「美しさに、殉じた作品」と感嘆致した次第です。
相変らず慌しい日々を過しておりますが、合間を見て、次に やはり懐かしい「青井戸」を再読致したく存じております。
同時に「京都府文化功労者」になられたことを心からお慶び申上げます。秦さんにとってはこの御受賞は国家の賞よりはるかに嬉しく思われたことと拝察致します。奥様もお喜びのことと拝察致しますが、呉々もよろしくお伝え下さい。
本日は取急ぎの御礼とお慶まで、一筆啓上致しました。 草々不一   坂本忠雄  元新潮編集長

☆ 拝啓
今年は寒さもひとしおのようです。お元気にお過ごし下さい。私のいる三陸海岸は、雪も無く、寒さのみ厳しいですが、毎日、欠かさず一時間は歩くようにしています。
著作選集第三巻、お送りいただき、ありがとうございました。まずは「畜生塚」から拝読し、読み始めの段階で、能の雅やかな世界を文体の中に感じました。読み進むにつれ、作品全体にあふれる幽玄の美に酔いました。今の日本文学には、文章の美しさ、内容の香気が、あまりありませんが、先生の作品には、文体はもとより、描いてある世界の一つ一つに、日本のつちかってきた美しさがにじみ出ていて、読み飛ばすことができない、じっくりと味わいながら読む楽しみを感じました。ちょうど截金をガラスの中へ入れる美術品を紹介していて、その繊細さが良くわかりました。
私は大学で、狂言がご専門の小山先生に習いましたが、良く、観世会館で、能や、狂言を見せていただき、そうした場面も思い出しながら、じっくり楽しませていただきました。
本日は又、四巻までお送りいただき、ありがたく拝受いたしました。じっくり、文章を味わい楽しみながら、読ませて頂きます。
最後になりましたが、先生とは、芹沢(光治良)文学を通してお世話になりましたが、芹沢文学にもの足りない官能性も、まじめな、品格のある作品の中に流れているのが、私としては、嬉しいです。
私は七十四になりましたが、新しい文学を切り開いて行きたいものと思っています。
粗雑な文章で貴重なお時間をとり、恐縮です。
ぜひお元気に、ますますのご活躍をと祈り上げます。 敬具  太宰治研究家 渡部芳紀  名誉教授

☆ 賀春
秦恒平選集一~四巻  御健勝を。
京都府文化功労賞 お目出とう存じます。   金子兜太  俳人

☆ 新春の候 (村上華岳大正五年の「山科写生」写真に添えて)
益々御清栄のことと存じます。
華岳の事を書かれた小説「墨牡丹」など、楽しみな拝読させていただきます。
これからものご活躍とご多幸をお祈り申し上げます。  奈良 中野利昭 中野美術館長

☆ 一月の半ばを過ぎましたが
京都はインフルエンザの大流行でございます
我が家も 娘一家が皆かかり その手伝に留守をしておりました お返事がおそくなり申しわけございません
このたびは ご高著「秦恒平選集」第四巻をご恵贈たまわり まことにありがとうございました
数々の御作の中でも「蝶の皿」ほど感銘を受けた小説はございません  ことに主人が 昔 霊鑑寺の離家を借りておりましたので あのあたりの風景の懐かしさと言いましたら もう胸が熱くなってまいります
他にも「廬山」「青井戸」「閨秀」と傑作ばかりでございます  装幀の美しさにも見とれております  私のようなものが このような貴重な限定本を頂戴してもよろしいのでしょうか
宛名もしたためて下さったようで その沢山のお心遣いに ふるえる思いがいたしました
まことにありがたく 厚く御礼申し上げます
お躯 ご無理をなさいませんよう くれぐれもお大切に ご自愛のほどを
益々のご栄硯をお祈り申し上げます  かしこ    京鳴滝  川浪春香  作家

☆ 秦先生へ
寒中お見舞い申し上げます。お元気の由嬉しい限りです。
此の度は第四巻選集いただきありがとうございました 一冊ずつ連なっていくのを楽しみにしております。懐かしい書名が並び再読を心がけていきます、新しい発見があると信じて少しずつ繙いていきます。
お喜びが重なって、こちらも本当におめでとうございます。京都府の「文化功労賞」を受けられるなんて 長い間の京都に対する愛情とコミットが実を結ばれて 心からお祝いを申し上げます。益々お元気でのご活躍を祈念しております。
ほんの気持ちですが、緑茶とお菓子(森八)お送りしますので 奥様とお祝いなされる時に花を添えて頂ければ幸いと存じます、よろしくお伝え下さいませ
大寒に入り厳しい寒さが続きますがどうぞくれぐれもお身をいとわれて暖かい春までもう少し辛抱なさって良いお仕事をと願っております。
私も何とか元気で動き回っていますのでご安心下さいませ。
お礼とお祝いまで―。  金澤  金田小夜子  作家

☆ 寒中の御見舞い申上げます
息苦しい時期ではと、心配致しております。
そうした中、このたびはこれぞ文藝の豪華にして繊細極めた『秦恒平選集』第四巻を恵贈たまわりありがたく拝受いたしました。
数少ないお手持の貴重な一冊を頂き、恐縮しております。もの書きの一人として、うらやましい鑑となるご業績の形にふれた思いです。ご上梓まことにおめでとうございます。本当にありがとうございます。
京都府文化賞もおめでとうございます。
くれぐれもご自愛下さいますようにお祈り申上げます。
奥様にもよろしくお伝え下さい。 草々
(亡き長谷川泉先生もお喜びのことと思います)   府中市  杉本利男  作家

☆ 前略
このたびは先生の貴重な選集第四巻(私家版)を私のような者にまでご恵贈賜り、厚く御礼申し上げます。
美と美術にかかわる作品群はとても読みこなす力はありませんが、「閨秀」「墨牡丹」におけるはんなりした京ことばと人物像をじっくり拝読させていただきます。
季節の変り目くれぐれもご自愛専一くださいますよう祈念しています。  京山科 あきとしじゅん 図書館学・詩人

☆ 拝啓
日々闘病にがんばっておられることと拝察します。
立派な美しいご著書を頂きました。限られた数の大切なものをと、驚きつつも とてもうれしいです。
ありがとうございました。
大切に愛蔵します。
又 京都府文化功労賞の受賞とのことおめでとうございます。
これも一段とうれしいニュースです。
これからも一層のご活躍を祈念します。
言うまでもないことながら、
お身体くれぐれも大切に   とり急ぎお禮まで、 不一   池田市  江口滉  陶藝家

☆ 有り難うございます。恐縮です。
秦さま 貴重な私家本を続けてお送りいただき、有難うございます。全く恐縮です。
お元気だということ、ご順調なことを、心からお喜びしております。
昨年は私にも大きな転機、いろんなことを纏め、いちばんいい形で引退をすることができ、ほっとした生活状態になりました。
健康な生活状態になり楽しくもなりました。読書会も気兼ねなく参加できます。
阪神の地震からも20年、肩の荷を下ろすのももう少しです。
あの時はまだ大学にご勤務でした。お電話で、学生さんがよく来るよと仰っていました。20年前も昨日のようです。
とても元気にしております。
お元気でお過ごしください。  那珂  司 ☆ お寒い日々が続きます。

日頃は失礼ばかりで済みません。
今日は朝から立派な御本が届きました。いつも何かと心に留めて頂き、有り難い事と感謝しております。いつも縄手の家でのお茶のケイコの楽しかった事、想い出します。私はお菓子を食べるだけでしたが(「今昔」朱印)
姉は 先月夫を亡くし少し元気がありません。
恒平先生もお体に気をつけて!! お礼の一言まで 失礼   京縄手  古代裂「今昔」西村

* 瀬戸内寂聴さん、金澤の松田章一さん、親鸞仏教センター所長本多弘之さん、女優で親友の原知佐子さんからも丁寧なご挨拶があり、早稲田大学、立命館大学からも。
2015 1・24 159

☆ 秦恒平様 ご高著拝受 頭が下がります。
このたびはまたまた選集第四巻をご恵投たまわり、感謝にたえません。
ページをめくると、文章の高貴な味と香りがしてくるようです。大したものです。
京都府より文化功労賞を受賞されたとのこと、まことにおめでとうございます。
数日前に私は京都をおとずれ、古都の雰囲気を味わいましたが、こういう伝統を守るためにも、今後いっそうのご活躍を祈念いたします。
御礼のみにて。  東大名誉教授  西垣通  作家

☆ 選集第四巻が二十一日に届きました。
「墨牡丹」「閨秀」など未知の領域に目を開かれた作品をこの選集でまた楽しませていただきます。
吉備のお話も読ませていただけるときを待っています。
ありがとうございました。  吉備の人

* 戴いた「御前酒」「八海山」に添えられ、村上華岳最晩年の毅然としてみごとな「洞窟老子」絵葉書も頂戴した。嬉しかった。奈良あやめ池の中野美術館の中野館長さんからもやはり華岳のこれはなお若き日の「山科写生」絵葉書も珍しく、嬉しかった。いずれも知己のご挨拶であった。

☆ お大切な選集
ありがとうございます。お行儀よく、私家版の選集は、目次のままに読むべきかと、いま、「青井戸」の、とちゅうです。
第4巻を、どのように読めるか楽しみです。
著作ぜんたいを、掴むのは、無理かもしれません。いまも、現役、かつ、創作に誠実な方ですから。好きな作と、どこかに抵抗や、違和感がある時もあります。
かまえて読んでいるのが、いけませんね。
バランスをくずさないように、もうやすみます。  柚  同窓

☆ (妻へ妹から)
喜んで受け取ってもらえて良かったです。(中略)
秦さんの頑張りは、ある意味でやりたいことに邁進出来る幸せでもあるのだと思います。
藝術というのは、現実から一歩出る世界だと思うのですが、その一歩を踏み出せるのはとても幸せなことでもあります。
さすが大寒、毎日寒いですね!
どうかくれぐれも大切にお過ごし下さいね。 琉

* 笠間書院編集長から「蜜蜂の巣」を頂戴、また京都の漆藝家望月重延さんから俵屋吉富の和菓子を頂戴した。
各務原の詩人山中以都子さんには、めっぽう美味い「三千盛」二升頂戴しました。ありがたく。

☆ 拝啓
新年の穏やかな日、選集第四巻 ご恵贈いただき有難く拝受致しました。
それぞれ懐しい作品です。
「閨秀」は、雑誌「展望」発表の時 読ませていただきました。吉田健一氏が、朝日新聞文藝時評でこの一作をとりあげて 腕いっぱいに掲げるように 熱く論じておられました。うれしかったことを憶えています。
先月二人で松伯美術館を訪ね、松園の大作「娘(深雪)」を観てきました。若い女性の気品と美しさ、優しさに会い。長く立ち止って眺めてきました。  秋篠寺も訪ね、技藝天にも会ってきました。閑散な季節でゆっくり拝観し、野の中を駅まで歩いて静かな気分になれました。
末筆になりましたが、京都府文化功労賞ご受賞まことにおめでとうございます。京都で何度もご一緒させていただきました事が思い出されます。
寒さ一段ときびしくなります。先生も奥様もどうぞお大切になさってください。ありがとうございました。
些少、同封致しました。お納めください。 拝   貴志川  三宅貞雄
2015 1・25 159

* 朝一番に奈良(新潟)の藤田さん親子より、久保田など選りすぐり三種のお酒を戴いた。体調をととのえ、美味しく次々に乾杯したい。感謝。

☆ 御選書の
第四巻を頂きまして誠にアリがtow ございました。
立派な御本です。
以前に拝見した作品をもう一度呼んでみたいという気持ちです。  ドナルド・キーン

☆ 寒中
お見舞申上げます。
秦恒平選集第四巻 ご恵贈賜り、厚く御礼申し上げます。
いつもお目が悪いのに、直筆にてご挨拶頂き、恐縮に存じます。
秦様の気力、見習はねばと。  御礼まで   喜多流シテ方  友枝昭世

☆ 寒中
御見舞申上げます。
この度は立派な第四巻の御本を御恵贈下さいまして誠にありがとうございます。
又 京都府文化賞も御受賞なさったとの事、心より御慶び申し上げます。
時節柄 御自愛下さいませ。 御礼まで。   岩下志麻

☆ 『秦恒平選集』第四巻を拝受し、京都府文化功労賞のご受賞を知りました。
京都の「佳き、もの、こと、ひと、こころ」を伝えつづけてこられたご文業、当然のこととはいえ、お喜び申し上げます。
今回所収の諸篇、心静かに拝読致す所存です。お禮申しあげます。
どうぞお身体、くれぐれもおいとい下さいますように。   天野敬子  講談社元出版部長

☆ 秦恒平様
美しい本を早くも四巻までいただきたいへんうれしく思っています。完結のときが着実に近づいてくるのが力強く感じられるペースですね。
このたび ゆかりの京都府より栄ある賞をいただかれるとのこと、心よりお祝い申し上げます。
どうぞ お元気で。    中島信也   推理小説研究家・医学書院での同僚

☆ お寒い日が続いております。
第四巻のご恵与を感謝申し上げます。
この度は 文化功労賞のご受賞を心よりお祝い申し上げます。
御体調が完全ではないようながら 医学も進歩しております故 前向きに一層のご活躍をと念じて居ります。(略) かしこ
大学恩師夫人

☆ ありがとうございます。
京都府文化功労賞おめでとうございます。当然のこととはいえ、お祝い申し上げます。
おそらく誰にも不可能な美しい選集、本当にありがとうございます。
何とか元気に、まだ勉めています。
どうかお健やかにと。 自然頭が下がります。  東近江市五箇荘  川島民親  作家

☆ 京都府文化功労賞
おめでとうございます。
期待はずれの大相撲 イスラム國の日本人拘束 新年早々暗雲漂った中での朗報に、とても救われました。
第三巻の「慈子」は私にとって初めて先生のご本と出会えた記念すべき特別な存在なのです。
先日、谷崎の夫人あての書簡が見つかったとのニュースで、先生のこと、どのようにご覧になられたかしら、と感じました。
ますます御自愛下さいませ。  静岡市  鳥井きよみ

☆ 秦恒平様
新年早々、「秦恒平選集」第四巻を頂きありがたく御礼申し上げます。
今回は美術にかかわる人々についての秦さんならではの小説がおさめられており、これらを読まして頂ける楽しみは格別のものです。
また、京都府より「文化功労賞」を受けられますこと、心よりお祝い申し上げます。
これからも御健勝にてご活躍されますようお祈り申し上げます。  科学者  濱敏夫   妻の従弟

* ありがたいことに、何人もの方が、私家版の維持はさぞ大変でしょうと、応援してくださっている。有り難いことで、また助けられています。お礼申します。
2015 1・26 159

☆ 前略
まず、 日頃のご業績に対して、京都府の文化功労賞を呈されたとのこと、遅きに失しるとは思いますが、 慶祝 致します。
また、このたび、御高著 秦恒平選集第四巻を御恵贈下さいまして、誠に有難うございます。 いつも乍らのご厚情に感謝あるのみです。
最近、高齢のため、目の能力、視力を大分弱めまして、全文拝読するには 相当の時間を要すると思いますが、はじめに評価の高い『廬山』を拝読し、 悠々たる筆致にこ感銘いたしました。その詩境に遊ぶ心的世界が、まだ三十代のものであったことを知り、驚きました。
「江上の舟となる莫れ、 江上の月となる莫れ、 舟載すれば人別離し、 月照らせば人離別す」を「蒼茫の哀韻」と表現するなど、昔、漢詩の世界に遊んだことのある 小生の胸底にも落ちました。
つづいて大作『墨牡丹』にとりかかりたいと存じますが、これは大長編なので、いつ読了できるかも分りません。  小生、今年、卒寿、 余命いくばくもありませんが、 先祖帰りして  詩境に遊びたいものとも思っております。
最後に
『癌』との闘いにもめげず、書き継いでゆかれるとのこと、 くれぐれも 無理をなさらぬよう 祈念致します。  敬白
平成二十七年一月二十五日   色川大吉

* 尊敬する碩学のお手紙、嬉しく嬉しく感佩。

☆ 拝啓
「秦恒平選集」四巻目をいただきました。ありがとうございます。
早速「廬山」を拝読。実は廬山は二○○九年の秋に二週間ほど滞在し、そこですっかり身体をこわして帰ってきました。陶淵明ゆかりの地やパール・バックの旧居などぶらぶらしたのですが…。そういえば「香炉峰の雪、いかならん」の香炉峰が本当に香炉そっくりの山だったのには驚きましたが。
閑話休題。この度は、京都府の文化功労賞、おめでとうございます。秦さんの美の世界に触れる度、秦さんと京都は切っても切れないと痛感いたしておりす。
くれぐれも目をお大事になさって、素晴らしいお作をまた拝読させて下さい。 不一  久間十義  三島賞作家

☆ お寒い日々ですが
御変わりなくお過しですか。
先日は御本お送り下さいましてありがとう存じました。第四巻になり 主人も楽しみに読ませていただいております。秦先生のパワーに驚いています。
来月は「關の扉」と「筆幸」ですので、体調をこわさぬ様に頑張ります。
奥様共々 どうぞお風邪などに呉々もお気をつけ下さいませ。  幸四郎 内

☆ 選集第四巻
拝受致しました。郵便振替にて、心ばかりのものお送りしました。御笑納下さい。
「廬山」から読み始めました。
ヤマトのメール便中止は短歌、俳句の結社誌にも痛手です。困惑です。  江東区  藤原龍一郎  歌人

* 恐れ入ります。

☆ 秦恒平様
寒中のお見舞申上げます またこのたびの(京都府=)文化功労賞のご受賞をお慶び申し上げます。
先日は思いがけず御著作を戴きまして、まことに、ありがとうございました。ご立派な造りのご本を手にして読み耽ってしまいましてついついお礼状をさしあげるのが遅くなり大変失礼いたしました。
この様に美しい文章・言葉に接しますと、筆無精の上に気後れが加わり、お手紙を書くことがためらわれて仕舞います。
主人(=NHKチーフディレクター)を送りましてから十年が経ち私の暮らしも絵を描くことのほかに、朗読のボランティア活動に参加、一昨年から俳句の仲間にも加わり句会・吟行と楽しんでおります。主人の書架には、先生の御著作十数册が 既刊全ての「湖の本」とともに納められ、折々、私の愛読書になり殊に廬山は再読、再々読と感動を頂いております。
ここ二、三年來の先生のご体調・ご様子は「湖の本」でうかがいながら、早くお健やかな日常を取り戻されますようにと案じお祈り申しあげております。
どうぞどうぞ穏やかな日々が続きますように 「湖の本」楽しみにお待ちしております。 かしこ  さいたま  松井由紀子  画家

☆ お礼 秦さんへ
「秦恒平選集 第恒番本」を戴き誠にありがとうございます。
『蝶の皿』『廬山』『青井戸』『閨秀』『墨牡丹』『華厳』
なんとも懐かしく、ほんとうに嬉しいです。
『廬山』の惠遠が、江寧に帰り、手づから祖父母の両手を合わせて、「此の世のことは みな夢まぼろしと思せよ」・・・
私も手をとられているような思いで涙が出ます。
それから、都の人が都の賞をいただいて 何よりに存じます。お慶び申し上げます。

寒さの中で、もうすぐ梅の季節です。
お元気で、お大切にされてください。 拝   千葉 勝田貞夫 e-OLD

* 京の作家川浪春香さん、お便りを追って、焼き菓子「栗のテリーヌ」などを下さった。また、さいたま市の画家松井由紀子さんには、遠州掛川の名産「里の香 葛湯」を頂戴した。葛は、作家の竹西寛子さんにも紀州の葛をよく頂いた。感謝。

☆ 前略
この度の京都府文化賞功労賞の受賞、誠におめでとうございます。
また先日、豪華本も新潟(=ご両親宅)に届きました。ありがとうございました。
ささやかではございますが、御祝いの新潟のお酒を送らせていただきました。ご賞味いただければ幸いです。
奈良での日々も家内と二人、楽しんでいます。新潟の両親も元気です。
まだ寒い冬は続きます。迪子さんともども、どうかお体ご自愛ください。  奈良市  理史・優

* ありがとう。お幸せに。お元気で。

☆ 前略
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
この度は「京都府文化功労賞」ご受賞誠におめでとうございます。また、選集第四巻をお送りいただきありがとうございます。
かつて「湖の本」で読み、心に残ったお作品を立派な装丁で再読させていただける幸せをしみじみ感じつつ、併せて歳月の経過を思っております。
今年も(=二十四年ほど選者を務めた)京都美術文化賞記念展が終わり、初回から三十年近い年月が流れました。草創期以来先生からご指導いただいた数々のこと、今も心に留めております。
寒中、くれぐれもご自愛されますようお祈り申し上げます。 草々  京都中央信用金庫専務  平林幸子
2015 1・27 159

☆ 寒中お見舞い申し上げます。
ご高著たまわりました。いつも恐縮です。心より厚く御礼申し上げます。ゆっくり拝読します。
ありがとうございました。  出久根達郎  作家

☆ 前文御免下さい。
ご恵与の選集第四巻拝受いたしました。
なつかしさのこもった まさに珠玉の作品集 ありがとうございます。
お礼のみ 失礼いたしますが、寒さの続く折、ご自愛の程 心よりお願い申し上げます。 草々  出田興生 元平凡社編集者

☆ 寒中お見舞申し上げます。
その後いかがお過ごしの御事かとご案じ申し上げておりましたところ、ご立派な『秦恒平選集』第四巻をお送り賜りまして、恐縮に存じます。
このようなお仕事もなさっておいでの御事とは、ご闘病中の御身ながら、思いも寄らぬことで、大変驚いております。心より厚く御礼申し上げます。
集中のものを拝見致しますと、先生が作家として独立なさるきっかけとなったお作品を含め、どれもエネルギッシュな文体に加え、とても濃密な空気に充ちていまして、お若い時から、緻密さを極めていらしたことと 改めて感じたことでございました。
また、京都府文化賞ご受賞のよし、心よりお祝い申し上げます。これだけ京都を舞台にしたものを沢山お書きになられていらっしゃくまして、当然のご受賞、と申しますか、今ごろ? と、お役人方の基準を疑わないわけには参りません。お慶びのお心によりまして、お身体のお辛さやご不安が少しでも遠のきますことを、陰ながらお祈り申しております。
本来でしたら、御酒か、春めくお菓子でもお届け申し上げたく思うところですが、先生のご体調、詳しく存じ上げませんゆえ、以前 喜んでお受け頂きました記憶のございます紅茶を少々ですが、お届け申し上げます。心ばかりで恐れ入りますが、何卒おゆるし賜りますようお願い申し上げます。
明日はまた寒中らしい日となりますとか、くれぐれも御身お大切になされますようお祈り申しあげます。
末尾ながら、御奥様もご同様に、ご自愛ご専一にとお祈り申し上げます。どうぞおよろしくお伝え賜りますれば幸甚に存じます。 敬具   紅書房主人

☆ 秦恒平選集・第四巻
ありがたく落掌いたしおります
先生は病を越えて歩みつゞけておられます
もったいないです 感謝に堪えません
併せて京都からのご褒美 えめでとう存じます
私み老妻も出来ることで手伝っております
二人いっしょに八十三歳の春を迎えているのです
ご本は わかるところを読んで大切にし 若いもの達が
読みたい時に読んでくれたらいゝと思っております
一つ読み二つ読みして 読んでくれたら 打ったそばの光沢も一段と
増すだろうと楽しみです
先生 お躰大切にお願い申し上げます
ご令閨様 皆々様も風邪等ひきませんよう久礼ぐれも
激しい気象の変化も感じます 積雪は60㎝ほどかな
お元気で。  匆筆のまゝ  一月二十五日  山形村山市 あらきそば 芦野又三

☆ 前略
第四巻頂戴いたしました。 お礼が遅くなり申し訳ございません。
開封したら、先づ、「小田さん お元気で!」と大きく書かれた文字が目に飛びこんできて、かつて埴谷(雄高)氏から「貴女はお元気で」と書かれたお葉書を受け取ったときの思いがよみ返えって参りました 失礼な言いまわしですが このご本は 私の「佳き、もの・こと・ひと」でございます。ありがとうございました。  近江湖南市  小田敬美
2015 1・28 159

☆ 拝啓
ご無沙汰致しておりますが先生にはお変わりなくお過ごしのことと存じます
先日は『秦恒平選集』第四巻をご恵送賜り誠にありがとうございました。
心より御礼mow 仕上げます。
第四巻には愛読しておりました「閨秀」「墨牡丹」が収められていて格別の思いがございました。集英社版の「墨牡丹」には村上華岳の牡丹の部分が口絵としてありましたことを思い出しております。「閨秀」のカバーの装幀が印象的であったことなども思いだしながら、あらためて拝読させていただきました。 風邪で臥せておりましたが、第四巻を拝読して気持がのびやかになりました 「第四巻刊行に際して」で、吉田健一先生(在学中、先生の「文学概論」を三年間受講しました)のことがあり、それも気持ちの良いことでした。
申しおくれましたがましたが第三三回京都府文化賞のご受賞おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます 嬉しいことです
このところ寒暖の差が激しい天候が続いておりますので どうか一層のご自愛を祈念申し上げております。
御礼まで  敬具    馬渡憲三郎   藝術至上主義文藝学会長
2015 1・29 159

☆ 『秦恒平選集』第四巻
ありがとうございました。(中略)一気に最後まで拝読しました。どの作品も感慨深く読ませていただきましたが、とくに『墨牡丹』の長編は、一人の画家(=村上華岳)をとらえて、仲間の画家(=土田麦僊、小野竹喬、榊原紫峰、入江波光、野長瀬晩花等々)との會(=國畫創作協會)の立ちあげから解散まで画家の生き方を時代の流れとともに描かれていて、いろいろ教えられるところも多く、いい作品だと感心しました。
先に送られて来た「湖の本」では、安倍総理批判のこと全く同感です。
岡見一雄先生(=中世文学研究の泰斗。高校時代の恩師。「雲居寺跡=初恋」の先生)にやはり日吉ヶ丘で習われたのですね。「室町ごころ」は京大の学生時代、国文研究室の発表会で聞いて、それ以後もずっと影響を受けた論でした。たしか、その頃は日吉ヶ丘から見えて発表されたのだと思います。 (後略)   島津忠夫  国文学者

☆ 前略
ことしは冷え込みの様子もちがうようで、詮のない愚病を、重ねております。
このたび「秦恒平選集(=篆字)」(第四巻)をご恵贈いただき、恐縮、本当にありがとうございました。
私の好きな『墨牡丹』がはいっております巻、うれしい気持でいっぱいです。巻六には淺井忠がはいっているとのこと、これも楽しみです。いま丁度、宮永理吉(第三代目東山)の個展が思文閣で開催中、近く参って初代東山の淺井のこぼれ話に過ごすつもりです。先ずはお礼まで。
(葉書に白と黒のブチらしいネコの昼寝の手描き絵。「笑ってください!?」と。) 杉田博明  作家 元京都新聞記者

☆ 我家も梅が開き始めましたが、
寒さが続きそうです。このたびは『選集第四巻』を御恵贈賜わり深謝申上げます。また、京都府文化功労賞おめでとうございます。心よりお祝い申上げます。
「閨秀」「墨牡丹」はじめ、第四巻も京都の土地と文化が強く彩られ、御受賞を更に寿いでいます。
御養生、切にお祈りいたします。  徳島高義  講談社元出版部長

☆ 寒中 お伺い申し上げます
此の度もまた、すばらしいごほんをお届け賜り有難うございました。(中略)
澤山の不調をお抱えのなか 日々ご活躍下さってるご様子に唯々頭が下がるばかりで御座居ます。(中略)
連日の理不尽だらけの世情に ゆるりとなさって頂けるか…心配して居ります。
元日の法然院さんの雪の写真を同封させて頂きます。「蝶の皿」を思い出し 改めて拝読致しました。
京都も日々変って行きます 祇園辺りは特に激しいようで辛い思いで居ります。
法然院さんは変らぬたたずまい乍ら まわりは騒々しい在り様です。
(梶田住職の撮影とか、
ひひと白雪にとざされた法然院山門元旦の写真が添えられて。松栄堂の匂栞「ふみか」も。)  京下鴨  澤田文子  同窓

* 国文学研究資料館長の今西祐一郎さん、もと岩波「世界」の高本邦彦さんからも鄭重な受領と祝いのご挨拶を頂いた。また四国の星合美弥子さん、浦和の出田興生さん、愛知知多の久米則夫さんから、有り難い御喜捨を頂いた。
また鎌倉市の橋本美代子さんからはバレンタインチョコを添えて美しいフラワーアレンジメントを頂戴した。

* 終日、目も、五体も、疲れた。
2015 1・29 159

* 東大名誉教授国文学の久保田淳さんから、ルイドレールブリエット プレミエ(シャンペーン)で選集出版と京都での受賞とをお祝い戴いた。有難う存じます。久保田さんにはよくご本も戴いていて、西行全歌集や富士山の文学その他、いつも座右に繰り返し愛読している。
2015 1・30 159

☆ 略啓
御健勝大慶に存じます。
御選集第四巻頂戴早速拝読仕りました。就中「青井戸」が最も心にしみました。「墨牡丹」は丁度教育テレビで華岳特集をやつてゐて重ね合わせ拝読した事です 不備 (曽我粛白「風仙図屏風」絵葉書に。)  寺田英視  前文藝春秋専務

☆ 「文化功労賞」
おめて゜とうございます。先生のお作を読むたびに京都への思慕が強まっていったことを思い出します。
次回以降も(実費配本)よろしくお願い致します。  中野区 安井恭一

☆ 先生
私もマキルス性胃癌で胃全摘手術をしました。16年が過ぎました(現在66歳)。
まだまだ体調の面でも気持ちの上でも不安定な時期かと思います。ぜひ癌と闘うのではなく、共生する気持ちで頑張って下さい。ご活躍を祈念致します。  群馬県  原澤秀男

* 湖の本は創刊三十年に近づいている。この方はそんな治療のさなかにも「湖の本」を応援し続けて下さり、「選集」創刊以来もすでに二度、十万円も喜捨して下さっている。癌とは「闘うのでなく共生を」と。じつはわたしも本音はそんな気持ちで手術から三年過ごしてきた。ありがとう存じます。

☆ 結実の時
京都府よりの「文化功労賞」のご通知 誠におめでとうございます。
遅すぎる程のご受賞、
でも 本当に 先生にふさわしい賞のおしらせ
私も うれしくてうれしくてなりません
きょう戸にお帰りの折は お祝いにカケツケたい心境ではございますが、お許し願えないでしょうね
お祝いの気持ちだけ先にお届けしたく お便りさせていただきました。
この度「秦恒平選集」第四巻をお届け下さいまして光栄至極に存じます。 高石市  東野美智子  黄綬褒章

* 美しい巻紙の絵手紙。他に三條大橋の舞子の繪の小短冊。この人は、祇園町で育ち舞子になる道を決然と逸れて京都を離れ、多年の教員生活のなかで社会活動にも孜々と務めつづけて國からの表彰を受けた。中学の頃、茶道部でわたしに作法を習っていた。わたしは大学生。選集三巻の口絵のような頃であった。この人いまは繪も描き短歌もつくる。

* 弥栄中学のころ、一年下にいて、のち東大にすすんだエッセイスト平田布美さんからも、「多分再訪することもないであろう京都のことを思いながら読ませて戴きます」と。「旧友からの年賀状で、『弥栄中学は跡形もありません』と知らされ、複雑な気分に陥っていたところでした。くれぐれもご自愛下さいますように。」と。子規の句「あはれさを裸にしたり寒の月」が添えられていた。
うかうかと京都へ帰るよりも、自分の書き置いた「京都」を愛おしみ懐かしんでいる方が正解なのであろう、か。

* 今日もしっかり仕事が出来た。もう一月は、明日一日。苦しみに喘ぐ人にどうか朗報がと願う。
2015 1・30 159

☆ お手紙拝見
御病気の由、承り 驚いています。受賞式でお目にかかれないことは残念ですが、ゆっくり御養生して、一日も早く御回復されますようにお祈り致します。   梅原猛

* 恐れ入ります。体力をよく養い帰郷の春を待ちたいと願います。
どうぞ、日々を御大切にお過ごし下さい。

* 猪瀬直樹氏、新著『救出 3.11気仙沼公民館に取り残された446人』を來贈。これで良い、彼はこう有って欲しい。あの高価についた道草の味わいも図太く噛みしめ消化して、彼ならではの旺盛な成果を積み上げて欲しい。良かった。
2015 1・31 159

☆ 秦恒平様
この度はまた貴重な先生の選集第四巻を賜りありがとうございました。「和顔愛語」番の御本嬉しゅうございます このことばは私どもの学ぶべき道を示していただいていると有り難く存じました
京都府文化賞 御受賞おめでとうございます
京都のことは先生の御著作で大分わかるようになりました 祖父の両親は京都生まれ京都育ちでしたのに 本人は江戸っ子と思っておりました 京都らしさはありませんでした
先日お送りしたばかりで能のないことですが クッキーをお祝いに送らせて下さいませ 開新堂の本の中に写っております大きさのものです
大き過ぎてご迷惑かもしれませんがお納めいただけますれば幸です  開新堂社主   2015 2・1 160

☆ みづうみ、お元気ですか。
心とおからだ 暖かくしていらっしゃいますか。
選集第四巻は無事に届いております。
先日はみづうみが転倒して頭をぶつけたとの私語に大変心配していましたけれど、それでも重たいご本を抱えて郵便局に通っていただいて ほんとうに恐れ多いことでございました。手にしたら、胸いっぱいで なんだか泣けてしまいました。ありがとうございます。
わたくしにとっての選集は、神棚にあげるもの、本棚特等席に飾るものです。美術品のように眺めて手にとり、そっと頁をめくってそこから立ち上る文藝の香気にうっとりして、汚さないようにすぐ函にしまいます。読むのはもっぱら「湖の本」版のほうで、こちらはあちこちに線引きと書き込みがあり、読み倒す感じになっています。
(長い中略)
あらためて京都府文化功労賞ご受賞お祝い申し上げます。おめでとうございます。
あまりに当然、あまりに遅すぎるご受賞でございますが、それでも読者にはとても嬉しいことです。
秦恒平は、「京都」という都が、自分を書いてもらうために白羽の矢を立てた文学者です。京都について書かれたみづうみの評論、エッセイ以上のものが今後書かれることがあるとは思えません。
少し落ち着きましたら、心ばかりのお祝いをお送りさせていただく予定でございます。毎日全速力でのお仕事ぶりですが、たまにはのーんびり黒いマゴとお昼寝してみてください。   炭  学問のさびしさに堪え炭をつぐ  誓子
2015 2・2 160

☆ 寒中御見舞申しあげます
このたびは京都府文化功労賞、おめでとうございます。 京都のご出身だけに、ひとしお お喜びのことと思います。
つねづね「湖の本」のご恵与にあずかり、また、このたぬびは「秦恒平選集」第四巻をお送り下さいました。ご芳情のほど衷心から御礼申し上げます。
とりわけこの巻には会心の作の一つとお思いの『蝶の皿』が収録されており、これはまず第一に拝読したところです。その後の御作はすこしずつ読みかけているところです。
私は現在阪急文化財団逸翁美術館の館長として勤務しております関係上、焼物を観る機会も多いもので。作品からさまざまなことを学ばせていただきました。とりわけ美術品と風土というものに魅せられる思いがいたします。
その後に収録されている作品も、私など美術館にいる者にとっては本当に教えていただくことばかりです。美術品を愛玩する人々の真摯な姿に思いを馳せるばかりです。
美術品というのは、やはり見なくてはだめですね。それとまずは好きになること。 作品に登場する人物から、筆者の心のありようを知る思いでした。
ともかく拝読いたします。まだ途中ではありますが、ひとまず御礼を申しあげる次第です。
寒さの折から どうぞ御自愛下さいますよう祈っております。 敬具  伊井春樹 阪大名誉教授

☆ 雪に明けた新年でございましたが
お障り無くお過ごしの御事と存じます
此の度は 京都府文化功労賞の御受賞 誠におめでとうございます 御活躍を心よりお喜び申します
又 選集第四巻の御恵贈 有難く御厚志に恐縮して居ります 四巻は只今 主人(=京都現代美術館・何必館館長)が拝読して居りますが 折を見て 芳江姉に届けるつもりでございます
お寒さの折から どうぞお厭い下さいませ  かしこ    左京下鴨  夫人

* 感謝します。
2015 2・2 160

* 京都の清水焼清水六兵衛さん、城西大学理事長水田宗子さん、お茶の水女子大谷口幸代さんから、「選集④」受領のお手紙があった。

☆ 遠様
いつまでも冷たい日々が続きます。お変り有りませんか、
私は、やっと風邪が納まりました。今日は久しぶりに町なかへ行きました。
約束の、好物の品(京都の清酒)をお届けしました。明日にでも着くようです。
選集第四巻では、「蝶の皿、閨秀、墨牡丹」が特に私の好みです。
以前読んだ頃よりも、年をとったのか一段と楽しく拝読、
器など、吸い付かれそうに力が入ります。ゆっくり味わいながら楽しんでます。
「閨秀の」中の眼科医柚木太淳の門人に加門隆徳が居りまして、
我が家のご先祖に当たります。夫の5代前に成ります。
又祖父は、京都大学初期の解剖学の三太郎(足立文太郎、鈴木文太郎、加門桂太郎)で
足立先生の娘さんが井上靖さんの奥さんだそうです。
なんだか世の中は狭いようです、ご縁が有るのですね。
嫁ぐときはそんなお話は、全然知りませんでした。暫くして、お墓へお参りする様になってから解りました。
まだまだ天候が落ち着きません、無理をされ無い様に。
暖かくなれば、体調が良くなって、京都へも来られるかな? ご要望のお茶を! 清閑寺!へ参りましょうね、
では今夜は、おやすみなさい   華

* 情味と親愛を「メール」という機能が表せるほど、世の中も機械に習熟してきた。それでも、みんながこうなのではない。、
高校茶道部で手ほどきした大昔、昭和二十八年に二年下の新入生ごろの「華」しか知らなかった、というわけだ。半世紀を超えているが、それでも、昨日のように思える。亡くなった人もいる。
おお、清閑寺!。
さて、どんな京のお酒かな。
2015 2・3 160

☆ 昨日、
フォートフレームを送らせていただきました。気持ちばかりのお祝いです。京都府文化賞、迪子様と共に頂かれたような。
京都の美しさを秦様の文学から教えていただいたことの多いのを感謝しながら、重ねてお祝い申し上げます。
最近は今言った言葉が出てこなかったり、忘れたり、困ることの多い日々を過ごしています。謡曲や仕舞の稽古も頭に入ってこない事、忘れと闘っているような有様ですが、詞章の美しさに魅かれています。
また雪が降り寒さが戻ってくるようですが、
どうぞお二人ともお身体の調子の良い日々が多いことをお祈りいたします。 練馬 晴美
* 恐縮。

☆ な(儺=鬼)やろう
写真は三重県明和町にある斎宮歴史博物館で見つけた折り紙です。
明和町の「いつきのみや歴史体験館」へ「追儺のまつり」を見に行ったところ、「斎宮歴史博物館」の学藝課長榎村寛之さんによる講演がコンパクトでスピーディで楽しくてわかりやすくて、そのあと、コートを着こんだ榎村さんがつきっきりで「追儺(ついな)の儀式」の解説をなさり、一同は行事に知らず知らず参加する仕組みになっていました。
雀も大儺について「なやろう」と声をあげて一帯をへめぐって、竹の弓で竹の矢でしたが射って、大儺役をつとめた身の丈六尺近い剣道部の男性と、小儺役の地元の小学校に通う男の子から、斎宮跡地で栽培された古代米をついた丸いお餅をいただきました。
春来たり。月は望。
どうかくれぐれもおからだおいといくださいますように。  名張の雀

* わたしも参加してみたかった。
2015 2・3 160

☆ 大変厳しいお寒さが
続いておりますが、お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか。
このたびも又『秦恒平選集』第四巻をご恵贈賜り本当にありがとうございました。
先生が精魂こめて書かれた作品をとり揃えてお作りになった限定非売本。装丁も誠に典雅で立派なご本を私のようなものが頂いてよろしいのでしょうか、ただただ恐縮しております 厚く御礼申し上げます
また「京都府文化功労賞」をお受けになりました由 おめでとうございます 実は私の亡き両親も京都市の出身でございました ご縁を感じております
先生がご病気をかかえながら日々精励なさいまして 作品を生み出されるご熱意に心から敬意を表したく存じます  どうぞくれぐれもおからだご自愛なさいますようお祈りいたします
ことしは戦後七○年、 物心がつく頃にすでに満州事変が始まっていたさきの戦争を経験したものとして 今の政治や社会の動向が本当に心配です 戦争、その他で無念の死をとげた方々には申しわけないぜいたくな云い分ではございますが 長生きしすぎたと思うこの頃でございます  数ヶ月前に白内障の手術を受け、また年とともに遅筆になりましてお礼を申し上げるのがすっかり遅れましたことをお詫び申し上げます  かしこ    故元東大法学部長 福田歓一夫人

☆ 寒さの中にも
木々の芽吹きに春の兆しを感じています。
長いこと咲いている水仙の花、薔薇の剪定が潔くなかったと反省し、孫が箒を振り回して遊んでいた庭が明るく感じられるのも今日のお日様のお蔭でしょう。
選集第四巻が届いてから既にかなりの日数が過ぎてしまいました。お礼が遅れて本当に済みません。
どれもどれも愛着ある作、鴉の愛情と執念が美しくたちあがってきます。
驚異的な速さで物事を進めていく鴉に完璧敬礼、です。
唯々願うのは無理は決してなさらないでということに尽きます。
姑がハウスに戻りました。年とってからの暮らしを考えて設計し建てた家ですが、此処では椅子のまま入れるお風呂はなく、さまざまな不都合も生じました。骨折して動けなくなると、体力筋力、そして気力も徐々に失っていきます。厳しい現実です。
今、わたしは並行的に絵を描いています。と書けば恰好イイのですが、現実は、調子よく進まない絵を少し脇に置いて、次に取り組み始めたということです。
細部まで細かに描いていくのは、やはり気質的に合っていないのでしょう。それは骨身に沁みて分かっているのです。突き詰めると油絵で奔放な筆で描きたいと痛切に思う時があります。そうなるとテーマそのものも変わっていきますが。
ああ、旅に出たい、ふらふらしたい、万年不良遊民願望とは! ぬくぬくと部屋に籠り、およそ正反対の日々であります。
再度、くれぐれもお身体ご自愛ください。   尾張の鳶

* ロサンゼルスの池宮さん、電話で「選集第四巻」に喜びの声を。「蝶の皿」「閨秀」「墨牡丹」もともと大好きな上に、なにより「廬山」に昔から感動の再読を繰り返してきたのと。

* 自分の書いた作でも、世に出せば、もう人の愛着の所有でもある。作と作者とのそれが幸せというもの。
2015 2・4 160

* 選集⑥「糸瓜と木魚」とを思い安らかに楽しんで校正している。「湖の本123」の初校も、ツキモノも好調に進行している。
選集⑤大長編『冬祭り』はこれまでの巻より70頁ほど分厚くなり、製本も製函も、わたしたちにすると発送がよほど手間も費用も大変になる。限定部数プラスの著者造本も少し減らすしかない、が、それでも、この新聞連載小説は、ひとしお愛着深い大きな中仕切りの一冊であり、これこそがわたしの「日本」深層・真相理解を「小説」という方法で決し一作と考えている。出来る限り、こころよりお望みの方にお求めねがいたいしお読み返し願いたい。

* 練馬の持田さんから、「お祝い」にと、パールで装われた写真建てを、今朝、頂戴した。まだ二人とも写真になるには早いので、とっておきの美しい写真を選びましょう。

☆ (昨夜は=)かぐや姫が
還っていきそうな明るい月夜でした。
(HPの写真を観て=)黄昏の隅田川畔へ、香る梅の元へ ( 私には、朝よりも闇夜の梅が想われます)  魂があくがれていきそうです。  好文木
2015 2・4 160

☆ 立春大吉
札幌は年明けから雨が降ったり突然大雪になったりと振幅の激しい冬です。節分立春を迎えても雪解けにはまだ二ヶ月を待たねばなりません。伊豆や房総の花の便りを聞くと 窓の外の景色に息切れがしてしまうので、立春は冬の折り返し点という心もちでいます。
さてこの度は京都府文化賞受賞おめでとうございます。
「洛東巷談 京とあした」と「慈子」で秦さんに出会った私には、やはり京都府から表彰されるのは嬉しいことです。
またお送り頂いた選集第四巻も、本の香りを楽しみながら「墨牡丹」を読みました。
少しながら振込をしますので、刊行に役立てて頂けましたら幸いです。
目のご不調やご体調を案じております。 春に向かい 奥様共々お健やかに過ごされますよう、櫻や鯛を楽しまれます様 お祈りしております。  札幌  真岡哲夫  植物病理学者

☆ 京都府の「文化功労賞」授賞
誠におめでとうございます。
秦様こそ本当にこの賞にふさわしい方と存じます。まだまだお書きになることがおありになると思います。お待ちしています。
京についての文章を拝読していますと、能の謡本が深く理解できるように思います。
唯今 五月の大会に向けて「楽」と格闘する毎日です。  小松市  八代啓子

☆ 御賜与に深謝致します
秦恒平先生  この度は大変貴重な選集をお贈り下さいまして、誠に有り難うございました。
非売品である先生の御本を頂戴し、光栄至極に存じます。
また、京都府からの文化功労賞御受賞、誠にお目出度うございます。先生の一ファンとして、心からお慶び申し上げます。
私はまだ五十七歳という若輩ですが、(中略) 恐れながら先生は、日本文藝の中枢を担われる方です。
どうぞくれぐれも御自愛下さり、末永く御健筆を振るわれますよう
衷心よりお祈り申し上げます。  真岡市(日本ペンクラブ会員)渡辺通枝三男  佳寛 拝

* どんな昨日今日のニュースが耳に目に入ろうと、何十年前の自作の世界へ浸ってしまうと、何も無くなっている。
2015 2・5 160

* 朝一番に、松本幸四郎丈と事務所より、玄関を埋め尽くすほど豪奢な花・華をお祝い戴いた。

今朝、御前十時には、京都で、「京都府文化賞」の式が行われる。申し訳ないが怪我と体調を慮って欠席させて貰ったが、家で、心静かに妻と二人、加門華子さんに戴いた「祝」古都千年「英勲」醸の純米大吟醸酒で杯を分け合った。岡田昌也さんに戴いた越前の雲丹、このわた。とびきりの美味。酒がひとしお美味い。
「湖の本」123巻はもとより、妻も賛同してくれて「秦恒平選集」もはや第四巻を送り終え、やがて三月早々第五巻も出来てくるという、このような華やいだ老境を夢にも思っていたわけでない。多くの知己善友の支援と飽かぬ努力とで、こういう日々を迎え送ることが出来ている。
2015 2・6 160

* 四時頃、突如、石川県鶴来の醸造元「萬歳樂」会長の小堀甚九郎さんが玄関先へ見え、飛び上がった。なんともはや情けない茶人ではある。お祝い戴いた。まったく何のおかまいも出来なかった。フードピア金澤以来の久しいお付き合いで、湖の本も三十年ちかく全巻支えて戴いている。感激あるのみ。「いいお酒を贈りますよ」と云って帰られた。
2015 2・6 160

☆ 過日は
御選集の第四巻を お送りいただき 有難うございました。
京都府文化賞の御受賞 おめでとうございます  これまでの御功績からすれば当然すぎる当然のこととはいえ お祝いを申し上げます。
『閨秀』に出てきます 松篁さんのお宅にうかがったことがございます  素晴らしい画業や  お人柄(奥様も)は  もちろんのこと(スケッチが無雑作に散らばっていました)  一番圧倒されたのは お茶に出された お菓子でした 変哲もない お菓子なのに 何とも奥深い滋味でした  観光用の店ではなく おそらく地元の方のみが 愛用されている店のものでしょう   僕らのように 単に京都好きだというだけの人間には とても入ること 到達することのできない 本物の味だなあと 思いました。
御作品にも 似たようなことを 思います
私事の愚痴で恐縮ですが  脳出血以来どうも不調で 近ごろは めまいに間断なく悩まされ(副腎の腫瘍) 何もする気がおこらないのですが 大病を抱えていらっしゃる秦さんが 次々と こんな丁寧で立派な御仕事をなさっていらっしゃるのに 何のこれしきと いつも励まされています そういう意味でも厚く 御礼申上げます
立春をすぎたとはいえ これからが寒さきびしき折 どうぞ御自愛下さいますよう   明野潔  元文藝春秋編集者

* いつものように過分にご支援頂きました。感謝申します。

☆ 秦恒平様
『秦恒平選集』第四巻を賜り、こころあらたに読み進めています。
難聴で耳鳴りがひどく、ときに中断しながらの味読ですが、第四巻の「美と美術にかかわる作」にふれて、ふと思い至るところがあり、一人悦に入っています。
それを明瞭に言い表すのはむつかしいですが、あえて標題化すれば、「能の世界との近似性」、あるいは「詩劇としての能への親和」というようなことです。
直感ですが、方向が逸れていなければ、この気づきは、わたしの「秦恒平論」を書き継ぐヒントになるかと期待していますが、残念ながら、いまだ能の世界に接して身がうちふるえるほどの実体験がないので、まずはそこからかなどとおもっています。
なにを基準にと笑われそうですが、健康によさそうな当地の産品を少しずつ詰めてみました。
お口にあえば幸いです。 2015年2 月6 日  讃岐  榛原六郎 拝  作家

* 風土食の珍しい菓子その他いろいろ頂戴した。楽しんで戴きます。

☆ 寒い日が続いていますが、お変わりございませんか。
この度は、私まで本をお贈り下さって有り難うございます。
何時も、父(故橋田二朗先生 創画会会員)のことを思っていて下さって感謝しております。
京都文化功労賞受賞おめでとうございます。
まだ、まだ寒い日が続きます
どうぞ、御自愛ください。 有子  染織作家

☆ 秦おじいちゃま 迪子おばあちゃま

大変大変ご無沙汰しております、かお吏(=亡き孫やす香の、一の親友)です。
おじい様、京都府文化功労賞受賞おめでとうございます!!!
さすが我らがおじい様です!!!
身近な大好きな作家さん、と思っていたら、やはり偉大な作家さんだったのですね!!!
素晴らしい賞を受賞されたと聞き、「すごいすごい!」とばかり叫んでいます。
本当におめでとうございます!!!
おめでとうの気持ちが、いっぱい届きますように!!!
ステキなお誕生日プレゼントを、ありがとうございます!
可愛くて温かくて、さっそく毎日使っています。
プレゼントのお礼を伝えなくちゃ、と思いつつ数日が過ぎてしまいました。
実は、(中略) あっという間に日にちが過ぎていました。
ちょうどその時にプレゼントが届き、開けると羊さんが「やぁ!」と顔を出し、その羊さんの可愛さと、おじい様おばあ様の優しさで、ちょっぴり泣きました。本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。
私の仕事は、そんなに変わりはありません。
入社時より任される仕事も増え、忙しい時もありますが、残業はほとんどなく、仕事内容も楽しいです。
しかし仕事と家庭を両立させようとすると、途端に疲れてしまいます。
主人が家事の半分をやってくれるので、本当に感謝しています。
おじい様おばあ様に久しく会えていないので、とっても恋しいです。
3月末までは、木金休みです。どこかで都合が合わないかしら、と考えています。
私はどこへでも向かいます。
それでは、午後の仕事に戻ります。
また連絡します。
おじい様おばあ様のおかげで、心も体も温かい かお吏

* 元気そうで、ほっと安心しました。
2015 2・7 160

☆ 京都府文化賞の受賞
おめでたうございます
『選集』第四巻拝受しながら禮状が遅れに遅れ失礼しました。年末に転倒して右肘が割れ入院手術してやつと一昨日退院、拝読できるやうになりました。
なつかしい「廬山」に逢へて嬉しうございましたが、『墨牡丹』第六章は味讀だつたので感じ入りました。華岳には神意を見ます。
字が書けません お許し下さい。   東北大名誉教授  松野陽一

☆ 拝啓
本年も立春を迎えましたが、先生には鋭意ご専念の御事と拝し上げます。
此度は御選集第四巻拝受 ご厚意まことにかたじけなく、もったいなき限りと存じます。
しかも、選集いよいよ佳境に近き折りも折り、いずこでもない まそに京都からの朗報の到着。当然とはいえ それは今後続くべき佳き知らせのの、まさに春の事触れの感あり、格別な思いで受けとめさせて頂きました。 この上は 前々から申し上げておりますように、一層一層御身ご大切にとお願い申し上げます。 先生のご達成が 今後万一にも正当な、当然の評価を全き形で得ることなく終わるような事態に到るならば、それは、この日本、愛する日本にとって、後世、実に悔やんでも悔やみ切れない痛恨事となることでしょう。小生は前々から、先生のご達成の真価をそのように位置づけ、尊敬と敬愛の念を抱き続けて来た次第です。
日々、何卒ご専一をと願い上げ毛、念じ上げております。 ご無礼おゆるし下さい。
なお別便にて 福井から心ばかりのものをお届けさせて頂きました。 お口に合えば幸いに存じます。
末筆乍ら 御奥様にもよろしくご鳳声下さいますようお願い申し上げます。 不尽 敬具  神戸市  岡田昌也  歌人

* 京都美術文化賞に推薦した画家の林康夫さんからも、わたしの受賞を祝って下さるお便りがあった。
2015 2・9 160

☆ 冠省   (若冲の「野菜涅槃図」に添えて)
この度は京都府文化功労賞を受賞され、慶賀の至りとお祝い申し上げます。
また文業の精粋をみごとに集約なされた選集をわざわざ恵賜下されますこと ひとえに厚く御礼申し上げます。第四巻の廬山を拝読しつつ、つい数年前に恵遠法師ゆかりの東林寺を訪れたときのことが思い出されます。虎渓三笑の故事ゆかりの地も傍にありました。
末筆ながら、益々のご文安を心より念じあげます。  興膳宏  京大名誉教授、元京都恩賜博物館館長

☆ 前略
早や立春を迎えました  毎日ボヤボヤして過ごしています私には 猛スピードで毎日が去っていく思いがします。
大変な御本をお送り下さり  ただ 流れるままに生きさせてもらった私からすれば  しっかりと 一筋の道を歩いて来られたのだと 立派に思います 手に取る重みに 御苦労であったでしょうが素晴らしい人生を歩んでいらっしゃる事を心から尊敬します お礼の表現が思いつきませんが 気持ちだけお伝えしたく (モンロワールのバラエテイ リーフメモリイとある=)チョコレートを送ります お笑いください  御身をやすめ いといながら お元気で日々お過ごし下さい
ありがとうございました 御機嫌よろしく。   紗千江より   日本画家

* 日吉ヶ丘高の茶道部でわたしに茶の湯を教わっていた。美術コースで日本画専攻の後輩。美しい京ことばで静かに話す美少女だった。以来、六十余年。嗚呼、おたがいに、うっかりは逢えないなあ。
2015 2・10 160

* 朝一番に各務原の石井真知子さんから名高い「伊吹蕎麦」などをどっさり頂戴した。わたしは、いまでは、なかなかの蕎麦党で、聖路加病院の帰りには更科蕎麦へ脚をとめることが多い。石井さんは、もう三十年ちかく「湖の本」を三册ずつ欠かさず買って下さる方で、会うことの一度もない方ではあるが親類かのようにいつも感じている。
2015 2・11 160

☆ この冬一番の寒さだった昨日、
琵琶湖では風で打ち寄せられた波が凍り付く、しぶき氷が観測され、震一華岳のながめた六甲山も、霧氷で白銀に染まったそうで
その一方で、熱海の梅やあたみ桜はもう見頃とか。
受験生で賑わう湯島の梅なども、香っていることでしょう。
心ばかりのお祝いの品求めて、お送りしました。
お気に召せば、嬉しいです。
次の選集、桃の節句の頃に刊行なんですね。楽しみにお待ちしています。 都下  浅沼

☆  お元気ですか、みづうみ。
今日、宅急便送らせていただきました。たぶん明日十二時から二時の便で届くと思います。ご受賞の心ばかりのお祝いでございます。ご笑納いただけますように。奥さまからのご丁寧なお礼状などはどうぞご無用にお願い申し上げます。
洋酒(シナップス)をお送りしました。この洋梨のお酒はヨーロッパで一番おいしいお酒と言うひともいます。ただ、本場スイスのものではなくフランスで購入したものなのでお味は如何でしょうか。火酒というくらいで強いお酒です。食後に、冷蔵庫でキンキンに冷やしたグラスに注ぎ、立ち上る香りを味わいながらゆっくり楽しむお酒です。飲み過ぎにはお気をつけくださいませ。
どうかお元気に、お仕事益々楽しんでお過ごしくださいませ。  春  地の底に在るもろもろや春を待つ  たんし
2015 2・11 160

* 受賞のお祝いにと、ごッつい洋酒瓶の底に大きな梨の実の沈んだフランス出来のお酒を戴いた。スイスが本場とか。これは珍しくて嬉しい。グラスを霜が付くほどキンキンに冷やして呑めというのも、わが家でそんなことをした覚えなくて、モノめずらしい。日本酒のすばらしいのを次々に飲み干しており、ワインもビールも呑み、外出するとブランデイやマオタイやウオッカを呑んでくる。呑めなかった妻が、ほんのわずかでも付き合ってくれる。わたしの酒は、街では、ほとんど独り酒。それが佳い。

* HIGHTIDEのきれいな瑠璃色した三分砂時計と、パーカーの華奢なペンも、戴いた。皺くちゃで始終痺れた老いの手にとるのが気恥ずかしいほど。美しい砂時計にはかねて興味があった。わたしはいろんなことを思い出し数えては「時間を計る」クセがある。歴代天皇の名を神武から平成までで何分かかっているか知りたかったり、何分の間に百人一首をどれだけとか、赤穂浪士の名を何人とか。ちょっとした眼やすめのヒマに此の砂時計をつかってそういう遊びが出来ると思うと、ありがたい。
歴代天皇125人はほぼ二分内に言えると、いま確認した。駅でタクシーを待つのも、歯医者がガリガリやり出すときも、この歴代を指折り数えている。徒歩が退屈なときも、ひれを繰り返していて、いくらか音楽ふうに成っている。桓武までの五十代なら三、四十秒、後小松百代までで二分あまり、平成百二十五代で三分前後か。跡へ行くほど「音楽」性が低迷しやすい。
2015 2・12 160

☆ 「秦恒平選集」第四巻
ありがとうございます。ご受賞もおめでとうございます。かねがね、先生はもっともっと認められてよい方だと想ってきました。
ところで少しばかりですが主人とよく行く店のおそばを送ります、食べて下さいネ。
一月に若草山の山焼きと大神神社へ行ってきました そこで一句
三輪山の山ふところにいだかれし
神の御魂に安らけく 御自愛下さいませ。  各務原  石井真知子

* 「食べて下さいネ」が優しい。戴いた伊吹蕎麦が、出汁も蕎麦もすこぶる美味く、心満ちた。このごろ漸く麺類が口に慣れてきた。

* 梨の酒の強烈に美味いこと。指先ほどの量でつんのめりそうに美味い。
2015 2・12 160

☆ 瑠璃色の
砂時計は、お店に入った時に一目で惹かれて私の分も求めました。
「今」を滑り落ちていく砂、お側に置いて、折に触れ手にしてやって下さいませ。
赤黒シャーペンの三色、もう少し太い方が握り易かったでしょうか。
いそがしく働いています。
どうぞ、お元気で。  浅沼
2015 2・12 160

* 四国の木村年孝さん、選りすぐりのお酒を送って下さった。有元毅さんに戴いた名高い御前酒を美味しく飲み干したところへ。この前には加門さんの「祝 古都千年」を、その前には山中さんの「三千盛」二升を、と、たてつづけに一升瓶を明けてきた。よく飲むなあと。我ながら思うが美味いのである。今日、加西市の東野美智子さんからは手紙で、再校に美味しいお酒をみつけました、送ります、それは「さくら雫」という「名酒でございます」と巻紙に毛筆で、「黄水仙」や「菜の花」の繪も綺麗に描き添えて。春が近づいてきたなあと思う。励まされて、一心に励もうと思う。
高麗屋の皆さんから贈られた豪奢な花籠の花は、ラナンキュラスという美しい花を満杯に薔薇がいまや家中に咲きにおっている。「酒が好き・花が好き」という本も出したなあ。

* 京の音戸山の河浪春香さん、京都民報に連載、丹精の京風味、おもしろそうな新刊を送って下さった。
2015 2・13 160

* 亡きやす香のお友達から、毎年の、「おじい様 H appy Valentine 大好きです」とやす香に代わってのチョコレートが届いた。ありがとう。
京都の、亡き画伯橋田二朗先生のお嬢さんからも、思い豊かなチョコレートが届いた。高齢で仕方なかったと謂えばそれまでだが、今にご健在でもあり得たろうにと、先生が懐かしい。お嬢さんとは一度もお目に掛かったことがない。「選集④」へのお返しであろう。ご子息も画家に成られているとか。そういえば病気以来ひさしく創画展へも行っていない。
2015 2・14 160

☆ 立春望月、初午下弦。
ひどい寒さが続きました。
お障りございませんか。
来し方に本とふ文の林ありてその下陰に幾度いこひし
宣長さんは
書(ふみ)よむとさよふくるまでかかげてもさとるこころのともし火の影
だそうです。  名張の囀雀

☆ いい柚木は弱くふる
ひとひらの十勝の雪を手にとりて
人住まぬ空の便りきくかも(湯川秀樹)
天(そら)からの君が便りを手にとりて
よむすべもなき春の淡雪(中谷静子)
昨日は午後から雨という予報で、寒さ対策に加え雨対策もしてでかけたところが、寒さがゆるんだいい一日でした。
日暮れて雨が降り始め、夜じゅう風が吹きすさんで、気温がぐんぐん下がってゆきました。
今日の午前中には小さな小さな雪がちらちら。午過ぎて本格的な雪になりました。
2014年は世界結晶年というので、日本人では寺田寅彦、西川正治、中谷宇吉郎の3 人が取り上げられ、フランスでの“キックオフ”のすぐあと東京でオープニングシンポジウムが開かれたとのこと。
また2014年は岩波茂雄が「こころ」を出版してから100 年ということで、姫路文学館では展覧会が開催されました。1 月に神戸へ巡回してきた「ターナー展」も夏目漱石があってあの大人気だったようですね。
雪は一旦あがりました。
冷えています。明日の朝はどうなっていることやら。ぶるぶる。
そちらも冷えていますか。
くれぐれもおからだおいといくださいますようお願いいたします。 名張の囀雀

* 昨日 河浪春香さんから届いた新刊『今しかおへん 篆刻の家「鮟鱇屈」』が、いい素材で、趣味面白く書かれている。

* あらら。もう十一時半。
2015 2・14 160

☆ 御元気ですか
日々 ご自分を励まし奮い立たせ、そして自然に、自分にとっての自然にまかせてお過ごしの様子。
お酒は鴉にとっての滋養のお薬、楽しまれつつ、飲みすぎることなきよう。これはお酒に弱い者の羨望も込めての呟きです。
ちらちら雪が舞う日もありますが、あまり外出もしないのでまずまず元気に過ごしています。
先頃書かれていたひばりの番組をわたしも見ていました。晩年の、最後の? ひばりのリサイタルの舞台は何度見ても胸に迫ってきます。
そのひばりを記述するのに鴉は祇園乙部を引用しています。甲部ではない、乙部・・そこに窺える作者の立ち位置を見定めなければ秦文学の深い理解はあり得ないでしょう。
いろいろ思うこと多いのですが、今日はそれだけを書きたかった。
どうぞ風邪ひかず、元気にお過ごしください。   尾張の鳶

* 京大に学んだ頃から、京都の深層への関心を社会学的にも歴史的にも持っていた人、片言隻語からよくわたしの「文学」への足場を看て取ってくれる。祇園乙部。わたしはいささかも享楽者でなく、幼くからいつも乙部を背に負う近隣に育ち、朝に夕にそこを通って学校に通い、そこの銭湯へ通い、そこら中を舞台に仲間とかくれんぼなどして遊んでいた。父が売った品の月賦取り立てに、乙部の奥へも使いにやられもした。親しい女友達もいた。そんな子らはきまってひばりの歌をすばらしく上手に歌った。さながらに美空ひばりだった、わたしはそれを感動とともに覚えている、よく。
2015 2・15 160

☆ 過日は
立派なごほんをお贈り下さいまして ありがとうございます。 とても大切に読ませていただいています。
私の本の読み方は遅いのですが このご本はゆっくり味わいながら読むのが「正しい」と思いまして 私流に遅讀をきめこんでいます。…まだ「蝶の皿」です。 がさつな生活をしている私には あこがれのような たおやかな世界です。   ただ、実家の庭先で行われました父の葬儀で 最期のお別れで棺のそばに寄った時 白い蝶が一羽現われ しばらく舞って去った時の事、不思議な情景を思い出します。 「蝶の皿」に そのような事が 触れられてあり しばらく茫然としてしまいました…。白い蝶が父を迎えに来て 明るい日射しの中 幸せに旅立ったと確信しました。
ご本は 次々と私の未経験の世界に連れて行ってくれると思います。楽しみに読ませていただきます。
本日は ほんとうにつまらない物をお送りさせていただきます。 ご笑納下さい。
立春も過ぎ 日毎に寒さもゆわらいでくることと実感するこの頃です。 お身体に やさしい春が早く来ますように。
ご自愛の上  ますますご活躍されますよう お願い致します。
乱筆 乱文にて失礼します。  明子  画家 妻の従妹
p.s あまりにのろまで……あきれないで下さい。

* 人柄の温かに暖かに添うた、いい手紙。作者はこれが嬉しい。江戸菓子の金平糖をたっぷり頂戴した。これが美味い。
2015 2・16 160

* 高石市の東野さん、お祝いにと、「名酒 櫻の雫」頂戴。ありがとう。
2015 2・18 160

☆ 秦恒平様
冠省 お健やかにお過ごしの事とお慶び申L 上げます。
平素より数々のご芳情を賜り心より御礼申し上げます。
さて昨年は、五代宗入の生誕350 年にあたり、記念の展覧会を催しました。
遅ればせながら国魚も作りまL た。
宗入は私にとり好きな歴代でもあり、すこL 思い入れを込め制作いたL ました。
ご高覧賜れば幸いに存じます。

今年は3 月からロサンジェルス・カウンティー美術館
6 月からはロシア・サンクトぺテルブルク エルミタージュ美術館
9 月からはモスクワ・プーシキン美術館ににおいて
樂歴代と私、それに長男篤人の作品も加えた展覧會「樂 茶碗の中の宇宙」展の巡回が始まりj ます。忙しい、一年になりそうです。

どうぞ今年も替わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお顔い申し上げます。
まだまだ寒さの残る時節柄、どうぞくれぐれもご自愛の程お祈り申L あげます。 早々
平成27年2 月吉日      樂吉左衛門 拝

* 『月と華』と題した美しい大冊の図録を頂戴した。数々の写真、好きな「茶碗」を主とした色校正確かな原色写真に感嘆の息がもれる。忝ない、嬉しい贈り物で、大切に座右に備えたい。
2015 2・19 160

* 『最上徳内=北の時代』を読み返し始めた。いかにも読者秦恒平が喜びそうな書き出しで快調だが、「導入」がむずかしい、とっつきにくいと一般には思われかねない。しかし早稲田の小林教授など、思わずこえをあげてこの小説の出だしを類のない面白さと喜んで下さった。出だしだけでない、おいおいに小説は奇想に導かれてマカ不思議に展開して行く。秦恒平の仕掛けなど苦にしないでむしろ喜んで下さる方々が「湖の本の読者」として、創刊から三十年、支えていて下さる。有り難い。
2015 2・19 160

* わたしが胃癌と知って我が家を捜し尋ねて見舞ってくれた京都の田村さん、もと保谷市図書館長だった歩行も会話もむずかしい黒子さん、家族で尋ねてきてくれた東工大卆の柳君一家、四国からお連れと突然玄関先へみえた四国の木村さんたち、同じく玄関へ突然みえた石川県鶴来「万歳楽」会長の小堀さん。
申し訳ないことに、みな狭い玄関内で立ったままの対話でお帰し申し上げた。どうにもこうにも家の中に坐って頂ける余地が全くないのであった。恥じ入るが、事実なのである。不必要ななにも放置はしていない、どうしようもなく夫婦と黒いマゴとがほとんど立ち働いて過ごし、おそらくよそのお人には、家中が人と猫との老臭に沁みているだろう。二階の機械部屋へ上がってパソコンを時に直してくれる東工大卆の林君独りが証言してくれるだろう。建日子でさえ座れる場所が無い。
歎いているのではない。そうなってきた必然を受け容れている、だけ。「湖の本」をはじめたとき、先の黒子さんが、即座に指摘された。在庫本をどこへ置きますかと。そのときは10巻出せるだろうかと思っていたし、編集者は4、5巻が関の山と予言していた。だれ一人、わたしですら123巻めの発送が近づいているなど、夢にも想えなかった。加えて「選集」。辛うじて垣一重の隣家が買えてよかったが、そこも、もう在庫の山で家が傾ぎかけている。へんな小説家。
2015 2・19 160

* 「世界」連載の『徳内』さんの滑り出しでは、早稲田大学図書館の遠藤さんに、ずいぶん決定的なお世話になっている。徳内さんの直接の上司でありともに生死のきわにも陥ったことのある幕府普請役青島俊蔵の著「紫奥畧談」を見つけて貰ったり、何より、徳内資料を莫大に所蔵していた山形大学を紹介してもらい、山形まで数日も泊まり込みで資料のコピーや読みに専念できたことなど。あらためて感謝限りない。遠藤さんのご冥福を祈る。
この連載では、連載途中、わたしとしては異例中の異例、見も知らない北海道へ長い旅をし、すくなくも岩手県から津軽海峡越えに函館へ、その先は襟裳岬きはもとより北海道の南岸を正確に縫い取るように根室・ノサップ岬まで、北岸は根室から野付のさきまで進んで、中標津経由釧路港へ戻って、さらに船で、東京まで戻ってきた。独り旅ではなかった、終始一貫して「徳内さん」と二人での道中だった。楽しかった。楽しいことはいろいろ有った。
『冬祭り』では、同時代の日本の作家二人と訪ソ、ソ連では懐かしい通訳エレーナさんの案内で終始楽しい旅が出来た。残念ながら、今日に生きて在るのは、私ただ独りなのである。今度の「選集⑤」は、お三人への追悼本でもある。
『北の時代』では、天明の徳内さんと昭和のわたしとの「ふしぎな連れ旅」だった。得も謂われぬ嬉しさがあった。
2015 2・22 160

* 笠間書院の橋本編集長に戴いた蜜蜂の巣の美味いこと。陶然の美味。舞い上がりそう。
藝術至上主義文藝学会の馬渡会長さんからは、大好きな文旦をたくさん頂戴した。赤ちゃんの頭ほど大きい実が室温に自然に慣れてきた頃が美味しいですと。感謝。
2015 2・22 160

☆ 春一番柩ぐらりとかつぎ出す(宮下翠舟)
宵の月に金星かしら。
晴れた空にかがやいています。
三津五郎さんがとられてしまうなんて…
早すぎますよぉ!    名張の雀

* 地震(なゐ)もきて見送る花の三津五郎
残念。
雀は百まで。   湖
2015 2・23 160

☆ 拝復
『秦恒平選集第四巻』をご恵送賜り、誠に有難うございました。
入江波光が好きで、奈良の中野美術館に出掛ける私には、「墨牡丹」は好きな作品です。ちらっと同志社も出ますね。
第五巻は私がもっとも愛読する「冬祭り」とのこと。あつかましい話ですが、ご刊行を心待ちにしています。
京都府文化功労賞ご受賞、おめでとうございます。
当然の受賞と思いますが、府が文化を大切にしていることがわかって、嬉しく存じました。
鏡花の「山海評判記」への暖かいお言葉を有難うございました。草々   田中励儀  同志社大学教授
2015 2・23 160

* 井口哲郎さんから「麩」のご馳走いろいろを、画家の林康夫さんからいろいろのご馳走を頂戴した。

☆ 袋田の瀧は、
今年は余り、凍らなかったようです。
もうすぐ雛の節句ですが、雪もふりませんでした。気象の変化が激しく戸惑いますね。
お元気でと何時も祈っています。私も元気でおります。仕事ではありませんが、健康的な外出が多くなりました。
お会い出来る機会を祈りながら。  那珂
2015 2・25 160

☆ ご無沙汰しております。
年賀状にも書いたかと思いますが、同志社を去り( 契約が満了してしまったので・・) 現在は福祉用具の会社で派遣職員として事務の仕事をしています。
日々、忙しく過ごしておりパソコンの前に座る回数が少し減ってしまっています。
心に余裕がなかなか持てずにいて自分に歯がゆい思いを抱くこともしばしばです。
そんな中で昨秋、選集の三巻を頂戴し、ありがとうございました。
今頃何言うてんのん、ですね。きちんとお礼も言えずにいたことを反省しています。
特別なわけは無いのかもしれませんが、私に三巻を送ってくださった意味を考えていました。あれっ? なんにも言うてないのに知られている感じ・・( いわゆる深読みの妄想ですね)
ふと、今日にメールを書こうと思いついたのは、私語の刻に、田中励儀先生(=国文科教授・鏡花研究の今や泰斗)のお名前を見たからなのです。
私が「湖の本」に出逢ったのは、まさに、田中先生のおかげです。先生が、国文書庫にこのシリーズを配架しようとされなかったら逢えてなかったかも。( いや、でも、縁のある方には出逢うものだと思っているので、時期が違っただけかもしれません。)  先生には私からこの話をしたことはありませんが、感謝しています。
そして今も書庫で並んでいるので、国文学科の学生さんとの出逢いを育んでいればいいなぁと願っています。
なんだかいつも脈絡のないメールになってしまうのですが、本日はこれにて失礼いたします。
おからだご自愛くださいませ。   京山科  長村美樹子

* 孫娘をむざむざ死なせて苦しかったころ、いろいろに励ましてもらったのを忘れていない。御元気でと願っています。
2015 2・26 160

☆ 本日は
思い掛けない立派な御本、それも非売本御恵贈頂き恐縮しております。よし読んでやろうという気になります。
お気に掛けて頂いており有難うございます。
因にウチの寺は盧山寺です。   京下鴨  池田良則 日本画家

* 京都新聞朝刊に連載した『親指のマリア= シドッチと新井白石』の挿絵を担当して貰った。良則さんのお爺さんは池田遙邨画伯である。
2015 2・27 160

☆ 立派な装幀本
拝受致し居ります。
何日も乍の御高配有難く恐縮に存じます。
持っている筆を放り出し、早速開かせていただいた数頁ーー今 本を読むどころでないと思い乍、とり付かれた様に、遂に蝶の皿 終迄読ませていただきました  私事 琳派四百年記念展〆切を目前にあたふたする折りしも 十年来忘れていた感冒と、付いて出た喘息に襲われる半月、遂に昨日………搬入終えました。来る月始め提出に次ぐ七月頃迄どうやら追われる日々の様です。一日が何故こんなに短いかとため息ばかりーー。先生の芥川賞候補作を楽しみに、暫くおあづけ 私も気を入れてと老いに鞭打ち居る次第です。 御礼のつもりでした。
何卒先生 御自愛ひたすらに祈りあげます。
有難うございました。  (=みごとな繪が描かれていて)  京・向日市  渋谷和子  染織作家

☆ 如月も
末っ方になりました。相変わらず天候が定まりませんが、それでも北野の天神ならぬわが家の紅梅が少しずつ咲きはじめました。
春隣という言葉を耳にしたりもいたします。
先日は御上梓の「秦恒平選集」第四巻の御大切な御著書を御恵送にあずかりまして 誠にありがとうございました。早速の御礼をしたためます筈のところを何かと埒のない用字が出来いたしまして失礼を申し上げました。
御立派な御著書の「廬山」を拝読させていただきましたところで拙い御礼の言葉を述べております次第でございますが、浅学のものが何かを申し上げることの痴がましさを押して申し上げますと 何か心身の洗われる感銘を受けまして 茫といたしております。
そうして茫としたままの外出の帰途、御本の巻末にお知らせのございました第33回の京都府文化賞御受賞へのささやかなお祝いのしるしを差し上げたくなりまして どうも ふさわしくないものとためらいつつ 紅白の千枚漬をお送りする次第となりました。 はしたないことでございまして 何卒お許し下さいませ。 そうして何分にも京都の食物でございますので 少々なりともお召し上りいただけますならば この上ないよろこびでございます。
澄明な御心境より成るお作品を拝見させていただきました御礼には凡そ届くべくもないのを恥じつつ 乱筆にてひと言おくればせの御挨拶を申し上げました。御判読下さいませ。 かしこ   京・紫竹  米田律子  歌人

☆ 春隣
ここ数日はすっかり春めいてきましたね。
明日も天気は良さそうですが、陽気に誘われてお怪我などなさらぬようにお気をつけ下さい。
今夜は、おでんにしてみました。   芋

☆ 拝啓
弥生の風も吹くかとみえて 寒さがつづいております。
いつまでも希求的なご執筆お慶び申し上げます。
『秦恒平選集』第四巻を賜わり 思いの外のごほうびのようで喜々としております。
早くに御礼状をと思いながら
なかなか聖書ができませんでした。 拙書 ご笑納くださいませ。 かしこ   横浜市  淳  書人

* 軸装したい佳い和紙に優麗で気宇豊かな書の和歌一首を戴いたが、読み錯っては失礼なので、載せない。メールででも正確な読みを教えて戴きたい。

* 小谷野敦さん、『江藤淳と大江健三郎』と題した筑摩版大冊を送ってきてくれた。
2015 2・28 160

* 京都文化賞のお祝いに、京都の画家池田良則さんより、文化勲章佩帯の祖父池田遙邨画伯の作になる、懐かしい風景版画を頂戴した。
2015 3・1 160

* 京都の羽生さん、手紙に虎屋の美味を添えて下さる。

☆ 『秦恒平選集』第四巻
ありがとうございました。
「日高河清姫」の繪に見ることのできる 「一足ひょいと前へ はしりだす」一瞬 それまでなかった気配が突然動きだすとき、人が蛇や生霊に変わるときを描いてるから、 変わることのできなかった私の心が、鷲掴みにされるのでしょうか。
小花は女、定も女、六条御息所も……美しい女が美しい衣裳を身にまとっても それはそれだけのこと……
松園の「焔」にも、怨と艶とが一つになって醜におちる一瞬前が見えてきます それは、同時代の男性画家か誇る西欧研究の成果とは違う、 新境地を拓きながら「姉様遊びめく巧まぬ品の佳さ」と重なるものでしょうか。
甲斐庄楠音の繪にも、汚くなる直前の、 いや、なった直後の貴重な一瞬があるような気がいたします。 華岳が第一回国展出品を薦めた教えていただき、 両極のように見える絵にも通底するものがあったのかと考えてしまいました。 私の好きな溝口映画は甲斐庄なしには生まれなかったことを思い 時代の不思議を感じました。
華岳と波光の会話 「いややで済まん時代にきっとなるな」が、今でないことを祈らずにはおれません。
先生 奥さま どうぞ くれぐれもお身体大切におすごし下さいますように   清  美大教授

* ご自身の息づかいと言葉づかいとで「読まれた」思いが流れよってくる、こういう読み手の手へ自分の作を、小説を手渡せるのがなによりも作者として嬉しい。

☆ 弥生
桃の節句の今日、似た人を駅で見かけて、「どなたかとお間違えではないですか」と声を掛けられるまで見詰めてしまいました。恥ずかしいことです。
箴言276 、いかがですか。
この春、ゆっくり花など眺めに出掛けられたらなぁと思います。
慌ただしく、睡眠不足の日が続きましたが、やっと一息つけそうです。
お疲れを溜め込んでしまわれぬよう、どうぞお元気でいて下さい。  春

* ロシュフコーの「箴言」であるなら、「不在は並みの情熱を冷まし、大いなる情熱をつのらせる。ちょうど風が蝋燭を吹き消し、火事をあおり立てるように。」とある。
わたしはこの箴言集の箴言の共感し得そうなのへ朱の○を印し、なんとなく分かった項目にはチェックを入れている。上の276は無ジルシに通過している。
それよりも一つ前の、「人間の善き本性は、こんなに情け深いぞと威張っているものの、往々にして、ほんの些細な利害によって圧しつぶされてしまうのである。」とある275には目を留め、その後の、「とかく女は恋していないのに恋していると信じこむ。恋のかけひきの思い入れ、甘い言葉にさわぐ胸のときめき、愛される喜びに自然に傾いてゆく心、愛を拒む辛さ、こうしたものが、媚(コケットリー)しか持たない女にも、自分は恋をしていると信じさせてしまうのである。」とある277に、同感に近い朱い○印をつけている。
2015 3・3 160

* 地方の或る知り合いの画家から、額装してあるらしい繪が送られてきた。荷を開けなかった。電話が来て、金に不自由している、と。わたしも全く同じと、断って、そのまま返送した。
いわゆる「依頼」原稿をいまのわたしは一切書いていない。完全にちかく無収入であり、刊行三十年になろうという「湖の本」には高齢読者から減って行き、当然のようにかなり出血しているし、加えて、心入れ特装の「選集」は非売。
ただひたすら、わたしは過去数十年文筆の頑張りだけに、現在妻と黒いマゴとの二人一匹の毎日を支えられている。有り難い。しかしムダな余裕は、雫ほども無い。僅かでも余分があれば、「心配な日本」のためにこそ使っている。
2015 3・4 160

☆ お元気ですか、みづうみ。
昨冬のようにひどい風邪をひいてしまい、咳込んで一睡もできない日々を過ごしましたが、ようやく脱したところです。今日の明るい日差しに洗濯物を干し終えて、すっかり晴れやかな気分です。
みづうみの昨日の「春」さんのメール、みづうみの創作のように読めました。このくらいのメールをさらりと書く器量はないのかね、と問われたような気がしています。
とにかく、わたくしも「この春、ゆっくり花など眺めに出掛けられたらなぁと」思っているのですよ。
発送作業、あまりご無理のないようにと願っています。そして到着を誰よりも楽しみにしています。そこだけは自信があります。
月   外(と)にも出よ触るるばかりに春の月  汀女

* 「創作」では、とは鋭い。創作ではないが、無用の「余分」がみな省いてある。「月」さんの、「ムダ」とは言わないが上記も同じく。

☆ 大好きな

『冬祭り』の大冊、和顔愛語 (なかなか難しいことですね) 本を有難うございました。
「世襲」「差別」という言葉に、丸山真男の「である」ことと「する」こと」を思い合わせると共に、中学の頃、差別し、裏切ってしまった私自身の弱さ、狡さを思っています。ロシュフコーの箴言262 は、私の痛いところを突いています。
今日は、春らしい暖かさでしたね。
ご苦労の多い発送のご作業、きっと天気も味方してくれたのでしょう。
三寒四温。時には後退しつつも、冬から春へと季節は移ろっていきます。
春は一つの綴じ目であり始まりなんだなぁと、毎年のように思います。  春

☆ 「箴言262 恋ほど自分自身への愛が強く支配する情念はない。そして人は常に、自分が心の安らぎを失うくらいなら、恋する相手の心の安らぎを犠牲にしようときめているのである。」

* 「痛いところ」と。なるほど。
なにが、どう、『冬祭り』「大好き」なのかが聴きたいところ。
2015 3・4 160

* 「高麗屋の女房」さんからメールをもらった。十月、「ラ・マンチャの男」の予告もべつに来ていた。松たか子が出ていないのが残念だが。何度見ても佳い芝居であり、楽しみ。

☆ お礼
日々春らしくなってまいりました。
ご体調如何でいらっしゃいますか?
第五巻届きました 主人が、「今と昔の京都の風情が伝わって来て懐かしく、楽しく読ませていただいております。」と お伝えしてと申しています。
ありがとうございました。  藤間

* 「今と昔の京都の風情」とあるのがわたし自身にも懐かしくて、いま、本になったのの頁をあけて思わず二十数頁も読んだ。今しも旧ソ連作家同盟の招きでロシアへ旅立とうとしながらの……京都清水坂、松原の野尻家、親友の吉男、手習い、六道さん、珍皇寺、苦集滅道(くづめぢ) 馬町の坂…そして安曇(あど)の冬ちゃん、順子、…お習字の先生、おもしろい小父さん、さらには「死」ということ、むかしむかし京の葬礼や柩を見送ったお茶所のこと、などなど……。はるかな旅が、静かに始まろうとしている。

☆ 「第五巻刊行に際して」を拝読
三十五年前の初の新聞小説を熟読され、「『冬祭り』はこれで『祭り』終えていると感じた。また来る春のあれと深く祈念して」とあるのを、作家の稀にみる幸福宣言として、深い感慨を催しました。
呉々も御自愛のほどお祈り申し上げます。 元「新潮」編集長

☆ 『冬祭り』
無事、戴きました。
ありがとうございます。  秦建日子

☆ 秦さんのご本、
今日受け取りました。おめでとうございます!
凄い頑張りですね!

迪っちゃんもお手伝いで忙しいことと思います。
どうぞお二人共無理されないようにして下さい。
でももうおひな祭りも終わり、本当の春がすぐそこにいますね。
これから桜の季節へと移っていくことを思うと やはり 時間の早さに驚かされます。
どうぞお元気でね! 琉  妻の妹

☆ ご本ありがとうございます
今日は冬に逆戻りしたような寒さでした。

選集第五巻、郵便屋さんから手渡しで受け取りました。ありがとうございます。
いつもにも増してずっしりと重く、丁寧な包装をとくと本の良い香りがしました。
頂戴してよいのかと、もったいないような気持ちです。
製作や発送のお疲れが出ませんよう、奥様共々お大切にお過ごしください。 みち 秦母方従妹

☆ 選集をありがとうございます
こんなにも早く第五巻まで頂戴し 嬉しさでいっぱいです
本当に有難いこと幸せ者と感じています
お疲れが早くとれますように どうぞお大事になさってください
迪子さんもお大切に   下関  碧
2015 3・5 160

☆ 日増しに
暖かくなっていますが、そちらは寒の戻りでしょうか?
お身体のこと、ひたすら安穏でありますよう願っています。  尾張の鳶
2015 3・5 160

☆ 秦恒平様
全集第5巻「冬祭り」お送りいただき、まことにありがとうございました。
(新聞連載時、担当記者として= )京都までお供させて頂き、その車中でお作のはじめの部分を拝読、なんともいえぬ感動をおぼえたこと、いまだに忘れられません。あらためて感謝、感謝。
それにひきかえ、私はすっかり ボケ老人で…。   畠  当時、新聞三社事務局

☆ 拝啓
梅が盛りをむんえています。うぐいすはまだためらっているようです。お変わりなくお過ごしのことと拝察致します。
この度は選集第五巻「冬祭り」を御恵投頂きまして寔に有難く感謝申し上げます。
お元気で御活躍下さいますようお祈り申し上げます。
梅咲きてうぐひすの音を待つ心     邦   元岩波書店「世界」編集者

☆ 感謝
選集第五巻『冬祭り』頂戴いたしました。本棚に宝物が一冊ずつ増えていくのが何よりの楽しみです。
ずっと昔『冬祭り』を読みはじめて、あっと言う間にその世界の住人になり、恋をしたように思わず全身がぞくぞくした感覚をまた思い出しました。

この選集を一冊一冊積み重ねていくことに作家みづうみの祈りのようなものを感じ、それはそのまま読者の祈りにもなっていくのです。ありがとうございます。果報者です。
そして「入魂の創作を」のみづうみのひと言を身に沁みて嬉しく思いました。みづうみはまだわたくしごときを励まそうと思ってくださるのかしらと……。
整理をしていて、大学生の頃の日記を発見しました。大学ノート八冊にびっしり書いてあります。顔から火が出るとはこのことです。青春時代の暗さ満載で恥ずかしいこと。そしてこんなことをこんなふうに悩むことのできた自分の青春が、どれほど大きな幸福の中にあったか、そしてそのことにまったく無自覚であったことを、ほろ苦い思いでふり返っています。全部処分しようと思いますが、自分の原点だった愚かな若さを我慢して読んでからにしようかとも考えています。
「畜生塚」の校異作業は亀よりも遅い歩みですが、とても楽しんでいます。「新潮」版はパソコンで再現できない漢字が多くて困ってしまう。最後は手書きで仕上げることになりそうです。
どうぞ発送のお疲れのでませんように。
今日もお元気に楽しい一日を。  瀧  瀧の上に水現れて落ちにけり  後藤夜半
☆ 御礼&今こんなことをしていまして—
秦恒平さま
第四巻をいただいた御礼をまだ申し上げていないのに、第五巻をお贈りいただき恐縮しております。
ありがとうございます。
第四巻に収録されている御作品を最初に読ませていただいたとき、「文章で絵が描けるのだ!」と感動したのです。
その感動をもう一度ゆっくり味わってお便りしようと、お礼を申すのが延び延びになってしまいました。お許し下さいませ。
実は柄にもなく自分の絵画展をやりはじめ、このところ準備やら何やら落ち着かぬ日々を過ごしていました。
ひょんなことから友人に誘われ近所の喫茶店で「二人展」をしたのが始まりで、前回から独立し今回が二度目。近くの友達に見てもらっています。
人をよんで見せるような絵ではないのでためらっていたのですが、来た方はコーヒー飲み絵に誘われて思い出話などしていって下さるので、楽しい出会いの場になっているかとうれしく思っています。
ちょっと様子を添付させて頂きます、お笑いぐさに。
これが一段落付きましたら、落ち着いて二巻続けて読ませて頂くのを楽しみにしてます。
ホームページのおひな様、美しいですね。
今年は忙しいのを理由に人形は出さず、母の嫁入り道具だったお雛様の掛け軸だけ出しました。
でも、今年はいつまでも寒いですね、ご自愛下さい。
2015/03/06      藤
2015 3・6 160

☆ 今日は
啓蟄です。(私は相変らず穴ごもりです)。
先日、奥様からごていねいなおはがきをいただき、粗品をお送りしたいい訳を申しあげようと思っていた矢先、早々と第五巻をいただきました。添書きの「ーー出来てまいりました」ということばと、「逢いたいですね!!」ということばが、私の胸にひびいています。
まだ第四巻は読み終えていません。こうして、まとめて初期のお作から拝読していますと、自分がこれまで秦作品をどう読んできたのかと、自分に問いかけられます。(中略)
しかし、他の全集・選集と異なり、とても読みやすい(印刷面が)ので、すいすいと読みすすめることができます。とにかく、だまって読ませていただきます。
さて、粗品のいい訳です。あの品は、金澤の老舗の麩屋、不室屋の品でしたからです。実は、いまはなき山中のよしのやの娘が粟津の法師旅館に嫁ぎ、その娘が不室屋に嫁しました。そういう訳で、秦さんにめはあがっていただけたらと思ったのです。文字通りお口汚しいただけたらということです。
ーーごめんなさい。年のせいか話がくどくなりました。
選集が続くことを願いながら、自分の手になる表題のついた立派な本が次々と本棚に並んでいくのを見て、はいありがとうございますと、いっているだけでいいのかなとブレッシャーを感じています。 啓蟄の日に  哲

☆ 「秦恒平選集」第五巻
『冬祭り』を拝受いたしました。このようなご厚意をいただく資格はないと自覚しつつも、有難く、恥しながら『冬祭り』は未読でしたので、大切に拝読いたします。
いま、外出にはいつも『慈子』(文庫版)を携え、ゆっくりと楽しんでいます。秦作品は時を超えさせてくれます。
三寒四温、花の季節は近づいたもの、まだまだ不安定な時候、どうぞお身体お大切になさって下さい。
ご厚意に感謝しつつ   敬  元出版部長

☆ 拝啓
日ごとに春の気配の増すこの頃でございます。
秦様におかれましては京都府文化賞をご受賞されまして、まことにおめでとうございます。そして先だっては『秦恒平選集』第五巻を賜りまして、ありがとうございました。
このすこぶる立派な選集を頂戴し、たいへん恐縮しております。
深い学識に裏打ちされての、現実と超現実の行き交う幽婉な世界を堪能させていただきました。匂い立つばかりの、御文章の豊潤は申し上げるまでもありません。
ますますのご栄硯を念じ上げます。 敬具   梅  平林たい子賞作家

☆ 墨牡丹
大変おもしろく興味深く読ませていただきました。 田島周吾  画家

* 世界的な絵本作家田島征彦さんの子息 周吾君は、いま、最も注目している気鋭新進の画家。個展を見にゆきたいと思っている。

* 毎々義妹から、ありがたい応援をもらっている。感謝に堪えない。

☆ 秦恒平様
秦恒平選集第五巻ご上梓
おめでとうございます!
どうかくれぐれもお体に無理をされませんように
頑張って下さい。  応援団の妹より

☆ 遠様
我が家の梅がやっと咲きました。椿も色々と賑やかに咲いてきました。
昨日、選集第五巻届きました。続けて頂き、恐縮です。
一寸開けたら、後半懐かしい所が出て来ますよ! 色々ドラマが有るんですね。
湖の本の「冬祭り」ではロシアの旅しか覚えてなかったのです、ビックリです
選集第四巻廬山は、中国の旅、敦煌、雲崗、龍門、の旅を思い出していました
夫の都合でもう外国へは行けなくなりました。まだまだ行きたい処は有りますが、
二月は大阪迄、鴈治郎襲名興行へ行って来ました。
今日は、東山魁夷展へ行って来ました。
日に日に暖かく成るのを待ちながら過ごしています。
暮れ暮れもご無理をされない様に願います。
お礼かたがた   京馬町 華

* 「作」として公開されたものは、小説であれ何であれ、読者・享受者に気儘に受読まれ取られるのが、まずは、当然のことである。だから、小説本の場合、ふつう著者の解説的な「あとがき」が入らない。
ただし、それと同時に、作者には、作者の意図とも祈願とも執着ともいえるものが、真摯であればなおさらとも必然にともいえるほど創作の基底に籠もっていて、自愛も自負もまた反省も自己批評も出来ている。成ろうなら、よく汲んで貰いたいと願っている。たたし、ふつうは、それを外へ出さない。まして強いはしない。本音は、ご勝手に、お好きなようになどとは願っていない。
例えば芝翫のような役者が、たとえば道成寺を「一世一代相勤め申候」といえば、もうその後は演じないという覚悟の表明である。
今度の「秦恒平選集」はその意味で一世一代の、作家としてのこれが「遺書」に同じいものと意識し踏み切った。
で、成ろうなら、微妙な作にほど、作意をも明かせれば明かしておきたかった。出版社を版元に求めれば、そのような気儘はユルされないが、あえて非売限定の「自撰集」であるのを利して、最低限の「自作自解」も「あとがき」で敢えてしておこうと態度を決めた。多くの紙幅はとても求められない、だからこそ心して書き遺して行きたいと思ったし、今も思っている。

* もう、アトがないと覚悟している。わたしに本当の自負と確信をもって言えることといえば、自作の状況をすこしでも豊かにメモっておくことと思う。まさしくこの「闇に言い置く私語」に私語して事情や思いを書き置いておくことも今や必要と思っている。取捨は、それこそ、みなさんにお任せしていいことと思っている。
2015 3・7 160

☆ ご高著拝受
秦恒平様  その後いかがお過ごしでしょうか。当方も定年後の職場に少しずつ慣れて参りました。
このたびは貴選集第五巻の「冬祭り」をご恵投たまわり、感謝に堪えません。今回は、いつもの御作品の傾向から少し離れ、国際色のある小説のようにお見受けいたします。
ちょうど30年ほど前の作品かと存じますが、スケールの大きい、大変な意欲作のようで、楽しみに拝読いたします。
まことに有り難うございました。  通  作家・東大名誉教授
2015 3・8 160

☆ 御本を頂きました
誠にありがとうございました。大変立派な御本ですから これから拝見することを楽しみにしています。 ドナルド・キーン

☆ 前略 「秦恒平選集」第五巻
『冬祭り』をお送りいただきました。ありがとうございます。立派なご本ですね、あらためて感動いたします。
ご健康を回復されたご様子、とても嬉しく思いました。
しかし私は先年 ペンクラブを退会致しましたので、もうペンではお会いできません。別の場所でお会いできることを願っております。
どうか、すこやかにお仕事をおつづけください。 草々  関川夏央  作家

* ペンの同僚理事だったなかで最も信頼を寄せていた関川さんまで退会されていた。心惜しくもあり、相応に必至の理由を持たれていたにちがいない。日本が、ますます心配になる。

☆ 前にも書いたかも知れませんが
こんな素的な本を作って残せるなんて、作家が羨ましいです。
生き急いではいませんか。
大病からかへって来た人は上手に長生きできますよ。  原知佐子  女優・大学同窓

☆ おめでとうございます。
選集第五巻『冬祭り』ご恵贈まことに有難う存じます。
大作ですので一気に読みきることは難しいと思いますが 昭和56年刊行の講談社版と見比べながら ゆっくり楽しませていただきます。
ご結婚記念日と迪子奥様のお誕生日が近いということですので、お祝いとしては相応しくありません(?)が、滋賀の鮒鮨を近くお届けします。   吉備の人

* 豊かに子を抱いた鮒の美味。ありがとう存じます。

☆ ありがとうございます。
秦先生
選集第五巻うれしく拝受いたしました。ありがとうございます。
毎回、番号欄の印影もたのしみのひとつです。
書棚に重厚なご本がはや五冊並び、机に向かう私をみつめてくれています。
明日からまた寒波襲来とか。風邪にお気をつけくださいませ、先生も奥様も。
お礼の気持ちにかえて 「三千盛」明日とどくはずです。   各務原  都  詩人

* 拝復
前回と同じく、持ち重りのする豪華本をご恵贈たまわりまして、まことにありがとうございました、まァ、どうしましょうと何度もつぶやいております。
おたよりにございました「秋萩帖」の九の帖をはいけんしておりましたら鳴滝の般若寺が出てまいりました。
今、私どもの住んでおります音戸山は みはらしよく、双ヶ丘の起伏と仁和寺の塔を眼下にすることができます。 東に眸を凝らせば如意ヶ岳の大文字、北に頭をまわせば比叡山まで望むことができるのでございます。 三十七年ぶりの旧宅、坂道は辛いものの、春のうぐいす、秋の紅葉、そうそう十月末に大きな猪と出会った折は さすがにびっくりいたしました。
秀作「秋萩帖」は 私のような蒙昧な者にはとても歯が立ちませんが、「たいふ」なる女性の魅力にずるずると引き込まれて拝見してしまいました。 道風と実頼への道のりや、ほんとやら、うそやらがまことに愉しく、そのあわいに漂うひとときは至福でございました。架空と実在の人を、ことばという坩堝に流し込んで、これほど見事な王朝継ぎ紙に仕上げるとは、何という腕前でございましょう、ただただ嬉しく、こういう機会を得ましたことを、厚く御礼申し上げます。
どうぞ御身体お大切にお過ごし下さいませ。
益々のご栄硯をお祈り申し上げます  かしこ   浪  作家

* お手紙の封筒に、紅葉をかたどっての雅な匂い袋がひそめてあった。京の匂い、香りとともに、こう読み取って下さる「いい読者」のありがたさを思う。「秋萩帖」の読み切れるお人とも、どう数少なくてもこうして出逢える、書いてよかったと思う。選集次の第六巻にこの作は入る。むろん「湖の本」にはどんな創作もエッセイ、評論・論攷も、みな揃っている。
古今集でも拾遺集でもない、後撰和歌集の時代、十世紀と現代とが溶け合う、国宝「秋萩帖」のものがたり、自分で読みたかったから書いた。書いて良かった。

* 画家の池田良則さん、出版の徳島高義さん、作家の杉本利男さん、黄綬褒章の東野美智子さんほか大学・施設等からもご挨拶があった。感謝。
2015 3・9 160

* 東北大名誉教授松野陽一さん、青山学院大名誉教授内藤昭一さん、藝術至上主義文藝学会会長馬渡健三郎さん、文藝春秋前専務寺田英視さん、お茶の水女子大准教授谷口幸代さん、神奈川県知事・近代文学館館長、作家相原精次さん、友人藤田理史君の選集へ懇篤のお手紙を戴いた。目がよく見えないのでお名前のみ記して感謝します。

* 山中以都子さん極美味「三千盛」純米大吟醸二升を頂戴。作家杉本利男さん、栄誉金賞の「海鮮献上焼」を、妻の従弟濱敏夫さん日本橋屋の「抹茶煎餅」下さる。感謝。
2015 3・10 160

* 朝一番、奈良の勤務先から、建築専攻・少壮官僚の久しぶり嬉しい「挨拶」に、奈良の名酒も添って届いた。
東工大時代、学生諸君に毎時間「挨拶」を強いつづけ、彼らは数万枚もを自分の字と辞で秦さんへ挨し返してきた。「挨拶」の二字は、ともに「強く押す」字義をもっている。わたしは教授在職中、数え切れないほどの難問をもって学生諸君を挨しつづけ、彼らもまた拶し返しつづけた。どの講義時間にでも欠かさない双方の通過礼であった。
今回丸ちゃんには、ただ、選集④を贈呈しただけのこと。それに対し、彼からは彼らしい真摯にいい手紙が届いて、彼自身「挨拶」という昔のママのことばを添えていた。贈ってくれた酒は、半濁酒(うすにごり篠峯)と清酒と。奈良の寺は、はるかな往古、久しい工夫を重ねて上古来の「濁酒を清酒に」つくりあげてきた歴史的な原産地と謂える。

☆ 秦先生へ
いつも心遣い頂いてありがとうございます。
選集第四巻 自宅に届いております。
妻との連名で送付して頂き、妻と共に包みを開きました。中から、それはそれは美しい本が出てきました。
本を見て感動することがあるのかと思うくらい、自分でも不思議と感動を覚えました。
何かご連絡をと思っていながら時間が過ぎてしまいましたが 私の大好きな奈良のおいしい神酒を見つけたのでお送りします。奈良に単身赴任して3年。この4月には東京(本省)に戻ると思っていますが、その間、沢山おいしいお酒を頂きました。その中でも今回お送りするのは私の特におすすめのものです。東京でお目にかかることはまず無いお酒ですが、奈良の日本酒の特徴でもある清々しさを感じて頂くにはこれしかない! と思っています。是非冷やしてお飲みください。
先程、この4月には東京に戻ると書きました。前厄から後厄まで、今思えば仕事や人生の折り返しとなる3年間を単身赴任で過ごしました。過ごしてしまいましたという思いの方が強いかも知れません。家族の生活の次官を削らざるをえなかったという点において、ちょっと後悔と残念な気持ちがあります。
実は、昨年、少し病気をしてしまいました。
入院、手術は昨年11月に東京の自宅近くの総合病院で受け、結果も問題なかったので、今となれば笑い話なのですが、昨夏以降、この結果が出るまではストレスに押しつぶされそうで、自分でも、「こんなに弱いんだ」と思うくらいひどい状態でした。そんな中、妻は、とにかく私を叱咤し続けてくれました。妻は、私に日常生活をきちんと過ごさせることで精一杯だったと思います。
先生からは笑われてしまいそうですが、「私はいつか死ぬんだ」というのを心底感じた、感じざるを得なかった貴重な経験でした。死への恐怖を拭えるほど、未だ人間は出来ておらず、今夜後もその自信はないですが、とりあえず湖の本112巻(『元気に老い、自然に死ぬ』)を引っ張り出して傍らに置いています。
今回の経験で「のこすこと」の重要さ、大切さをつくづく感じました。この世にさずかった自分の命をきちんと全うし、次に遺す。世の中に何かを遺すなんて偉そうなことは言いません。でも、自分の子どもに対しては少なくとも何かのこしたい。今、自分が死んだら、子供に父親の存在の記憶は残るけれど、私の思いは残せないのではないか。「丸***」という人間が何を考え、何をしようとしていたのか、せめて自分の子どもにだけでも伝えたい、残したい、そんなことを強く感じました。
先生の選集を手にしたとき、ああすごいなあと、感動と畏怖と尊敬とが入り交じり、自分でもよく分からず、不思議な感覚になりました。私もいつか世の中に何かを残せるようになれるのか。何も残せないような気もしますが、一日一日の日々を家族との生活を通してきちんと過ごしていくことが何よりも大切なことと、つくづく感じた次第です。
選集のお礼を、と思って書き始めたら、結局、先生への挨拶になってしまいました。
また、東京に戻りましたら、ご連絡させて頂きます。   奈良市  丸  東工大卒業生 官僚

* 一九九一年十月、東工大教授に就任した。丸ちゃんは翌年春に入学してきた。以来二十余年。

* 人はいつかきっと死なねばならぬと悟って噴き上げるように哭いたときわたしは戦時の国民学校へもまだ上がっていなかった。この官僚君は四十代を歩みながら死の恐怖に初めて接したという。
今回第五巻の『冬祭り』は文字どおり「生と死」とを「生きた」小説、折り返しこの巻を追加して奈良へ送った。
ためらいなく「うすしぼり 篠峯」の詮を切った。なんと美味いこと

* 吉備の有元毅さんから選び抜かれての丹精「近江の鮒寿司」が送られてきた。美味い。とても美味い。鮒寿司の鮒を卵を米を肴に惜しみなく「三千盛」を呑み「ういにごり篠峯」を呑む。贈り主の情け、これをこそ何よりも嬉しく酌めて、最高です。

☆ 冠省
梅、今年は例年になくよく咲き、楽しませてくれました。
先日、選集第五巻ご恵贈いただき有難く拝受致しました。
「冬祭り」東京新聞連載中は毎日、郵送を受け拝読しました。小説部分を切り取って製本と思い乍ら35年、まだ出来ていません。
新聞、単行本、湖の本,そして選集にと舞台は移ってまいりました。その時々に思い出があり手元に揃えて懐かしく存じています。
ありがとうございました。
紀州湯浅でしろうお祭りがあり、泳いでいる姿をはじめて見てきました。細く小さく 透きとおっていて 目の黒点だけが命の証しのようでした。
まだまだ寒い日が続きます。お揃いでどうぞお大切にお過ごしください。拝   記の川市  貞
些少 同封致しました お納め下さい。

*北杜市の色川大吉先生、河出書房社長からも「選集⑤」へ懇篤な、お手紙を有り難く頂戴した。
ぜひにもと希望される読者からも、お力添えを戴いている。

* 踏み切って、新長編を「湖の本」たぶん上中下巻として入稿した。読みやすい組とフォント(用字)にした。
2015 3・11 160

* 朝一番に、むかしNHK出版で「梁塵秘抄」「閑吟集」を丁寧に製作して下さった編集者さんから、すばらしい季節の花束を頂戴した。玄関の中央にみごとに大きく美しく定まって、嬉しくて堪らない。二月に高麗屋さんに祝って頂いたおお花籠は一ヶ月余も我が家をたっぷり飾って呉れた、それとちょうど交替の美しい大花籠、気も晴れ晴れとする。感謝します。

☆ 拝啓
早いもので、あちらこちらに春の訪れを感じるとともに、痛ましく、重苦しい時節が巡って参りました。
素晴らしいご本をご恵送賜りながら、お受け取りのご報告と御礼がそのままになっておりました非礼を心よりお詫び申し上げます。
単行本で発表された時とはまた違う、私家選集本としての新しい発見や巻毎の一連の流れに、精魂こめられた構成の素晴らしさを改めて感じさせられます。
相変わらずの構成の緻密さと深さは限られた新聞連載上の紙数の中で縦横無尽に読む者の想像力を膨らませていきます。久しぶりに密度の濃い時間を過ごすことになりました。
先生のご病気に立ち向かわれる闘志と、どんな場合、いかなる状況にも世の中、社会に向ける視線に、心から敬意を表します。 私も、心身ともに、いつまでも変わらずいたいと思いながら、一昨年ほど前から、十代の頃に傷めた膝の状態が思わしくなく、加齢も拍車をかけ、日常生活にヤヤ不自由を感じるこの頃です。
先生のご近況は「湖の本」が届くと、まっ先に目を通す私語の刻などから拝察致しております。
奥様も、いろいろご不自由な日々をお送りになられていらっしゃるようですね。 いま、其の時々で、らしくお暮らしになられますことを、祈念致しております。
先生には、まだまだ創作で意欲もあられるようで頼もしく、嬉しく存じます。ご署名の文字の変わらない筆勢にも、安堵している次第です。
季節の変わる時節を迎え、お二人ともくれぐれご自愛下さいますよう、祈念致しております。
心ばかりですが、季節の花を少々お送りさせて頂きます。春の香りを感じて頂ければ幸いです。 敬具   鏡

* こころのこもった、作を深切に読んで下さってのご挨拶で、嬉しい。「いい読者」の有り難さである。

☆ 拝復
第五巻が二册送られてきましたので一册御返送いたします。
新幹線がくるので、さわがしい金澤です。買い占められて、なにもかもなくなるかもしれませんので、一箱先に(=菓匠森八の名菓)買ってきましたので、お召し上がり下さい。  松田章一  劇作家

* 妻と二人作業で送り出していながら、こういうしくじりを前にも一度した。御手数をかけたうえに、さりげなくユーモアまじりに金澤が誇りの森八の和菓子をたっぷり頂戴した。宮本武蔵もかなうまい二刀流のわたくし、大の甘党でもあり、輪を掛けた酒党でもある。昨日奈良の卒業生が呉れたお酒の「うすにごり」は、美味しく、もう呑みきってしまった、そばで睨まれながら。

☆ 「冬祭り」が
昭和56年5月に出版された際、待ち兼ね購入し 仕事帰りに今治の古い喫茶店で3日ほどかけ読み終えたことが強く思いだされ
ます。
生きていくことの不思議さをしみじみ、あじわいました。
(選集で=)お送りいただき、ただただ感謝いたしております。
くれぐれもお体大切になさって下さい。   今治市  年  元図書館長

☆ 拝啓
寒さ何時までも去らず 春待ち遠しいことです。 ご健康いかがかと案じておりました。
豪華装幀本 第五巻ご恵与たまわり よき読者たりえないこと恥じ入りつつ 見にあまる光栄とお礼申し上げます。
以前 湖の本 で『冬祭り』拝読、秦さんの世界に魅了されつつも モスクワ再会でのかかわり、現実と幻想錯綜するなか読み解けないまま終わっていたこと思いだしました。ゆっくり再度拝読 よき読者の一人たらんこと念じております。
かわりばえせず恐縮ですが、郷里のうどん少々お届けしたく、お口にあえば幸いです。
お揃いでくれぐれもお大事に。  草々   周  神戸大名誉教授

* おもわずクスンと笑えた。こういうふうにでも正直に言って頂けるのも嬉しい。

☆ 雀らの藪に入りこむ忘れ雪(飴山實)
今年はいつもの入江泰吉さんの写真カレンダーと、昨年から引き続いて購入した天文と旧暦のカレンダー、それに加えて、安田靫彦の花ばかりの大きく美しいカレンダーが手に入り、部屋にいい空気が漂っています。
入江さんの雪の写真では、吉(よなばり)隠と明日香村小原の写真が印象的ですね。ただの風景写真ではありませんから。
週明けから低温と強風に見舞われ、一昨日は半日まるきり吹雪いて銀世界となりました。さきほどからようやく静かになり明るい日差しが斜めに射し込んでいます。
そちらも荒れて冷えているようですね。
ご自愛のほどおねがいいたします。   名張の雀

* 煩瑣な発送用意のまる一日に、全身疲れている。三度の食がうまく攝れず、自然、少量の、手の出やすい澱粉・糖分系の間食になる。そんなとき、戴いた鮒寿司は上等の蛋白質でかつ絶好の酒の友になる。お酒は問題なく腹におさまる、が、催眠効果が過ぎると仕事にならない。なかなか難しい。

* 明日は朝が早い。今夜はさっさと寝たいが、「糸瓜と木魚」だけは再校を遂げておきたい。明日の歌舞伎座へは、「あやつり春風馬堤曲」を30頁分ほど持ち込むつもり。
2015 3・12 160

* 早稲田の教室で小説を書かせ、小説家になりなさいと背を押し出した角田光代さんから、心嬉しい手紙が来ていた。

☆ 秦先生
京都府の文化功労賞 本当におめでとうございます。
また選集をいつもお送り下さってありがとうございます。壮大なお仕事ですね!!
また闘病されているとのこと 失礼ながら 存じ上げませんでした。驚きました。治療はつらく大変なこともあるかと思いますが どうぞ乗り切って下さい。ご回復をお祈りしております。
少しずつあたたかくなってまいりましたが、まだ冷える日もあります。お体 どうぞ御自愛下さい。  角田光代

☆ 湖へ
御元気ですか。私は元気です。
友人の急病治療があり、時間がとれると福井県へ出かけています。
携帯電話に加えて タブレットも故障し、修理中。いろいろ壊れる時とあきらめて過ごしています。
選集お送り頂き大変嬉しく、遅くなりましたが寄金を振り込ませて頂きます。  用賀  珠

* 感謝します。
2015 3・13 160

☆ 早く
元気になって下さい。  梅原猛

* ありがとう存じます。

☆ 秦様の
美学溢れる御選集第五巻御発刊おめでとうございます。 「冬祭り」はなつかしい御作でございます。
御恵与にお書き添えいただいた「風」の印、よろこんで早速鳥かからせていただきます。
昨年末ごろから印刀を少々は握れるように回復して来て折り、秦様からのお申し出は大きな励ましでございます。
取敢えず拝掌の御礼申しあげます。 要用  神戸  蕃 拝

* 本名のほかに短歌の名、川柳での名をもたれ、刻印の名手でも。「山葡萄」という快著をおもちである。鬼の民俗などに深入りもされていた。もう傘寿を通過されていて年久しい有り難い読者、とても頼みになる。もっとも私の読者の半ば近くはわたしの年齢(79)に近いか、越えておられる。

☆ 先生の
濃密なお仕事ぶりに感動とます。お体をたいせつに、日々お過ごし下さいませ。
奥様もどうぞ、御身おたいせつに!
選集第五巻製作実費を送らせて戴きます。笹塚  宏子

☆ 「冬祭り」
拝受致しました。第壱章のに「ロシアへ」から楽しみに読ませて頂きます。私には初めての御作品です。
次々にご本ができて おうらやましいような年をおすごしの事 うれしく存じます。
送料ともの実費送金させて頂きます。ご査収下さいませ。  高松市  美弥

* 東大大学院からも、選集⑤受領の来信。
2015 3・14 160

* 国文学研究資料館の今西祐一郎館長、三島賞作家の久間十義さん、歌人の松坂弘さん、もと平凡社の出田興生さんから、選集へ挨拶やご喜捨、応援を戴いた。
2015 3・16 160

* きのうは京鳴瀧の川浪春香さんから和久伝の珍しいご馳走と菓子とを頂戴し、今日は金澤の金田小夜子さんから「諸江屋」の生落雁を添えて祝意に満ちた綺麗な卓布を頂戴した。
2015 3・17 160

☆ 秦先生へ
少し春らしくなりました。「闇に言い置く」を見ては案じ喜び元気をいただいております。矢継ぎ早の選集を本当にありがとうございました。枕元に置いて、夜の眠りの前に少しずつという読みになりますが…。
卓布は演技の良い赤富士なのでお使いいただければ幸いです。お祝いが重なるようで嬉しく。ご自愛の程。  金澤  戸

☆ 秦 恒平先生
「繪とせとら日本」、ありがとうございます。
先ほど帰宅し、お腹がすいたのを忘れて 目次、そして、タイトルを追ってページをめくりました。
実は、私のただいまの関心事が、日本製のソフトパステルなのです。
明治になって西洋化のために洋画を描くことが奨められました。洋画を学ぶために渡欧した画家たちが日本に戻ってきたときに
やはり、国産の絵の具が必要になりました。その時代、明治の終わりから大正にかけて 苦労して、油絵の具や洋画の筆、そしてパステルもつくられました。
その当時から、ソフトパステルを作り続けている工場が京都にあります。今の製造者にいろいろ話を聞いて、伝えられた逸話をまとめています。
今回頂戴した本に、その時代のことがあるようでじっくり拝読できるのが、とても楽しみです。
このような貴重な本を送っていただいておりますのに、せめて、お礼状を書かなくては・・・と思いつつ今回もメールでご無礼いたします。
今、御所は梅や桃が満開です。もう間もなく、桜の便りも届こうかと思います。ご執筆の合間に、お花見なども楽しんでいただきお元気に新作に向かわれますことを心より、お祈りいたしております。  京都府  香

☆ 「絵とらとら日本」拝受しました
秦君 ご本ありがとうございます。
そして京都府文化功労賞の受賞おめでとうございます。
体調不良で授賞式に欠席された由、折角の帰洛の機を逸され残念でしたでしょう。しかし病魔と闘いながら日々のご活躍には感服しております。
国の内外ともに不快な出来事つづきですが、お互いに相応の心構えで立ち向かってまいりましょう。
御身充分労わりながらご活躍のほど念じております。ほんとうにありがとうございました。  洛北  辰

☆ お変わり有りませんか
急に暖かくなりました。
選集第五巻有難う御座いました、色々と思い出しながら楽しんでます。
随分頑張ってお疲れかと、抹茶とお干菓子を送りました、明日夕方に着く様です、お楽しみください。
無理せず、お気をつけて。  小松谷  華

* ありがとう。
2015 3・19 160

☆ この度も
貴重な御本を御恵贈賜り ありがとうございました
御礼を申し上げないまま日を経てしまい 私どものクッキーが続いてもと思いつつ 私の感謝と御礼の気持はやはりクッキーに託したく思います。
もう少し気が効くことばやお品を考えついたらと面映ゆい思いでおります。
からすのえんどうより小さく精巧な細工もののような雀のえんどうが萌え出して 今年はとても目につきます
私には 春の進み具合を見る山椒の木があります 屋上に 何十年も前に植えた苗木に数年前から花が実がつくようになりました 今は芽が出て 葉一枚 次の日は二枚と鳥の羽のように解れていきます 薬味の木の芽になるのには もう少し日がかかりそうです お忙しい先生に ひどく調わないことばで つまらないことを書きました お許し下さい
どうぞ御身 御大切になさって下さい。  村上開新堂社長

☆ 御著『湖の本』123巻を
拝受いたしました。ありがとうございます。
「私語の刻」を拝読、京都府文化(功労)賞を受賞されたとのこと、遅ればせながら おめでとうございます。
政情への慨嘆負けせず、揺すり続ければ悪政権も必ず崩れる。その通りだと同感します。根気を持って声を上げていきたい、と、あらためて思いました。
どうぞくれぐれも御身大切に。  文藝家協会理事  詠

☆ 拝復
本日は又 御鄭重にも「湖の本123 繪とせとら日本」を御恵送下さいましてマコトニ有難うございました。早速「私語の刻」を拝読致しましたが、この「自作次解」はあまたのそれに比べて非常に独創味の濃いものとして、楽しく読み終えました。
又、私事にわたりますが、私はセザンヌが非常に好きで、私の脇に飾り、毎日眺めておりますので、「セザンヌがむざむざ忘れられて行くのが、日本の、とくに洋画壇の体質衰弱の証しでなければよいが」という御言葉には深く共感しました。
どうぞ呉々も恩体調に留意なされ、 御健筆を併せてお祈り申し上げます。 敬具   元新潮編集長

☆ 本日午後
「湖の本123」拝受いたしました。二、三日前 ふとそろそろ「湖の本」の新しい巻が読めるのではないかという思いが脳裡を掠めましたが、予感が当たりました。
今日の午後、日課である夕食の買物をし、コーヒー一杯を飲むために西国分寺駅までの散歩をしようとマンションを出る際に郵便箱を開けたところ「湖の本」の入った封筒が目につきました。西国分寺駅前のドトールでコーヒーを飲みながら、早速、今巻を拝読いたしました。もちろん、全頁を通読するのではなく。目次を見て、自分にもっとも興味のあるご文章から拝読している次第です。今回は「聖母と地図」から読み始めました。
「シドッチがもたらした所持品のなかに、世に『親指のマリア』として知られる優にやさしい「悲しみのマリア」の繪があり、今も無傷に東京の国立博物館に保存されて比較的容易にみられる」の条りを目にして、何とも嬉しい気持ちになりました。(中略)
この他、淺井忠と子規とのこと、「繪のような」の一文など、愚感を申し上げたいご文章を多く拝読いたしました。
私の方は、このところある研究会のために漱石全集を再読しております。読めば読むほど漱石の偉さが分かってまいります。彼が五十で死んであれだけの仕事を残したと思うと、自分の非才に改めて深い絶望感を抱きます。しかし秦様が八十を目前に新作を書き続けておられることに深い敬意の念を抱くと同時に、勇気を与えられているような気がしております。
末筆ながらますますのご健筆をお祈りいたします。また次巻を愉しみにしております。 草々  鋼  歌人・翻訳家

☆ 我家のさくらも、
心なしか、ふっくら… 春はもう目の前です。
ご無沙汰申しております。
お健やかにお過ごしでしょうか。
今年のいかなご漁も、寒暖順の天候や環境の変化で 不漁つづき、大きさも不揃いで 出来ばえよくありませんが、季節のお便りまで少量ながら 一品に加えて頂ければと存じます。生茎わかめと、塩漬け茎わかめの佃煮 添えておきます。
先生のその後のご容体 如何でございますか。
私も 上京する機会も少なくなりました。
どうぞ ご機嫌よろしく、お目にかかれる時を待ち望みつつ   神戸市  澄  妻の同窓

* これはこれはと、三千盛のとっておきを持ち出し、茎わかめなどをお肴に頂戴した。酒・肴、すこぶる美味。

* 静岡小和田哲男さんからも「湖の本123」へご挨拶があった。

☆ 秦 恒平 様
「湖(うみ)の本 123 繪とせとら日本」を拝受しました。
多年の「繪」についての論考、興味深いですね。
ゆっくり読みます。楽しみです。  練馬  靖  妻の従兄

* こころもち遅く、入浴前に、京の「華」さんから、「辻利」の抹茶と「亀屋良永」のすてきな干菓子が二種、送られてきた。懐かしい。
2015 3・20 160

☆ 秦恒平先生
選集第五巻うやうやしく拝受。
一読者氏の「猛烈な秦恒平論」、拝読したいものです。
ただ、秦恒平論の極上は、秦先生ご自身がお書きになるに如かず、と 小生は思っております。 何故なら、今やその任に耐えうる適任者は得がたくなりつゝあるように思えるからです。様々な劣化がこの國で休息に進行しつゝあるからです。
それはともかく、秦恒平論の素材・内容のほとんどは、すでに先生日頃の血を吐くごとき言行のうちにあふれ返っており、その希有一貫の至純さに打たれて、その読者氏も、日頃の思いを激白してしまったのでしょうね。先生が吐露して止まぬ秦恒平論の断片は、きらめく金銀砂子となって 今も充満し、先生のお命とその航跡の根底に沈殿しつづけています。 不尽  昌  歌人

* 「福砂屋のかすていらこそめでたけれ底に沈める金銀砂子 昌」の一種を添え、堂々として豊かなカステラも頂戴した。

* 元、中央公論の編集長をされた評論家の粕谷一希さんが、亡くなっておられた。五月末にはもう一周忌と。存じ上げず「湖の本」を贈り続けていたのへ、奥さんから鄭重なお手紙を戴いた。加えて粕谷さんの著になる『内藤湖南への旅』と『鎮魂 吉田満とその時代』を頂戴した。堅実かつ津々と興味をそそる二册である。御礼申し上げ、ご冥福を祈る。

☆ いつしか春
先のメールはいつ書いたのかしらと思うほど、少しご無沙汰しました。
いつもHPを読みながら感心感嘆します。目の症状に苦しまれながらHP、著作の校正、新しい小説の創作、読書すべて欠かさず日々暮らしていらっしゃるのですから。怠けを看板にして暮らしている鳶には眩しいですね。
いつしか春、と言っても昨日今日は寒い天候です。
庭の木々、そして花々、競い合って春を告げています。草木の生長と草取りとスケッチ、追いかけごっこをしています。
湖の本、選集が届いて、いずれもいずれも懐かしく、少しずつ読んでいます。読んでいる時はほぼすべての他のことが世界から消滅します。
第五巻『冬祭り』の巻頭に載せられている写真「清閑寺奥山」にハッとさせられました。さりげなく、そして意味深長に「奥山」とありますが、すぐ南側には幹線道路があり、阿弥陀ケ峰? が手に取るほど近く、しかし一歩踏み込めば全く人の気配なく、怖ささえ感じる処。冬子の奥津城にふさわしい処。いつか再び訪れてみたい処です。
わたしは(京都大学在学の頃=)近くの今熊野に半年ほど住んだことがありますが、京都は何処でも少し入り込めば、やはりさまざまな意味で深い怖い処と思います。それでも心底わたしは京都に暮らしたい人なのですが、叶わぬ夢。
一昨日土曜日、高校の同期会に日帰りとんぼで(静岡へ=)行ってきました。五年以上不参加でした。女子が少なかったので皆気心しれて四方山話でしたが、亡くなった人、アルツハイマーになった人の話もあり、「頑張ろうね」と言い合って、さてそのサヴァイバルゲームの果てのゴールのことは誰しも考えたくないのですから・・笑い話にもなりません!
暖かさにつられてフラフラ、フワフワ浮かれ流れるように歩きたいと思っています。
鴉、どうぞお身体大切に。自転車転ばぬよう気をつけて走ってください。花粉症はいかがですか?  尾張の鳶

* 清閑寺へ、また正法寺へ、冬子、法子の奥津城を、どうかいたわって欲しい。わたしもまた、あの世界に生きている。

☆ みづうみ
お元気ですか。「賢夫人」への皮肉のスパイスのピリリと効いた、京都風の楽しいメールありがとうございました。
湖の本123巻、無事に頂戴しています。『繪とせとら日本』はエッセイ風のやわらかな題名の印象とは違い、内容は繪画をテーマにした深刻な日本文化論であろうと思っています。秦恒平という巨人に挑む思いでもう一度読破したいと思います。
最後の私語の刻の次の一文もしっかり受けとめたいと願っています。

……夢遊病者のように「漂ひ、只酔ひ」ながら、日本人は日から日へ毎日呑気にくらせているのだから、これでイイではないか、世界一平和で安全な國だ、國民だと錯覚している大多数に、わたしは、愛國のためにも、人道的にも、決して与しない。

エライ先生たちの言うことより、世間大多数が正しいと流布することより、藝術家の直感のほうを信頼しています。世の中で優秀とされているエリートさんたちのいけないところは一足す一が二という発想から抜けられないところであろうと思います。人間の底知れぬ愚かさが生みだす怪物を、教科書に枠づけされた優等生たちは想像できないのです。

今回の湖の本は繪についてのものだったので、みづうみが以前画家麻田浩について書いていらした文章を思い出しました。
2007年9月14日の私語の中で、こんなふうに始まっているものです。

おそろしい画境であった。
此の世界をちょっと一皮引っぺがした「向こうの世界」を画家は凝視しているのだが、凄惨というしかない。一切の物音を惨殺した地獄の静寂。……

麻田浩についてはみづうみの書いたものを通しての知識なのですが、日本で安穏に漂う生活のできなかった究極の少数派であったことは明らかございましょう。

充実した公式サイトがあり、初めてそこを訪れたときの衝撃は忘れられません。サイトを開いて最初に出てくる繪が「地、洪水のあと」で、背筋が凍りつきました。福島原子力発電所の爆発現場だと思ったのです。1997年制作なのに、今現在の日本の地獄を描いているとしか思えませんでした。この繪一枚観るだけでも、この画家が自死せざるを得なかったことがわかるのです。
この抽象画はまさか、麻田浩が未来の原発事故を想定して描いたものではないでしょうが、空恐ろしいというほかないほど福島に酷似しています。藝術家の無意識の予見としか言いようがありません。科学や政治より、ほんものの絵描きのほうが、正しく未来を見通す一例と思っています。「世の中に目明き千人」というのはみづうみに教えていただいた言葉だったでしょうか。
今のわたくしに「愉しい催し」などとお訊ねいただくのもきつーい皮肉のようでございます。3・11を境に世界の色が変わりました。「愉しい催し」に逃避することはできても、心から愉しむことなどできますでしょうか。そんな場合ではないと思っています。
発送作業ではご無理なさったことでしょう。力仕事のあとを心配しています。お仕事のあとのご休養充分にお過ごしくださいますよう願っています。   菜  菜めし上手ほかにとりえのなき妻の  占魚

* こういう時節なればこそ、真実「愉しい催し」を自身の奥から起動させるちからが、力になる、のでは。「菜めし上手」それもすばらしい。

* こんなふうにわたしは此の「私語」に私語していた、比較的最近のことである。

* 八十年におよぶ永い人生で、ひとから、「自分はあなたにとって「特別な存在でしょう、か?」と確かめられている思いのしたことが、無いではない。そんな問いにわたしは「ことば」で答えたりしない。わたしから同じ問いをかけたことも、ない。ただし、べつの言葉でもし胸の内で答えるなら、わたしにとって今生、「特別な存在」とは、現実には妻ひとりであり、と同時に、わが人生の共演者でも同伴者でもまったくありえなかったまま、わたしに、「真の身内」とは何かを骨身に徹し教訓していった遠い昔むかし中学時代の或る三姉妹が、そうだった。「シェーネ ゼーレ(美しき魂)」だった。哀しいことに、三姉妹の一人に、なにも知らないうちに死なれていた。そのことを、いま、わたしはどんなに恐れているだろう。
わたしには、親ですら特別な存在ではなかった。子の一人からは無道な裁判沙汰をしかけられた。そうそう「特別な存在」などたやすくあるわけがない。
そう確信しながら、わたしは、一人でしか立てない一つの「島」に、気が付くと何人とでも立てていると、繰り返し、云いもし書きもしてきた。、老若男女、丁寧に丁寧に大切な「身内」の思いは保ってきたという実感をわたしはもっている。

* 上に謂う「特別な存在」と此処に謂う小さな一つの島を共有して立っている「身内」とは、前者から見て格の違う別の人達を謂うのかと詰問してくる人もあった。
別ではない。第一、そういう「身内」は、自分はあなたにとって「特別の存在」でしょうなどととんちんかんを云うわけがない。妙な譬えだが里見の八犬士はまぎれない身内であり、「特別」犬士は実在していない。しかもなお、仁は仁、義は義、信は信等の個性を喪わない。真の身内はまことに重い、しかも身内という錯覚を超えた愛の関わりにしてなお「身内崩れ」の錯覚が生じることも、じつは無くない。それが微妙に難しい。

☆ 『湖の本123 繪とせとら日本』を
拝受しました。選集と並行しての「湖の本」の着実な刊行に敬服驚嘆しています。私の中では、秦さんと繪は密着しています。ゆっくりと楽しませていただきます。
「私語の刻」にある「松本さん」とは、松本道子さんのことですね。脚腰は弱られましたがいまもお元気な先輩が、秦さんと編集者として関わっていらしたことを知り、なんだか嬉しくなりました。お礼申しあげます。
どうぞお身体、呉々もお大切におすごしい下さいますように。   敬  元講談社出版部長

☆ 「湖の本」繪とせとら日本
有り難く頂戴 御礼申し上げます
球面絵画への綿密なお考え 90年ちかく使い続けた老脳には理解の届かぬ所もありますが 再読を期しております。
今から「明治初年の洋画家たち」を楽しむことにいたします。
体調 いつまでもすこやかでありますよう 心から祈念いたします。  冽  俳人

☆ 庭の山草たちが
葉を伸ばしはじめる季候となりました。
「私語の刻」を拝見すれば、ご健康をほぼ取り戻して七十九歳の御誕生日の夕餉をお楽しみになったとのこと。御健勝を何よりもお慶び申し上げます。
半世紀も前にお書きになられた「球の面に繪が描けるか」のような、挑発的で視点を自由に変えるエッセイをお書きになっておられる。このチャレンジ精神が現在まで引き継がれている。繪の世界に読者を引き込む自由闊達な精神を『繪とせとら日本』はたたえている。ざっと拝見して驚きました。
これらのエッセイを書くために、どれほど多くの本、画集を御覧になったことでしょう。家の中も本で溢れていたでしょう。こまたびもご新著の一冊を御恵贈下さり。まことに忝う存じました。平和を祈り上げます。  浩  国際基督教大学名誉教授

* 瀬戸内寂聴さん、榊弘子さんはじめ、大阪藝大、ノートルダム清心女子大、神奈川文学館、三田文学編集部、お茶の水女子大、東海学園大名古屋。南山大、日本近代文学館から「湖の本123」受領の挨拶が来ている。

☆ 拝啓
春雨の季語はさりながら天候いっこうに定まりません。東京はいかがでしょうか。ご闘病のことうかがい案じておりましたが、以前にかわらず続々のご刊行驚嘆するばかりです。
また、京都府文化功労賞ご受賞の趣 おめでとうございます。うかつに過し お祝い申し上げる機を逸したようで失礼のだんお許しください。
選集第四巻もご恵与たまわりありがとうございます。湖の本で拝読した折の感銘思い起こしながら改めて頁を繰ること楽しみです。湖の本は学生にごほうびに上げたり。回覧したまま返却なしなど笑って許しておりましたが、さすが、すばらしい函・装幀のこの限定版は知人に貸すこともできず、狭量思い知らされております。
櫻の季も間近か、奥様ともどもくれぐれもお大事に。 草々   周  神戸大名誉教授

☆ 冠省
せんせいにはますます御清祥の段 お慶び申し上げます。
「久々に一度逢いたいなあ」とお書きいただき、大変うれしく恐縮に存じます。たしか『湖の本』123の「観る意味」に出てくる山種美術館で偶然お目にかかりまして以来だと思います。三○年前です。有り難いお言葉でございます。私も五○代後半となり、編集部からは離れています。先生の御原稿に携わりましたのは雑誌『文学』八七年の「泉鏡花」特集で「文学のことば゜」に御執筆頂いて以来です。
『湖の本』では井上靖団長の訪中団に参加されたことをはじめて知りました。重要な旅行です。
何卒ご指導ご鞭撻賜わりますよう よろしくお願い申し上げます。
御健勝のほど心よりお祈り致します。 敬具  清   岩波書店

* 「世界」に小説最上徳内を長きに亘り連載したとき、頻々と我が家までお出かけ願っては酒を飲み時事を談じた、なつかしい人。まだ二十代後半だったか、そういえばわたしは五十前であった。

2015 3・23 160

* 西武で食事してきたが、体調よろしくなく。風がつよく冷え込んだ。帰りの電車で「秋萩帖」を読みすすめ、すこし気分持ち直して、帰宅。元岩波書店の高本邦彦さん、中京大、多摩美大などから来信。
また日本画家で御一緒に中国を旅した松尾敏男さんからは「春の院展」へご招待頂いた。

☆ 「湖の本」
まことにありがとうございます。この中で、私がもっとも魅かれたのは「子規と淺井忠」を論じられたところで、大いに共感をおぼえました。私も、二十代のころ、『明治の文化』研究に没頭しており、子規や漱石・鴎外などの全集を片っぱしから読み耽り、また、天心研究のかたわら 淺井忠などに注目しておりました。(拙著『明治の文化』はずっと後、一九七○年の刊行でしたが。)
こんどの論考(繪とせとら日本」)で、ご指摘の子規と浅井とのくだりは眼を開かれました。ありがとうございます。重ねて御礼申し上げます。   色川大吉   思想家 東京経済大名誉教授

* 次の選集⑥では長編小説「糸瓜(子規)と木魚(忠)」が大切に取り入れてある。差し上げられるのが楽しみ。御健勝を祈ります。

☆ 狭庭の
山茱萸の芽花の鮮黄色が眼に沁みるようになりました。本日『湖の本123』拝受、御禮申し上げます。
多彩な御論、未知のテーマについて教えていただくこと多うございましたが、多少勉強していたことでは愉しく読ませていただきました。 昭和40年代半ばから江戸中期以降の佐倉藩の文化に関わる機会があって、淺井忠ら明治にかけての近代に果した役割を考えていたことから(正岡子規と浅井忠=)面白く読みました。
中国についても東北大の法文系教授連8人程で昭和52年1月、四人組逮捕直後の西安、大同、北京を廻りましたので、今よりも本音の部分に触れられて、御文をじっくりと味わうことができました。
退院後まだ歩行困難、不自由な生活をしています。   松野陽一   東北大名誉教授

☆ ようやく
春らしい陽気になりました。湖の本『繪とせとら日本』拝受致しました。ありがとうございます。
早速、「明治初年の洋畫家たち」から読み始めました。とても興味深い美術論です。
選集第五巻の『冬祭り』も毎日少しずつ拝読しています。
どうぞ、お身体を大切にして下さい。   藤原龍一郎   歌人

☆ 謹啓
櫻花の季節となりました。いつも心にかけて頂き嬉しく感謝しています。
「湖の本123」繪とせとら日本、拝受、いつもながら言葉の妙、探求心あふれる作物、感銘いたしております。本当に大切なものを頂きありがとうございます。若き日のよき仕事、ゆっくり読ませて頂きます。
くれぐれもご自愛下さい。 敬具  府中市  杉   作家

☆ 略啓
御壮健の由 大慶に存じます。「湖の本}123巻有難く頂戴致しました。
御文中の 日本画家がすでに線を引けなくなつてゐるとの御指摘は 自分も感を同じくします。故佐多芳郎氏の繪を愛する身としては 残念です。 不備   寺田英視   前文藝春秋専務

* 群馬県渋川市の元図書館長森田比路子さん、懇篤の私信とありがたい御喜捨に添えて、地元の銘菓まで頂戴した。恐れ入ります。

☆ 湖の本123号受け取りました。
秦様 春の足音が聞こえていますのに寒さが行ったり来たりでお身体に応えておられることと案じています。
私などはもう自分の身体の養生だけで精一杯ですのに 秦様には次々とご本の出版に精を出されて感服しています。  123号も先日お届け頂きましたにも拘わらず、「繪とせとら日本」は題名にはなじみがありますのに、難解な文章が多くて中々読みすすめません。お礼が遅くなり申し訳ありません。(中略)
奥様ともどもに、お身体ご自愛くださいますように。
(予告の=)新作長編小説を楽しみに待っています。  練馬  晴

* 御自分もかっちりした小説や文藝批評を書かれ、うまつさえもう随分以前に、長い「秦恒平論」を書いて下さった方がおられる。で、最近、その方に、私の文学ないし文学活動に於ける「湖の本」のもつまたは占める意味・意義をどのようにお考え頂いていますかと質問してみた。唐突に過ぎてすこし驚かせてしまったかも知れない。

☆ 秦 恒平 様
・・・「湖の本」の私に於ける「意味」をどうお考えでしょう。

「繪とせとら日本」に添えられたこの問いに、どう答えてよいものか思案しています。そもそもこれは「問い」なのでしょうか。「私」とは、読者であるわたし榛原ではなく、質問主である先生ご自身のことでしょうから、上の文は、123巻まで達した「湖の本」は作家秦恒平にとってどういう意味をもつのか、それを明らかにせよとのことであり、それはまたわたくしに対する優しき叱咤だろうと初めは解釈したのですが、どうも腑に落ちない。なにかが違う。安穏でないものが含まれている、そう感じています。
・・・よほど疲労しています。

この言葉に揺り動かされて過剰な解釈をしてはならないと思いつつ、不安を抑えきれません。どこかで覚悟をきめておられるのではありませんか。
充分かの尺度でいえば、もう十二分に、というより、真似をしたくとも誰にもできない単独行を歩まれて、先生は遙かな高みに達せられました。本棚に収まりきれないほどの著作が、そのひとつひとつが宝物のご本が過去にあり、それらの集大成として、いま、美しき『秦恒平選集』が刊行されています。
ですが、わたしの考えでは、「湖の本」は単に先生の著作の一部であるのではなく、あえて言えば一期一会の出会いの場であると、そうおもっています。
先日、選集第四巻にふれての感想で、「あえて標題化すれば、「能の世界との近似性」、あるいは「詩劇としての能への親和」というような」ものがあると書きましたが、かんがえて、その伏線に「湖の本」があったようにおもいます。「湖の本」は、作・演出・シテそしてワキまでを秦恒平が演ずる能舞台のごときものではないでしょうか。それは一期一会の、かけがえのない場。
「湖の本」を受けとった読者から瞬時に寄せられる私的な、真心溢れる感想の数々が、そのことを証しているようにおもいます。
どうぞ、いつまでもつづけてください。一年に一冊でも、二年に一冊でもいいのです。東京におれば発送のお手伝いぐらいはできるのにと悔やみつつ、そのことをこころよりお願いいたします。  香川県  六  作家

* もしも、いろんなお声がいろいろに聴かれるなら、身の幸と云わねばならない。
2015 3・24 160

* 「無理はなさらずにと申し上げても、それこそ無理な話 どうぞ、どうぞ ご自愛下さいませ。」と新潟市の藤田千鶴さん。みなさん声を揃えてくださる。無理なく励みたいと日々願っています。楽しんでもいまして。

☆ このたびは 京都府文化功労賞
おめでとうございます。遅きに失した感があるとはいえ まさにお仕事にふさわしい賞であると存じました。
「選集」も拝見したいと思いながら お恵みいただいている「湖(うみ)の本」へのお礼もさしあげずにいるものとしては とてもその資格なしと諦めました。
どうか御身おいとい下さいますようお願いいたします。このような端書での失礼お許し下さい。 東郷克美  近代文学研究家

* おそれいります。わたくしこそ失礼をお許し願います。

☆ 「秦恒平選集」(第五巻)と「湖の本123」(繪とせとら日本)
いつものようにお送りいただき、有難うございました。
「明治初年の洋画家たち」読みました。遅ればせながら、いま、(淺井)忠が気になっています。
京都にあったのはわずかに五年ですが、この間に残した足跡について、もっと書き残されていいと思っています。「正岡子規と浅井忠」文中に土井次義先生の名がありました。本当に懐かしく名前を名ぞりました。
先づは御礼まで。 草々  北舟岡  杉田博明  作家 元京都新聞記者

☆ このたびは
「湖の本123 繪とせとら日本」をご恵贈くださり心より御礼申し上げます。
絵画の幅広いお話の中でも 正岡子規と浅井忠の関係 とても興味深く拝読いたしました。
櫻の便りが聞こえはじめ 甲府でも枝垂れ桜が盛りを迎えております
ご健康とますますのご健筆をお祈り申し上げます。  和  山梨県立文学館

* 淺井忠に注目したのは、上村松園を書きだしたころ、村上華岳に没頭したよりよほど早かった。何十年もむかしだ、黒田清輝を知った人はいても淺井忠の名も覚えていない人が多かった。大判の格調を備えていたころの「すばる」誌に先ず藝術家小説「墨牡丹」を一気に発表し、やがて「展望」に松園の「閨秀」も、「すばる」に子規と忠との「糸瓜と木魚」も発表した。その一方では新潮社新鋭書き下ろしシリーズで『みごもりの湖』が出ており、わたしは勤務生活から離れ作家として自立の日々に入っていた。
長編小説『糸瓜と木魚』はわたしが小説家に成って行く一種の精神史的断章でもあり、次の回の選集第六巻ではたぶん愛読して頂けるだろう。

☆ 日本近代における
絵画についての興味深い話、ありがとうございます。
なかなか絵画をみる機会がない私にとって、現代絵画は気になるものです。
秦さんの美術についての見識の深さに感服します。  横須賀市  敏  妻の従弟

☆ 湖の本123『繪とせとら日本』
選集第四巻との絶妙の組み合わせとタイミング、お見事。秦ワールドの芳醇、濃密、そのひみつをまさに今、惜しげもなく。一部読者の狂おしく深みゆく陶酔の渦中には当の作者ご自身も紛れ入っておられることでしょう、もちろん、小生も。
何卒何卒 御身ご大切に。   神戸市  昌  歌人

☆ 貴重な「選集第五巻」
ありがとうございます。
清閑寺の写真を拝見して、かつて『冬祭り』を携行して、清閑寺に行ったことを懐しく思い出しております。
ご自愛下さい。 新潟燕市  渡辺憲  読者

☆ 国会図書館には、
「湖の本」27号 エッセイは6号以下が欠けているようです。
10年、20年先を考えて 選集も是非と、思います。  新宿  倉  読者

☆ 選集第四巻
拝読しました中で、墨牡丹は、昔、旧繪専の先生方の若い頃を想像し、「模写」の入江波光先生の授業を思い出しました。ありがとうございました。  林康夫  画家 京都美術文化賞

☆ 書かれることが
身を刻む苦しみを伴われるなかで、良書を読むことは至上の楽しみ。目の不調を心底よりお見舞申上げます。ご自愛願います。
御作は殆ど読んで来た積りでしたが、『あやつり春風馬堤曲』は落としています。お手数をおかけすることを、ためらいますが、在庫がありましたらご送付下さい。要用。   藤沢市  澄  読者

* 書き下ろし長編の「あやつり春風馬堤曲」は、筑摩書房破産の騒ぎに巻き込まれ、宙に浮いたまま、嫌気がさし原稿を取り戻して棚上げだか何だかしまい込んで置いた。「湖の本」創刊十年の記念に初めて活字にしたので、単行本がなかった。
これは、めったにない「興味ある」蕪村追究であり、同時に卓抜なヒロインをひとりまた生んでいる。食いついて読んで下さる方には印象にのこる読書になろうとわたしは自負し期待している。

* 皇学館大、藤女子大、立命館大などから「湖の本」への挨拶が届いていた。便宜が無く送れていない大学研究室や、高校図書室、ないしは好学の先生方で、「湖の本」ご希望が有れば、わたくし文学活動の一環として既刊在庫分も贈呈します。お申し出ください。いま心底より希望しているのは、山積の過去資料等の整理や活用に手を貸してくださる若い優れた学徒の方、です。
2015 3・26 160

☆ メールをいただいた日、
わたしは熊野古道伊勢路を歩いていました。
杉の丈高く鬱蒼と茂った山道で、足場が悪い処もあり、周囲の景色を楽しむ余裕はなく、それでも菫や羊歯を目に留めながら小さな集落にたどり着きました。風が強く冷たい日でしたが木蓮や桜や、菜の花の黄色が美しく、ああ本当に春だなと感じました。これは純粋な喜びです。
わたしの庭にもたくさんの春が来ています。
昨日のHPに映画『抱擁』をご覧になっていたとありました。あの原作の文庫本二冊は、やはり映画から受けるものより重いものを突き付けてきたと記憶しています。
あの頃書いたものは推敲を欠き、鴉から批判されましたが、雑ながらあの時点では書き進めていく力はありませんでした。状況こそ違っても突き出された課題や生き方への問いは個人的には極めて考えさせられるものだったからです。
わたしは相変わらず、どちらかと言えば小説も( 翻訳のもどかしさを時に考慮しても) 海外のものが面白い思っています。せめて舞台設定だけでも非日常を求めているからでしょうか。単純な理由の一つは、図書館で借りる場合に翻訳物は読む人が限られているのか、本が汚れていないのです。汚れている本はやはり手に取れないのです。
ドイツの飛行機の衝撃的な事故、イラクやイエメンでの戦闘、毎日毎日嫌でも多くのことが耳に入ってきます。
田舎の春を楽しみつつも、地方再生とか言われても、ひっそり長閑の中に苦しみが潜んでいます、そして忘れてはならない沖縄。
東京だけ、大都市だけ見ていると・・日本は見えないと思います。
何だかまとまりないメールになってきました。
元気にお過ごしください。大切に大切に
眼の状態、花粉症が加わり大変だろうと察します。海外の小説など読む余裕があれば本を送ります。  尾張の鳶

* 思惑も思わせぶりも気取りもないメール、それが有り難い。

☆ 生きとし生ける
ものの深奥に光を当てる技巧は、私には戸惑いばかりです。
博学多識の先生のますますのご活躍とご健勝を祈念しています。いつも「私語の刻」より拝読して、多数派に「決して与しない」視点と姿勢にこころを震わせています。  京山科 じゅん  詩人

☆ (学長を務めていた=)米沢で
人気の地元のお酒( 九郎左衛門) をお送り申し上げました。お口に合えばと存じまして。
どうぞお大切にお過ごし下さい。  仙台  遠藤恵子

* この「九郎左衛門」の純米大吟醸の二種四合瓶がうまくて、意識して量はセーブに努めていながら、二日で、二本ともしみじみ呑みほしたのには、我ながら驚いた。美味い酒は、美味い。逆らえない。日本酒は、世界中の酒の中で、最も良質で美味に多彩が楽しめる気がしている。かぎりなくいろんな美味い酒に出会う。おどろく。

☆ 段々
ベッドで読書の時間がふえ 御本の届くのが嬉しうございます。
御二方、何卒 御身御大切に   大磯   福田敦江  故福田恆存先生夫人

☆ この冬は
格別お寒さが厳しゅうございましたが、ご病気をかかえながらお仕事に精励される先生に深く敬意を表したく。
一寸先になりますが ことしの新茶を送らせて頂きます。
ご夫妻のご平安をお祈り致します。   福田良子  故東大法学部長福田歓一先生夫人

☆ HPの「選集」の写真の
横のお花はもしかして 喜んでいただけたのならば、本当にうれしいです。(光栄なことと思える程です。)
お世話になった方と京都の姪に読んでもらいたく、「湖の本」5巻と106巻を一冊ずつお願い致します。お体の大丈夫な時で…。送金した金額でぜんぶ足りるでしょうか。  鎌倉  橋本美代子

☆ 仕事に一区切りつけました。
今ならまだお手伝いできそうです。できることがありましたらお申し付け下さい。
アナログ手法でしたら、ですが。   練馬  誠  歌人・編集者

☆ おからだ大切に
平凡社まで周2回顔を出しています。音楽と本を合間に。テレビはニュースと高校野球ぐらい。ほかの番組は、「スゴーイ」「スゲー」が数秒ごとに聞こえて絶息しそうになります。  さいたま市  駒 平凡社役員

* 長崎県立大、國學院大 早稲田大 八戸学院大などから「湖の本123」受領の挨拶あり。

* 九時。もう機械仕事に耐えない、目が。明日、能「井筒」みえるかな。聴く方に気を入れよう。
2015 3・27 160

☆ 花たよりの届く頃となりました
選集第五巻の御恵贈 誠に ありがとうございました。
「冬祭り」再読して 幼い時から親しんでいる場の多いこと そしてその中に身を置いているような錯覚さえおぼえました
芳江姉にも 是非 読んでほしいと思って居ります
御厚意に あつく御礼申上げます
定まらぬ御時候でございます
くれぐれもおいとい下さいませ  かしこ   京都現代美術館・何必館梶川館長夫人

* 「芳江姉にも 是非」とある。わたしも、心底 それを願っているが。

☆ 「湖の本123」落手
いつもありがとうございます。
沖縄で亡父(=島尾敏雄)の日記の修復作業に立ち会い、
奄美で亡母(=島尾ミホ)の法事をしてまいりました。
益々死者とのつき会いが多くなった近年です。  豪徳寺  島尾伸三

☆ 秦恒平様
3 月下旬というのに冷え込みが厳しい日が続きます。
この度は、『豪華限定版選集第5 巻』をお贈りいただきありがとうございました。大切に読ませていただきます。特に、5 巻の解説で書いていただいたこと、ふと思い当たることも合点がいく言葉もありました。今後に生かせたらいいと思います。
また『湖(うみ)の本』123 巻もお送りいただき、重ねてお礼を申しあげます。作品を書き、出版され続ける強いお気持ちには、心から敬服いたします。比較になりませんが、私もなんとか私なりに書き続けられるよう頑張ります。
京都府文化功労賞の受賞、おめでとうございます。今後もますます作家活動の真価が認められますようお祈り申しあげます。
「秘色」論、2 月にいつもの皇学館大学へ送りました。4 月ごろには何らかの返事があるかと思っています。
ところで、『湖の本』の存在意義について考察する、という件ですが、私は原善さんの「冬祭り」論で論じられている一文しか知りませ
ん。読者と直接の関わりを計る出版・流通面からと、作風から論じられています。テーマをいただき、これからは、その点もつねに念頭に置きながら、作品を読んでいきたいと思っております。
どうかお身体に注意されますようお願い申しあげます。   五條市  永栄啓伸  近代文学研究家

* 四半世紀できかない久しい知友の歌人から、手伝いが出来ますよと連絡があった。「婦人の友」の編集者でもあった人、何が出来るか、何か助けて貰えるといいが。もっともデジタルとかアナログとかのどっちかはよくて、どっちかはできないと。いまわたしのアタマはその意味も精確に読めない。

☆ 櫻の便りも聞かれる頃になりましたが
こちらでは梅の花もやっと綻んできたところです。庭の雪吊りも取り払われ春を迎える準備が調いましたが 今日は又 寒気のぶり返しがあり、私の風邪もすっきりせず、微熱が出たり消えたりしています。
秦様には次々とお仕事をなさっておられるようですが、御目が御不自由になられて大変な御苦労なさっていること 胸が痛みます。私のドライ・アイといわれている症状でさえカスんだり、新聞も読みにくくなって不便を感じていますのに。どうぞ転ばないように御用心なさって下さいませ。
さて一去年の九月の骨折以来お便りができませんでした。簡単にその後のことをご報告いたします。同じような稚拙なおしゃべりで申し訳ありませんが、どうぞお聞き流し下さいませ。
長年勤務しておりました小松高校同窓会では 毎年 還暦を迎える学年が十一月の文化の日前後に、ホーム・カミングディという行事を催していますが、七月の末に、小松高校と、すぐ隣にある名峰高校(ここにも勉めておりました)の校長をしている教え子が揃ってやってきました。「当時の先生方に授業をしていただくことになっておりますが、是非お願いしたいののですが…」という申し出、「先生しかおらんわ」ということでした。小松高校へ赴任して初めて授業を受け持ちした生徒さんたちで、その懐かしさもあり、渋々引き受けました。
さて、テーマはとなると、熱を込めて語れることは能についてしかありません。秦様から頂戴いたしました御本やその他出来るだけ多く読み  予定時間は一時間ということなので、能を気軽に楽しめるようにという方向にしました。「鶴亀」で(レジメの謡・写真を使い)基本的なことを。「竹生島」で表現の面白さ… 能の種類また夢幻能の構造などを 昔 授業でやった伊勢ものん゛たりが本説の「雲林院」や「杜若」で。夜の宴会までに時間があるということんので、結局二時間ほどの話になりました。
能に関するアレコレの中で、「能は何があっても日程の変更もなく、中断もしない」ということには興味を持ったようでした。一年前から予定が決まっているのですものね。「中断」に関しては、「出かかった幽霊が成仏して終わらないことには、能楽堂で幽霊がウロウロすることになり、恐いですね」にはうなづいていました。
これらをまとめることにより、自分がわかってないことばかりまだまだ有り、身体で表現することのお稽古時間がとられ、果てしない時間がかかりそうで… 少しずつわかっていけばよいかと思っていますが……。
「猩々」「草紙洗」中の舞い 「葛城」序の舞 「養老」神舞三段、「巻絹」クセ、「西王母」中之舞、「蝉丸」 「鶴亀」楽 等々、それなりに、お稽古していたつもりですが、ビデオでみると、なんだこの程度だったのかとがっかりすることが度々です。自分の動きについては本当に見えないものです。 お稽古の目的もできて、下手なりにやり甲斐があります。
さて同封の本、奥井隆『昆布と日本人』ですが、著者は、実家のある敦賀の昆布屋さんです。面白かったです。もし昆布に興味をお持ちでしたら、奥様によんでいただけるのではないかと、勝手にお送りしました。本のカバーは、新幹線開通記念としてつけてくれたものです。
これからよい季節になってまいります。秦様のお身体の調子が少しでもよろしいことをお祈りしつつ、長々とおしゃべり 終りにいたします。   小松市  八代啓子  元教育長

* よく見た目もおどろくじつに豊かに大きい昆布を送って下さる。おかげで、我が家の昆布はまさに分不相応に上等なのである。

☆ 庭のイチゲも
やっと春を告げてくれる頃となりました。
御元気でお過ごしの事と存じあげます。
先日はステキな本「繪とせとら日本」をお送りいただき感謝致します。
たのしみに一ページづつ読んでおります。 西京 望月重延  京都美術文化賞 漆藝家

* 今日、京に生きる琳派展の案内もあり、ならんだ沢山の作家名が「参考」になる。

☆ 湖の本123
「私語の刻」 いつもながら、共感、拝読。
眼の御不自由、小生の不便にも照らし、一層のご養生、御健筆を祈念申し上げます。  神戸  蕃  歌人

* 福島県立図書館、選集 湖の本。文教大 湖の本。受領挨拶。
2015 3・29 160

☆ おじい様、おばあ様
大変大変大変遅くなりましたが、お誕生日のメール、ありがとうございました!
毎年、欠かさずお祝いしてくださる大切な方々がいて、私は本当に幸せです!
今年のお誕生日は、ウイルス性胃腸炎にかかっていました。
嘔吐から始まり、下痢と熱で2 日間寝込み、症状がおさまってからも2 日間ほぼ寝たきりで、気がついたらお誕生日は終わっていました。
お誕生日に休みを取って出かけようと思っていたのですが、予想外の大型連休になっても外出できず、嬉しいやら悲しいやら。
主人が付きっきりで看病してくれたのが、彼からの何より嬉しいお誕生日プレゼントでした。ふふふ♡
5 月頭に、会社の試験を受けることになりました。現在は契約社員として働いているのですが、受かれば社員になれるそうです。契約社員といっても正社員と仕事内容は全く変わらず、違うのはボーナスがあるかないかだけなのです! だったら、私もボーナス欲い!ということで、現在は試験に向けての勉強中です。
ですが、それが終われば普段の生活に戻ります。現在は火 水曜日休みなので、おじい様おばあ様が浅草にでもいらっしゃる時にお会いできないかしら、と考えています。
写真は最近の姪っ子です。毎週短時間だけでも会いに行っては、カワイイカワイイしか言っていない気がします。もうすぐハイハイか立つかというところで、抱っこしていても激しく動くので会った翌日には筋肉痛が辛いですが、1 日経てばそんなことは忘れてまた抱っこしたいと考えています。完全におばばかですね!
それでは、桜満開のステキな午後をお過ごしくださいませ。
私は仕事に戻ります!
仕事は忙しくても、毎日楽しく元気な    亡きやす香の親友

* 元気なのが何より。赤ちゃん、できるといいね。大事に日々を。
浅草か。平成中村座がまた浅草でやるときなど、便宜があるといいなあ。米久もいいし、根岸の香味屋もいい。鰻もいいし、浅草寺裏で、久々にお好み焼きとやらに挑戦してもいい、妻も元気が出るでしょう。ハズバンドもいっしょだと愉しいだろう。
2015 3・29 160

☆ 拝復
このたびは望外にも 美しい「秦恒平選集」第五巻、第四巻をお恵み下さり 恐悦に存じました 思いもかけなかったことで まことに忝なく ありがとうございました。 著者おとり置きの「私蔵本」の中から下さったのではないかと 身の縮む思いとともに 心から嬉しく光栄に思ったしだいです
小説作品の大半は拝読しているつもりですが 近江の膳所中学出身の先師稲垣達郎先生に「みごもりの湖」は傑作であると申し上げたら 別の會で先生が東郷にすすめられて読んだが あれはよかったといわれたと仄聞し 面目をほどこしたような気持になったことを忘れません 著者も第一巻巻頭におかれているようですが 意を得たりと存じます
本日はとりいそぎ ご芳情への御礼まで申し上げます。 不乙   東郷克美  早稲田大学名誉教授

☆ 気がつけば
櫻の季節になっていました。
先日は、湖の本 お送り下さいまして、ありがとうございました。 過ぎた2册の御礼を申し上げずにきてしまいましたこと、心からお詫び致します。
121巻 122巻を戴きました頃は、伯母の件などで心にゆとりがなく、本を開いた所から、少しずつ読ませていただいておりました。今回の繪にまつわるお話も、繪が好きな私は夢中で読んでいますが、名前を知らない方も多く、繪の世界にも こんなに深い所にいらっしゃることに、改めて驚嘆しております。
先生が不覚さの石峰寺を訪ねられた折の文章に出会った時は、びっくりとうれしさでいっぱいになりました。
私も何年前でしたか、同じような気持ちになりました。7月の午後のことでしたが、庫裡で来訪を告げると、若いお坊さんが、団扇と虫よけスプレーを渡して下さいました。山には私のほかに人はなく、風の音が少し恐いくらいでした。石仏の表情はどれも豊かで、若冲さんのお墓にお参りして帰りました。
長い命をもらったので、直系の家族が一人も無い状態で亡くなった叔母の後始末も この夏頃には収束する所までようやくたどり着きました。
気がつけば櫻の季節です。 今年は上品蓮台寺の櫻が見られると嬉しいのですが。
先生も御病気と共棲、共闘のように記しておられますが、どうか、ゆっくり 御元気でお過ごし下さいませ。 改めて御本の御礼を申し上げます。 ありがとうございました。   大阪淀川区  河野能子  読者

* 愛らしい手描きの犬の顔に添えて、寄金をお添え頂いた。感謝します。河野さんは雑誌「ミマン」での虫食い詩歌に熱心に回答を寄せて下さっていた。思えば、久しいお付き合いである。
2015 3・31 160

☆ 御体調が
余り良くないと謂われる中 次々と頂く本に作家の魂を感じ励まされております こちらも83歳、ヨロユロで 寝る時間がとても長くなっています。
お大事としか申し上げられません 有難うございます。  大磯  高史明  作家

* 選集⑤に過分のご喜捨を頂戴した。ありがとう存じます。

☆ 選集第五巻を
どうもありがとうございます。
今は「繪とせとら日本」が面白く、わくわくしながら読んでいます。
手習いを忘れた造形 を読んで乱筆の自身を深く深く反省。
昨日から「親指のマリア」も読み始めました。
選集五巻分、切手代も一緒に振り込みます。  沖縄豊見城  嘉  読者

* 過分のお志に感謝します。
2015 4・1 161

☆ 秦先生
秦恒平選集第五巻『湯祭り』を御恵贈賜りまして、恐縮と感謝の気持ちでいっぱいでございます。「湖の本」の上・中・下巻の「作品の後に」も再読しました。こうして533ページの小説として読ませていただいたことに、納得し、新たな読後感を得ました。
私事ですが、去る三月十二日にお届けいただいてから、母のショートステイの日を待って、一気に読みました。三十日の午后から夕方にかけて、ボーッとしてしまう位に感激がありました。 なんと瑞々しい、官能的な物語だったことでしょうか。
『繪とせとら日本』は ゆっくりと愉しませていただき、次回作の長編小説を心待ちにしております。
四月に入りました。   練馬  もやもと・ゆうこ  読者

☆ 秦恒平様
昨日、自分の工房で資料の整理をしていた所、先生の99 6 22 付のお手紙を発見し懐かしくお手紙させて頂きます。
実は東武美術館で当時 親指のマリアの繪の前でご夫妻と会った様な気がしています。
自分でご案内しておきながらなぜ声を掛けなかったのか反省しております。
そのご夫妻は「上野の繪よりもこちらの繪の方が良い」とお話しされていました。シドッチ神父の思召しと思いました。
さて、”14 はシドッチ神父没後三百年でしたが、小日向には大きなマンション二棟建設され (切支丹)屋敷跡がも一応発掘調査されましたが、キリシタンらしい骨も三体出土しましたが、関係なく小路が続いています。 駒沢  菊池秀夫 ステンド工房

* 三体の遺骨とは気になる。地下深くの土牢に終生押し込められたシドッチと二人の日本人の最期は、わたしの新聞連載小説『親指のマリア』にも書き、新井白石がはっきりと言及記録している史実。シドッチの烈聖が望まれる。『親指のマリア』も当然選集の近い段階で収録したいもの。
菊池さんのお便り、有り難い。
2015 4・2 161

☆ メール嬉しく。
東京もこちらも桜満開、花に雨の喩のごとく、小雨の一日。
午前に郵便局から、こころもち、送りました。明日あたりお手元に届くと思います。
なにはともあれ、一番に目を大事に大事になさって、鴉本来の仕事に力傾け、そして上手に気散じを愉しんでいただければと思います。取り急ぎ 用件のみ
元気に。大切に。   尾張の鳶

☆ お元気ですか、みづうみ。
いきなり 本題です。

「執筆のためにと溜めてきた材料やノートも処分して行く」と書いていらしたので、手をあげます。
処分なんてあまりにもったいないことです。もしそんなノートがございましたら一冊でもいただけたらなあと思います。何よりみづうみの直筆のものがほしいという希望と、創作の秘密の一端を保存したいという欲求でございます。もちろん、あくまでこちらの都合で申し上げることでございますから、無視していただいてかまわないことです。わたくしの気持ちだけお伝えしておきます。
今年も桜の満開を堪能いたしました。来年の桜も春も、みづうみとご一緒に喜びたいと願っていますので、どうかお仕事とご健康のバランスをとりつつお過ごしくださいますように。
わたくし最近、一週間に一度は頭痛薬のお世話になっているので体調良好とはいえませんが、現在の環境の中ではある意味当然のことで、出来る限り自分のすべきことを「前倒しで」と、心がけています。  雨  いつ濡れし松の根方ぞ春しぐれ  久保田万太郎

☆ 繪とせとら日本
有難うございました。
「よほど疲労しています」のお言葉に胸を痛めております。
今、母のショートステイの期間しか読書ができませんが、魅力的な目次を追い ゆっくり読ませていただきます。
母は只今、101歳1ヶ月 ですの。   豊玉  裕

☆ 月様
湖の本123 「繪とせとら日本」嬉しく拝受。
くれぐれも おからだを おいとい下さいませ。  徳島  花籠

☆ 新作長編
たのしみです。
秋の橘香會は 万三郎の「定家」です。  保  早大名誉教授

☆ いつもありがとうございます。
桜の季節になりました。
京都においで下さい。お供させて頂きます。
どうぞ お大切に!!   衣笠  みち  秦の母方従妹
2015 4・3 161

☆ 今日の朝刊に
谷崎(潤一郎)の創作ノートの複写発見とありました。
「春琴抄」の構想メモもあるそうで、どのように書かれているのか興味深いです。
昨夜、(春休みの帰省先から)無事帰宅。今は通勤の電車です。
、ご体調が整いますように。   渋谷  晴

* いまは谷崎文学を「穿鑿」する気は失せている。好きな作を選んで ゆっくり読みたいだけ。何をどう穿鑿し論じてみても谷崎先生は亡くなっていて、作の上に指一本動かせない。生きてて下さればこそ、誤記・誤植の一つも直してもらえる。新刊の「谷崎潤一郎の恋文」も、目の前に美しい懐かしい松子夫人の写真こそ、「六代目」と持参されていた先生の写真とならべて一日中接しているけれど、ただもう「読む、読んで愉しむ」谷崎愛を、と願うのみ。
2015 4・3 161

* 青山へ出かける前に、尾張の「鳶」さんから選ばれた海外文学が十册あまり贈られてきた。一気には読めないが、バイアットの『抱擁』やサフォンの『風の影』や、はたまた『指輪物語』のような名作が選ばれてあるかも知れない。鳶の目を信頼していて、ながく愉しみたい。ありがとう。そして、御元気で。

* 十代目大樋長左衛門さんから、米寿と文化勲章記念の会へ招待が来た。日本橋三越。金澤で、訪ねたり、ご馳走になったり、お作を頂いたりしている。焼き物では、当代の樂吉左衛門さんとも久しく親しくしており、三浦竹泉さん、備前の川井明子さん、姫路夢前の永田隆子さんらとも、永くお付き合いがある。所蔵のやきものを、もっともっと愛玩して愉しめると佳いのにと、せかせか暮らしているのを時に恥ずかしく感じている。

☆ 秦先生 奥様
櫻の花も一気に満開を迎えた大阪です。
日頃はごぶさたばかり重ねておりますが、春になると、上野で母娘にごちそうしてくださった日のこととか、初夏になると蕗子も出演した「RIO」をこまばアゴラ劇場に観に行ってくださったことなど、なつかしく思い出しております。「RIO」で出会った岸田理生についての論文を蕗子はこつこつ書きため、今年度は完成できるとよいねなどと話し合っております。教員生活も夫は後一年、私は後二年を残すばかりとなり、両親たちも堂々と立派に老いてくれて、私の介護と仕事に追われる日々はまだしばらくは続きそうですが、視線はいつも遠くを見詰めていたいと願っています。
さて、ふと思い立って、昨日、蕗子と出かけた出先で、ジンジャーの飲み物を御見舞に送らせていただきました。召し上がって頂ければ幸いです。
春先、寒い日もあります。くれぐれもお大切になさってくださいませ。   大阪生野区  祥

秦先生 奥様
蕗子です。いつもなつかしく思い出しながら、なかなかお目にかかれない歳月がつづいております。
別便で、最近書いた論文の抜き刷りと、新聞に寄稿した劇評を送らせていただきました。劇評にとりあげた劇団「島公園」は、私と同世代の女の子2人組の劇団です。今、注目している劇団です。論文は、大阪に、大正時代にあった手話劇団「車座」と岸田理生作品とを関わらせて書いたものです。お読みいただけたら幸いです。
今後とも よろしくご指導ください。

* 娘のフーちゃん、初対面の時はまだ小さかったが、今では阪大大学院のドクター。頼もしい。
精微に華麗、富士に櫻満開の大きな切絵も、棚に飾って観てくださいと贈られてきた。ハイカラな飲み物もいろいろ。思わず声が出た。ありがとう。論文と劇評、読みます。みなさん、御元気で。
2015 4・4 161

☆ 謹呈 秦恒平様
このたびはまたもやおもいがけなく御選集第一巻をお恵み下さりまことに恭悦に存じました。先にさしあげた御礼の手紙 何やらおねだりするような結果になり恥かしく しかし よろこびました 本当にありがとうございました すぐ御礼のことば申しあげるべきところ 御作久々に読み返すことになってしまい 今日になりました。
先に記しました 稲垣先生(早大名誉教授)は、作中に出て来る「澪標」の作家の中学一年先輩で 野球をいっしょにやったこと 先生の「外村繁」という一文にあります(先生は敦賀出身で寄宿生) 先生が「みごもりの湖」をよろこばれたのも ひとつにはその縁があったのかもしれません
私は御作に導かれて 琵琶湖周辺ー五箇莊、石馬寺、余呉湖、菅浦月出などを巡り、さらに紫香樂宮、恭仁宮、難波宮などの旧址を訪ねる機縁ともなりました 素人ながら 仲間うちでは「近江通」になっているのも「みごもりの湖」の影響です。
余計なことを書きました。
どうぞお体大切になさって下さい
ご芳情にあらためて感謝申し上げます  草々不一   東郷克美  早大名誉教授

* 恐れ入ります。こういう、何気なくとも懇切な、読んでのお便りがもらえると、しみじみ 本を造った喜びも増す。

☆ 待ちわびし
櫻の季節となりました。
先日は「湖の本」をご送付、ありがとうございました。
「老松」より 夏柑糖を「お見舞」に八日 お届けできると思います。お納め下さいませ。  高石市 東野美智子  黄綬褒賞受賞者

* 繪手紙の達者な中学の後輩で、夏柑糖断面を綺麗に描いて、なかに、「お体 お大事に なさって 下さいませ」と。ありがとう。

☆ ふり返り見て花の道花の中(稲畑汀子)
写真は西行庵と吉野水分神社です。
2 年ぶりに再開された吉野山4 時間フリータイムバスツアーに参加して、西行庵まで歩きました。といっても、竹林院近くから金峰神社の鳥居前までの登り道はバスを利用したので、えらそうなことはいえないのですけれど。
観光バスの駐車場を正午に出発して1 時半に着きました。ツアーに参加するのは5 回目になるかしら。ようやく宿望がかないまし
た。
出発してから霧雨が粒の雨にかわり、谷に霧が満ちてきて自分が歩く道以外まっ白になって一切見えず、西行庵まで歩くあいだ、誰にも会わず、雨音とうぐいすやしじゅうからの声がするばかり。
西行庵へ着くと何人かいらして、桜のただなかを歩く道ながらこの雨の中を歩くべきではない道を来ていたことを知りました。
金峰神社と吉野水分神社におまいりして、もとの駐車場までくだってくるうちに霧がはれ、写真でおなじみの桜の吉野の景色が目の前にあらわれました。霧のなか満開で散りもしない山桜の山道を歩いていると夢遊病者になった心地がしました。
今年は如月の望月が蝕えましたね。
満開の桜。夜桜。満月。月蝕。ルナティックの針が振り切れそうな状況です。残念ながらこちらでは雲が厚く見られませんでした。
朝からだんだんと筋肉痛がひどくなってきて、よたよたと家事をかたづけています。
今朝はみぞれが降りました。
雀は先月ひと月、歯科医通院をしてうっとうしい日々を過ごしましたよ。こまめに診ていただいていたらこんなことにはならなかったのです…。   名張の囀雀
2015 4・8 161

* 病気が想ったより進んでいて落胆していますと、久しい友人からの知らせ、ガッカリする。お大事に。、
2015 4・8 161

☆ 高野川畔
松ヶ崎への長い桜並木、淡紅の波が小雨に煙って ほのかに流れます
その後 お体の様子 いかがですか。
先日は湖の本、ご恵与にあずかり ありがとうございました。私語の刻に、随分とお悪いよう、もうびっくり致しました。 なのに こんなに創作活動に邁進、おそろしいくらいです。たおれるまで書くというあなたでしょうが わかるのですが でも あえて体 お大事にと申し上げます
まずはお礼まで    京高野  間宮正子  高校大学同窓 もと市立小学校長

* 和紙のはがきのまんなかに繊細な色で「ちまき」を斜めに自画して、全文毛筆で美しく書かれてある。高校の頃から京展などに書作をならべる達筆だった。わたしは稀に見る悪筆で恥ずかしかった。

☆ 春光の遍(あまね)けれども風寒し(高浜虚子)
如月の望月の日の朝、FM番組「能楽鑑賞」は『安宅』でした。
頃は如月。月のみやこ。花の安宅。
今年のセンバツで敦賀気比高校が優勝し、優勝旗が初めて愛発(あらち)の関を越えました。
高速道路が名古屋から富山県砺波(となみ)までつながったときのように、新幹線開業で観光宣伝が盛んです。
横浜に住む鏡花ファンの友人は、記念館などない頃に歩き回ったきりだから、ぜひ新幹線で金沢へ行きたいと意気込んでいます。
雀はといえば、金沢駅前に県立音楽堂が開館した2001年に、邦楽ホールこけらおとし公演を観に行ってはいますが、金沢市内を観光して歩いたのは30年前の1 度きりです。都合を合わせて久闊を叙したいと思っています。
“加賀の三太郎”のうち、幾太郎と大拙は記念館が建てられ、“加賀の三文豪”として鏡花、秋声、犀星それぞれに記念館が建てられ、四高の建物は四高記念館と石川近代文学館になっているとのこと。
東大星学科出の木村栄が“加賀の三太郎”とともに四高に学んでいたことと、長女が茅誠司(むかしの東大総長)の妻になったことを知って驚きました。“加賀の三太郎”のひとり藤岡作太郎の二女(長女は早逝)を妻としたのが中谷宇吉郎でしたから。
宇吉郎と四高で同期だった桃谷長四郎は、明色シリーズ化粧品の桃谷順天館の子息で、兄が桃谷化粧品研究所所長、あによめが島津源蔵の長女だったそうで、関東大震災で就職したいと相談にきた宇吉郎は、島津製作所ならと顔を輝かせたらしいです。四高では理科乙類に入っていて、医者の家に下宿していて、アインシュタイン来日による物理ブームで、理科甲類の桃谷長四郎に力学の猛特訓を受けて、ともに東大に合格したんだとか。
同期に高野与作がいて、末娘が高野悦子で、彼女の姉が岩波雄二郎に嫁いでいるのですね。
作太郎の長男藤岡由夫が編集した『高嶺俊夫と分光学』を読みました。高嶺秀夫の二男(長男は早逝)の俊夫について、雀が理解できる出版物がこれしか見つからなかったからですが、わかりやすく研究や生涯や交友関係が書かれていて、写真も含め、ながれがうまくできていました。
俊夫はしばしば電話口で「アナザータカミネ」と応対したそうで、その高峰譲吉は「金沢ふるさと偉人館」展示の冒頭にあげられています。
あっ、森外三郎も金沢生まれなのに偉人館のリストに見つかりません。
四高時代の宇吉郎を思いながら、また、木村栄の生誕地を訪ねて、もちろん、鏡花記念館も行って。
金沢と加賀市片山津への旅行をしあんしています。
旅のたのしみは計画が半分、残り半分のそのまた半分は荷こしらえですから、いちばんたのしい時間です。  名張の囀雀

* おもしろい囀りを呉れる雀さんである。わたしの「金澤へ」という望みに調子を合わせてくれたものか。国立の文楽へ誘ってくれたのが、もう二、三十年も昔か。
2015 4・9 161

☆ ご無沙汰しております
秦先生 ご無沙汰しております。いかがお過ごしでしょうか。今年の異常気候には閉口しましたが、それでも春になったようです。長い冬でした。桜だけは平年より早めに咲いたようで 何かがおかしいような気もいたしますが。
経済面では株価だけが独歩高、これまた不思議な現象です。それでいて政治の分野では隣国の中国、韓国とは連携の機運さえみいだせず、ひたすら軍備強化、すべてが閉塞状態のようです。
私は先週フランスから戻ったのですが、20日にはまたヨーロッパ。今度はスペイン、スロベニアなどで一連のペン会議に出席するためです。今年は国際ペンの会長選挙があるため、次期会長候補をめぐり世界に適任者を求めて走りまわるといった雑用に追いかけられています。
その点先生におかれましては執筆三昧、これまた大変でしょうが、私にとっては羨ましい限りです。いつも貴重な御著をお送りいただき心からお礼申し上げます。
今回も新たにいただいた湖の本「絵とせとら日本」を抱えてうごきまわってきます。
季節の変わり目、くれぐれもご自愛のほど伏してお願い申し上げる次第です。   堀武昭   世界ペンクラブ理事

* まさに世界をまたにかけて、堀さん、活躍されている。湖の本がそんなおりのお供につけるとは嬉しい限り。
2015 4・10 161

☆ 秦先生
4月1日に本省に戻って参りました
現場の感覚とのギャップに戸惑いながら、一方で、この感覚は修正する必要は無いのではないか? などとエラそうなことを考えてしまっています。何かを遺すためにも、自分できちんと考えて動かなければ、と思うようにしています
もちろん、体と心が元気であることが大前提ですので、適度に流されることも時には必要かなぁなどと、弱気の部分も少々ありまして・・・先生には怒られそうですが。
いずにしても、新しい元の職場で頑張っています、ということを、とりあえずご報告したくてご連絡させて頂きました。
それから、もし都心に出てくる機会があり、夜をご一緒できる日がありましたら、是非お声かけてください。
とりいそぎ     宏  東工大卒  中堅官僚

* 朗報。待っていたよ。ご家族も大切に、健康でいて下さい。ちかいうちに、ぜひ会いましょう。
2015 4・14 161

* もっぱらメキシコで墨画を描いてくる京育ちの島田正治さんが、「月皓く」をおもしろく読んだと。
わたしに『風の奏で』を書かせてくれた「歴史文学」を編集していた百瀬明治さんは、病牀からの懸命のハガキに、「繪とせとら日本」への共感を書いてきてくれた。
2015 4・15 161

* 高城功夫教授、京都橘大学辻本さんから、それぞれ「湖の本123」へ鄭重なご挨拶があった。
2015 4・17 161

☆ 具合はいかがですか

秦兄 その後体調はいかがですか。
きょうは西村肇君のお声がかりで久しぶりに弥栄中学校の有志と京都パレスサイドホテルで昼食会を愉しんできました。
男性は奥谷智彦、瀬尾重宏、筒井信貴雄、西村肇、松尾良輔君と
女性 伊藤春子、内田豊子、木村悦子、松原須美、横井千恵子さんで
伊藤さんとわたし以外は高木先生の一組のメンバーで、年に数回会食をしているそうです。 過日西村君に中学の同窓会がしばらくないなぁと云っていたので誘ってくれたのでしょう。
兄の京都府文化功労賞受賞の件も報告しておきましたが、皆さん 兄の体調をたいへん心配しておられました。
内田さんらが兄あてにメッセージを書いていましたから、いずれスナップ写真が出来しだい西村君から届くとおもいます。
兄が話題の中心だったので取りあえずご報告をしておきます。
くれぐれもご自愛のうえ執筆にご活躍ください。 森下辰男

* ありがとう。男性一人、女性二人が、思い出せないが。
京都へ、いつ行けるのだろう。この疲労を思うと軽々しくは動けない。モノが確かに、クリアに見えていないのも危険で。
2015 4・17 161

* 「ペン電子文藝館」の委員だった牧南恭子さんから選集への挨拶があった。座骨神経痛で永く入院していたと。みんな、たいへんです。
2015 4・18 161

☆ 事、いろいろ
慌ただしく日々が過ぎていきます。
お身体の事、鴉ご自身に限らず奥様のご様子、いずれもいずれも良い方向に向かえますように。
昨日、姑が介護施設に戻り、少し息抜きしたところです。明後日にはシンガポールに発ちます。荷物と言っても紙おむつや粉ミルク、おもちゃなどで・・特別の支度もありませんが、済ませておかないといけない用事もかなりあり、気忙しいです。
二人目の孫の誕生は喜ばしいこと、しあわせなこと。
同時に容易に語れない事情も。それでも殆どのことは挫けず努力していけば道は拓けるはずと。
自分に限っていえば一人の時間を呼吸したい、書きたいと。
どうぞくれぐれもお身体ご自愛ください。   尾張の鳶

☆ 無事、
手術を終えられますよう。
お二人とも、どうぞ大切になさって下さい。  桃
2015 4・19 161

* 家を出がけ、青柳空泉さんから十本もりっぱな筍を送って頂いた。ご近所へ分けているひまもなく病院へ。

☆ 聖名
雨が良く降る春です。
竹の子がが喜んでおります。
本日 掘りました 100本も…
今住まいする「念称寺」の裏山の竹の子
ご賞味下さい、太くて柔らかいです。
少ししか食べられないでしょうけれど……春をお届けします
皆様、近所に  おわけ下さい
ご健康 祈念致します。   西尾市  青柳空泉
:
* 京都市藝大、名古屋大、京嵯峨の田村由美子さんから「湖の本」受領の来信。
2015 4・20 161

☆ 花水木の咲き溢れる季節です。

みづうみ、お元気ですか。
みづうみのこと、奥さまの手術のこと、色々心配しています。心配せずにはいられません。
申し上げても無駄とは存じますが、どうか行政のサービスでも個人的なお手伝いの方でも、うまく利用なさいますよう願っています。
最重要のご健康と文学のこと以外は全部手抜きなさいますように。
生活を変えるご決断を。
家事や発送作業をお二人だけで全部するというのは、無茶なことと思っているのです。  蜆   すり鉢に薄紫の蜆かな   子規

* 「無茶」には相違ないのだが、無茶を通してきたことにも、執着とは云わないが愛着がある。そういう生涯なのであろうと。
2015 4・22 161

☆ メール有り難う
没頭出来る仕事があるのは幸せですね。
今月26日に婚家の父子の23回忌と3回忌法事の施主として、義弟妹達への連絡や準備で多忙に過ごしています。この二年は波乱万丈でよく体が持ったものと、我ながら感心。
新しくした家では、二世帯食べ盛りの孫がいての4人家族になり、おさんどん婆ばですが、賑やかになりました。
周辺の身近な友人達が病に侵されて、他人事ではないですが、幸い、今の私は歳なりに健康です。命短しの歌が頭をよぎります( ^o ^)
今は弥栄(中学の頃)の友だちが揃って会う機会は、もはやそれぞれの都合上ありませんが、メールなどで気兼ねの無い長話が出来る、みな良き友です。
久しぶりにご近所のお友達の誘いで、岩波ホール「パプーシャの黒い瞳」というジプシーの女性詩人を描いたポーランド映画を観てきました。やはり映画は好きです。  泉

* 一つ若い中学高校の後輩、ご主人の三回忌を迎えられたのは気の毒だが、「歳なりに健康」とは、ま、めでたい。永年のスポーツ婆さんだった功徳かも。お元気で。
2015 4・24 161

☆ 御元気で
暫く、ご無沙汰でした。
無理をされているのではとHPを見ましたら、奥様の事等で大変おつかれの様、気掛かりです。
数日前から咲き初めました 写真で、少しは癒されるかな! 匂いの送れないのが残念です。
私は暖かくなって少し元気になりました、 今日は暖か過ぎて!
くれぐれも奥様ともども体調にご自愛下さい。先日の清水寺の夜景も送ります。 京渋谷  華

* たっぷりと大きな、白牡丹。
こんな夜色にぬれた清水寺、見たことがない。ありがとう。
2015 4・27 161

☆ おじい様のブログで、
おばあ様 入院されていたと知りました。体調はいかがですか? 前と同じ手術だったのでしょうか。この間の、痛そうだった腕を思い出すと、心配で落ち着きません。どうか、術後の経過がよいものでありますように。
気がついたら桜が散っていました。毎年、家の近所で咲く八重桜たちを楽しみにしていたのですが、会社で受けるテスト勉強をしていたら、すっかり忘れてしまったんです! 来年までお預けです、残念。
ゴールデンウイークも仕事があるので、しばらく楽しいことは後回しです。
時間がある時に姪っ子と遊びながら、お仕事頑張ります。
それでは、会社にいってまいります。  馨  亡きやす香のお友達

☆ 大事なくて安心。
昨日のうちに家事も片付けていた今日は、気分転換に井の頭公園へ。
連休の谷間、桜の散った後の新緑の公園は、思いの外人も少なくて、オーボエを練習する音が木陰から流れていました。
どうぞお大切になさって下さい。  桃

* ご心配かけました。ありがたく。

* 石神井公園fうちからも近い。
わたしたちも今年の櫻は、墓参のおりに青山で盛りすぎを眺めただけ。
連休のうちには、石神井池に並んだもう一つの、三宝寺池へでも、久しぶりに電動自転車で走ってみるかなあ。以前は普通の自転車で四時間も、時には五時間にも及んで走り回れた、多摩川の向こうへも、荒川の向こうへも、所沢の奥までも走れたが。
そう云えば、昨日、なみの自転車で小一時間、黒目の下流から落合川ぞいを上ってきた。久しぶりで気持ちよかった、が、終始視野は潤んでいて、なにひとつクリアに見えなかった。危ない気もした。道も人も車も、おおよそ何でも判別はできるのだが、まるで潜水しながら走っているようで風のそよぎは心地よかった。
2015 4・30 161

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