* 「私語の刻」が永すぎたなあと思う、私語と謂うより「樂書き」なんです。政権を譏っているより衛生的。やがて正午。朝、口にしたのは、和菓子一切れと熱い煎茶。腹は、空かない。
2021 1/12 230
* なにしろ ガンバリ抜くしかない今日この頃、多少シンドクても、時節柄の運動不足からくる栄養失調と思い、あきらめている。幸いに、生活費を惜しんでいるわけでない。
高校の頃、日に15円の昼飯代を親にもらい、昼飯は食わずに金を貯めて、創元社刊の「谷崎潤一郎作品集」六巻を手始めに買った嬉しさ、よく 覚えている。また出始めた角川書店版の『昭和文学全集』を、横光利一の『旅愁』初売りから全巻、小遣い貯金だけで買いそろえたのも思い出す。なぜだか「秦 の一生飯」ともあだ名されてながら、「食を抜いて本代を貯める」のが生き甲斐のような青春があった。大学で出会った妻とのデートも、ひたすら「京都」を歩 く歩く歩くだけ、せいぜいが嵯峨や鞍馬や稲荷へ郊外電車で、あげく、廉いラーメン屋で、卓にあれば味の素をたくさん振りかけて食うのが、ま、精いっぱい だったが、十分だった。
* 五時前。自然薯を磨ってもらい、外国産らしいソーセイジを少し切ってもらい、国産の甘みのワインを少し、夕食を終えてきた。とくに相撲にも惹かれず、機械の前へ。
使用していない、というより使用法ののみこめてない大きなスクリーンの機械をいじっていたが、何を納得したかということもなく、時間を潰していた。25 度暖房していても、脚が冷える。高城さんに戴いた織りの膝掛に助けられている。冷えるとかすかに頭痛もする。一年で一等寒いのは二月が常識だった、常識通 りだと今年の二月には恐れ入るだろう。
2021 1/12 230
* 小豆粥の雑煮を祝った。お正月さんが行かしゃる。
2021 1/15 230
* 下痢しようが、栄養と熱とは敢えて服すべし。食べて。酒も、避けない。
2021 1/15 230
* ヴァーッと街へ出て、帝国ホテル地下の中華料理か、三笠会館のステーキか、上野へ走って天すずの天ぷらか、浅草米久で贅沢にすきやきかなどと思ったりする。すこしヤケ気味ではある。コロナ禍はまだまだ嘗めてはいけない、絶対に、と思っている。
2021 2/14 231
* 大事にしてきた「獺祭」を、 吉備の人 お元気であれ、お変わりなくと切に願いながら、有り難く嬉しく戴く。
2021 2/27 231
* 妻や「ま・あ」が起きたなと気づいてからの朝寝はこころよい熟睡になる。 朝酒というほどでないがちっちゃな角の桝で二つほど呑んで、朝飯は入れない、午にま近いのだから。こころよいテレビ番組には恵まれない、いきなり不快にな り、二階へ来て、手をついて待っている削り鰹をふたつの革ペン皿にわけてやる。感心するのは、お互いにおとなりの皿へ手や口を出さない、しっかり礼を心得 ていて、呉れる物なら何でも構わず飲み食いしてくる安官僚どもとは大違い。
2021 2/28 231
* 過剰なほど下半身が冷たく寒いと感じるのは、蛋白脂肪炭水化物みな栄養を摂ろうとしないからよと妻は云う。ちがいない。からだが求めてないのもその通 りで、いろんな意味で不順なのだ。妨げているのはほかならぬ「私」にちがいない。バカげている。カマロンの叫ぶ歌声を瀧に打たれるように聴きながら、目を つむる。黒いマコが、階下へ降りましょうと脚をつつきに来た。正午。
2021 2/28 231
* はやめに夕食しておいた。思い切って、目といっしょに、身体ももう休めていいのだが、久しぶりの「校正」という作業に気は弾んだ。これを待っていた、が、疲れもした。
私の食欲のために いろいろ手を掛け工夫して、食べさせてもらっている。今夕はちらし寿司と蛤汁だった。獺祭も戴いている。体重を減らす必要はないので、60キロを回復したいと思っている。
一等太り返ってた頃は、肋骨がどこなあるか分からなかった。今は仰向いて寝ていると、胸に肋骨の下辺がはっきりと深く手に触れる。腹部は肋骨の下へしっかりと沈んでいる。これは、佳い。これは維持したい。
2021 3/2 232
* 馬渡憲三郎先生より、リッパな文旦を沢山頂戴した。有り難うございます。
2021 3/5 231
* 朝は、紅茶二杯、煎茶二杯だけ。なにも食せず。
2021 3/6 231
* 九時へ迫って行く。晩食後に、のどが裂けるかと想う喉灼けがあり、龍角散の粉をつぎ込んで躱し得た。野菜ジュースを呑みに、もう階下へさがり、やすむ姿勢になろう。
2021 3/6 231
* 午には、ささやかに無事結婚62年を自祝、吉備の人に戴いて愛蔵、今日を待っていたもう一升の名酒「獺祭」で乾杯する。「マ*ア」 にもたっぷり削り鰹をあげましょう。
* 昼食を 妻と、削り鰹の 「マ・ア」ふたりとで、ひっそりと、祝いかつ味わった。赤飯、獺祭酒、それだけだった、が、それで佳い。雨も上がって明るく、暖かい。
2021 3/14 231
* 二人と 「マ・ア」ふたり とだけの ささやかな午の祝儀だったが、お酒が旨かった。
* 夕食には 和加奈の寿司と刺身を 破格の値でいいからと頼んである。いちばんのわたしの願いは、新鮮な脚長の蟹か大きな伊勢海老なのだが、そんなのは此 の保谷のお寿司屋さんには頼みにくい。コロナ禍が過ぎれば、銀座か日比谷へ出かけて「きよ田」か「すし幸」でと、今は夢見ておこう。
2021 3/14 231
* 贅沢なほど選んでもらった「刺身」のいろいろで、満腹し、こころよく酔った。
2021 3/14 231
* うまいお酒を楽しんだ。 今夜は、早々に横になり、好きなだけ読書して寝入ってしまおう。
2021 3/14 231
* 酒が切れ、セイムスへ走ってちょと仕入れてきた。洋酒をダブルで二盃ていどで、機械の前で行儀良く寝入っていた。
2021 3/29 231
* 糖尿病は、朝晩のインシュリン注射も朝不要、晩は半量に減らされるほど、良好のようでした。なにしろ胃袋を全摘しているのだから、糖尿の改善には絶対的であった。
ま、これからの問題は、日々に寄せ来る「老いボケ」「もの忘れ」です。はっきり自覚して強気に対応することに。
* 櫻は、もう何処も色あせていた。
銀座へ車で出て、三笠会館で食事し、中華料理と紹興酒とを少しく奢り、帰りは電車を避け、家までタクシーを遣った。銀座は、かなりの人出だった。油断はならないなと感じた。
2021 4/2 232
* 京都の橋田有子さん(亡き橋田先生のお嬢さん)、京の薫り高い若筍をたくさん贈ってきて下さった。ありがとう存じます。
* 美味しく、筍を若布と煮て、また甘皮を鰹と和えて、頂いた。主食には精白の好きな絹漉し豆腐を。酒が旨かった。
今日は「湖(うみ)の本 152」の初校に精出していた。「151」の送り出しがいつ頃になるか、まだ分かっていない。その所要はまだ残っている。
コロナはちょうど去年の今頃にもう火の手をあげていた。安倍内閣は途方に暮れたように末路を辿っていた。
2021 4/4 232
* 毎週水曜に生協からいろいろ妻の買い物に加わって清酒(四ないし五合瓶が、二、三本)・添え物のワイン・ビールが届く。清酒は飲めば一本は行ってしま う、が、なんとか二日保たせよと。このごろは、一日半かナ。そして少しでも飲むと、30分から2時間ほど寝入ることもある。それが良いのか良くないのか、 分からない。だいたい、二本しか来ないと日曜か、三本でも月曜中に無くなって、ワインやビールで水曜まで、繋ぐ。足りない時は自転車でセイムスへ走り、気 付けの安い洋酒を買ってくる。酒肴は概して不要。
* 何と無く 立処皆真 というより 皆脆 という頼りなさ、宜しくない立ち方。
夕食して、またそのまま 十時まで寝入っていた。
2021 4/7 232
* 井口哲郎さんからすばらしい蜂蜜の大瓶、静岡の さんから名品の新茶、村上開新堂さんから逸品のクッキー大缶を頂戴した。
2021 4/27 232
* 昨日、投げ入れの広告で(滅多にしないことだが)各種揚げ物(フライ)全種を一つずつ電話注文すると、あっとも云わぬ間に配達された。残念ながら、一本五百円近い海老フライの海老は海老らしかったが、牡蠣フライもトンカツも、あれこれ皆、いささか辟易して終えた。ジャガイモを細く揚げたビヤホールで出てくる細いのが生(き)の味で一等馴染んだ。
ごく、たまにパイを頼むが、生協で買うのも同じく、今二つも三つも物足りない。結局、贔屓の「和加奈」寿司、刺身、太巻きがいい。とにかく、日々に何を食べるか、食欲の貧相に弱る。
2021 5/3 233
* さ、五月場所のしめくくりを観ながら、京・古門前の「おッ師匠(しょ)はん」に戴いた「お茶漬け鰻」で元気をもらおうか。明日は何ヶ月ぶりかの築地通いだ。要心に用心して出掛けたい。
2021 5/23 233
* 夕食後、九時近くまで寝入っていた。少量の酒でも深く酔うようになった。心がけて、酒からすこし離れるようにしたが良いと気付いている。さりとても食はすすまないのだ、からだに熱量は欲しいが。
* 京都から、観るから美しい大きな賀茂茄子や青唐辛子が相次いで送られてきた。妻が、大喜び。私は、見た目と手触りとを、ご馳走になる。感謝、感謝。
2021 6/11 234
* 寿司の和加奈へ、大とろ 中トロ 海老 海栗 に限って、刺身で届けて貰った。歯に触らず、栄養価もありことに好きなモノだけ。酒の「英君」も美味かった。風にそよぐ枯れた藁のような躰が、やや起って目覚めた気がする。
そのまま寝入らず、楽しんで読んだ。『赤と黒』と『悪霊』とが悠然拮抗している。ヘドのモルゴンが竪琴弾きのデスと、船に乗った。永い旅がはじまる。ホビットのビルボ・バギンズとドワーフの御難つづきの旅は、ワインの空樽に助けられて窮地を急流のはてへころげ落ちて行く。
今度の「湖(うみ)の本 綽綽有悠・コロナ禍と悪意の算術」は、文字通りのエッセイ集になってくれた気がする。
そして『新約聖書』の基督教がムズカシい。禅宗や浄土宗の経や般若心経ならなんとか掴まってついてゆけそうに思えるのに、神と神の子イエスに依るパウロの信仰者達への教えの手紙が難しい。
2021 6/16 234
* 近々の「父の日」を祝って、建日子、「レミ・マルタン」を贈ってくれました、ありがとう。
2021 6/17 234
* 心用意もないうちに駆け込むように明日、桜桃忌、私には二度目の誕生日。翌日が父の日と。建日子が「レミ・マルタン」で祝ってくれている。さて、明日は、その「桜桃」だが。手に入っているか知らん。
2021 6/18 234
* 夜十時。 今日は、朝の「ポストへ走り」以降は 発送用意をほぼ仕上げながら 続き物の韓ドラ「トンイ」を楽しみ、一日中 レミ・マタン、日本酒、ワイン、ビールを「つまみ呑み」しては酔って横になって寝入っていた。湯をつかったが、とてももう「長湯」にからだ耐えず。
とにかくも、よく寝て寝て一日暮らしました。
2021 6/29 234
* 昨日 高麗屋から、今朝は京都「シグナレス」の森野公之さんから、それぞれに珍しいお菓子を戴いた。感謝。
2021 6/30 234
* 京の横井千恵子さん 京漬物を多彩に、 石川小松の八代啓子さん 金沢の珍菓をいろいろ、贈って下さった。感謝。
2021 7/1 235
* 西村テルさん 珍しい冷菓を沢山、小瀧英史さん佳いお酒を三種 贈って下さった、感謝。
2021 7/3 235
* 横井千恵子さんの送ってくれた京のお漬物、なかで私が、煮てあれば、幼少來親の敵ほど嫌いな茄子の漬物の香のよさ口当たりのよさに惚れ惚れと旨い酒が呑めた。なんて妙なんだろう。
煮た茄子が出ると私は怖気をふるい、母に、口へ押し込まれたこともある、私は泣きわめいた。幼稚園の給食に出た時も、先生にガンとして食べさせられた。大泣きに泣きながら口に含み、呑みこんだ。
ところが、わが家の向かいに、同年で、同じ馬町の京都幼稚園に通った石塚公子も茄子が嫌い、そして「ハム子」のいわく、ポケットに隠して食べなんだ、そして捨てたわと嗤われた。二の句が出なかったそんな昔昔を覚えている。が、漬け物の茄子は好きだった、香も歯触りも味も。京の漬物を戴いたと聞くといの一に茄子があるかと妻に確かめた。旨いのだ、香も味も。千恵ちゃん、ありがとう。
2921 7/3 235
* 元岩波の高本さん、蟹など色々の缶詰を、京山科の詩人あきとし・じゅんさん吉富のいろいろの和菓子を贈ってきて下さった。感謝、感謝。
四国今治市の木村年孝さん、蒲鉾の多彩な詰め合わせを、下関の大庭碧さんも多彩な和菓子を贈って下さった。感謝。
2021 7/4 235
* いろいろの蒲鉾をぶつ切りに出汁に煮だして、ボロボロの歯に優しい白豆腐を煮たのが、美味かった。たくさんは食べられない、それだけに少し贅沢になっても美味く食べたい。
2021 7/5 235
* 長田渚さん、ビールとジュースとのぎっりつまった大箱を贈って下さる。感謝感謝。 2021 7/7 235
* 吸い取るように瓶の酒を飲んでいる。明らかに旨いと容認して喉へ流している。そして確実にそのせいと思うのだが横になり本を読み出して十頁ほど進む内に寝入っている、もう夜中か、明け方かと驚いて目覚めて、実際は二時間と寝ていない。
酒がわたくしの老いを早めまた深めるなら、利くうちに抑制したが良いか、とと、思っている、いや、思いかけている。二十一日に一回目のワクチン接種と予約できている。この為にも、と、思いかけている。
2021 7/10 235
* 紅書房の菊池さん、大阪の井土厚子さんから、洋菓子を戴く。感謝。
2021 7/10 235
* 国際ペン・日本ペンの理事、堀武昭さんから銀座の涼菓をいろいろに頂戴。有り難う存じます
2021 7/12 235
* 神戸の岡田昌也さん、えり抜きの名酒四種をご馳走下さる、感謝感謝、すぐさま一本頂戴した。酒を遠ざけるとよろよろし、酒を戴くとシャンとする心地。我れ勝手の感想か、どうか。
2021 7/15 235
* 尾張の鳶、京の南座脇から私の好きな鰊蕎麦そして味佳いじゃこを送って呉れた。懐かしい味わいをひととき温かに楽しんだ。感謝感謝。
もと筑摩書房の日比幸一さん、豊潤の大きな桃を六つ送って下さった。感謝。
2021 7/27 235
* 私から注文して取り寄せた夕食が心ゆかず、そのまま寝入って八時ちかくまで。機械をやすませて、引き続いてもう本格に寝入りたい心地。
2021 7/28 235
* とはいえ、仕事のほかは、寝入っているか、レーデルル、ライラ、アストリンのモルゴンを尋ね行くはるばるな旅に同行していた。
かすかな寒気を背に感じ、終日、体調に落ち着きがない。
神奈川の高城由美子さん、山梨県立文学館長および中野和子さん、そしてお城学の小和田哲男さん、作家・エッセイストの稲垣真美さんのおくったばかりの「湖(うみ)の本 153」への有り難いお便りを戴いた。高城さんからは香りも甘い桃も頂戴した。
2021 7/30 235
* 神奈川・鎌ヶ谷の篠崎仁さん、甘い梨をたくさん下さった。感謝。
* 四国土佐に根のある 今は千葉の胡子史子さん、いろいろの和菓子に副えて、コロナ禍にぜひ御用心を、ツテが有ってと「FDA 韓国認証済み」のしっかりしたマスクをたくさん送ってきて下さった。私は、郵便局やポストへももとより、家の中でも夜中でもマスクをはずさない日々。息苦しさというのを特に感じない、暑苦しいとも思わず、むろん、今もマスクしている。感謝。
* 埼玉所沢の藤森佐喜子さん、いつものように選りすぐった涼菓をいろいろ送って下さる。感謝。
2021 8/3 236
* 京。山科のあきとし・じゅんさん、「たねや」の銘菓を贈って下さる。感謝。
* 今日は午から、食も弾まず、寝入っても、本も読めず、寝入っても、寝入ってもからだはヘンに硬く、休まらない。九時半。このまま今夜は寝入ってしまおう。
2021 8/4 236
* 道灌橋村上開進堂の山本道子さん、すてきな美味しい杏のケーキ菓子を、たっぷり下さった。夏場の食事どきにじつに有り難く。まるで取り合わせたように、四国今治の木村念孝さん、名産の蜜柑ジュースを私にでも重いほど大きな箱へぎっしりと送って下さった。感謝感謝。
2021 8/5 236
*四国丸亀市の大成繁さん、思わず唸ったほど美味しい純国産材料での讃岐饂飩を、大きな箱にたくさん下さった。何よりも真っ白な「うどん」そのものの旨いのにビックリした。出汁も素晴しい。ありがたくご馳走になっています。
2021 8/6 236
* 仙台の さん、立派な大房のマスカットを下さった。感謝感謝。社宅で、茶の湯の初歩の作法を教えていた昔から五十余年、建日子が生まれる前だった。
2021 8/7 236
* 群馬の都沢しづえさん、主食にもなる軽快のラスクをたくさん、下さった。感謝。熊本の武田昌憲さん、たくさんな冷菓などを下さった。感謝します。
2021 8/10 236
* 明け方 喉を刺す痛みを前兆にかすかに血痰を点じた猛烈な「苦渋*苦汁」がこみ上げた。近来何度も体験して、またかと思ったが、その辛さはもの凄く、手洗いで吐いた。それじたいは大層なことでなくても、その突き刺す苦みのきつさはガマンならず、まさに居たたまれない。他の体部には、腹も胸も特別なにも感じていないが、喉から口への苦い痰汁には跳び上がるほどの苦痛がまじる。
何なのか。胃袋は取り払って残っていない。胆嚢も切除されているが、やはり肝胆系の苦渋で苦汁なのに相違ない。吐いて、含嗽いして、喉を洗った上で粉の龍角散を一匙喉の奥へ投げ込み、それで、いつも治めている。顔の曲がりそうな苦さのほかに苦痛はない。しかし苦痛は強烈。
原因は、就寝前の多少の飲み食いがひびくのだと経験的に言い切れて、酒であるよりもかなり顕著にワインが禍をするらしいと何度かの記憶と自覚とから見ている。昨夜ももう深夜、ヤルかなあと案じながらワインをダブル・グラスで二盃飲んで、寝た。実に覿面に、襲われたのである。
2021 8/13 236
* 写真家の近藤聰さん、「東村山」の旨い地酒一升下さる。嬉しく戴いている。
2021 8/17 236
* 二期胃ガンで胃と胆嚢を全摘した二○一二年三月以前、最高時私の体重は86.6キロ有った。術後ちょうど20キロ減って、その前後で九年半、最近まで推移していたが、今朝、30キロ近い減少で、56キロ台に初めて落ち込んだ。
「食べない」「食べられない」という悪ヘキがこの一、二年に頑固に居着いて、コロナ籠居の昨年からは栄養失調気味に体力が沈みきっている。高校時代から、十分貧しかった新婚の頃も、だいたい60キロで永く推移し、壮年、初老のころからは太り過ぎていた。60キロが理想だなと満足していたのに、割り込むというのは芳しくない。帯同してか、それが原因でか積むような疲労にいつも襲われて、この真夏に暑いどころか肌寒さに着重ねたりしている。顕著に栄養失調なのだと思う。「美味い、旨い」という快食から甚だしく遠ざかっている。危険なことだ、が。
2021 8/18 236
* 岩手の渡部芳紀さん、冷蔵した「なまうに」の大瓶を三本も送って下さった。明日には生協の酒が届くはず、楽しみに。酒はよろしからずと妻は制するが、私は、日に三、四合までの酒は、確信的に自身の健康に良い・宜しい・病害を抑え遠のけてくれていると思っている。
2021 8/24 236
* 逼塞の屈託で酒量が過ぎ、と謂うか、寛ぐつど手を出しては、たちまち寝入ってしまう。よいことではない、が、自儘なリクツをつけてしまう。極度に食のすすまないのの埋め草ですよなどと。肉も魚も野菜も飯も口に入らない。精製された例えば讃岐饂飩や鰹をふった冷や奴などを食している。歯が、上下とも無いに等しく、大概は、呑むように食している。一流の職人顔して旨い美味いと「安売り」の味噌汁など、一度で失望した。
浅草のすき焼き「米久」上々等の肉の味を、ときどき、渇くように想い出す。あの店はよかったと、恋しいほどの何店かが記憶にある。京都なら「千花」。
東京ではことに寿司の銀座、前の「きよ田」が懐かしい。代の代わったあとは、まだ知らない。
もう そうそうは「歩き」回れないナ。近い郵便局ポストへ軽々だった自転車が、帰りの上り坂で行き詰まり、牽いて歩いて登るようになっている。家の二階・階下の上下はまだまだ苦もない。
2021 9/4 237
☆ 急なハガキで失礼します。
毎年枯露柿を送って頂いていた山梨の農家さんに(岩下さんと言います)ブドウを直接送ってくださるよう頼んでおりました。九月になったらゆっくりと思っていましたが九月四日から送り始めるということをうっかりしていました。いきなり急に到着したら申し訳ないと思いあわててこのハガキを書いています。
右のような次第です。届いたらどうぞよろしくお願い致します。長い間お手紙も書けず失礼していました。
明日また検査日ですがたぶん何ともないでしょう。これが終わったら多少はゆっくりできると思っています。
今日は一日雨、比較的涼しい日でした。コロナはどうなるか分かりませんが、せめて秋らしい日が待たれます。どうぞお大切にお過ごし下さい。奥さまにもよろしくお伝えください。
取りあえず右。 九月二日 横浜 港北区 宮下襄
小さな(機械字)で申し訳ありません。何とか(大きく)直そうと思いましたが 全然、何ともなりません。
機械扱いもダメになって了った。 (と、手書きで)
* 恐縮です。
宮下さんは私よりなお一、二歳も長者であったと思う。お大事に、お元気で。
2021 9/6 237
* 昨日の段階で有り難い太鼓判の私の健常を支えているのは、その是非は判断しかねながらも、毎朝欠かさないサプリメントが助けてくれているのかと思い至っている。
DHA 4 銀杏剤 3 ウコン 3 スッポン 2 黒酢 1 アリナミン黄 2 アリナミン赤 2 ルテイン 2 乳酸菌整腸 3 大腸ガード 3 時には バファリン ルル ロキソニン 喉のために ジキナ 龍角散。
糖尿のための インスリン注射は もう20年続いたが、昨日ドクターは中止、薬剤に変更と宣告。そして 尿通補助剤 1。
「からだのため」と自ら信頼しているので、この日課は欠かしていないし、苦にしてもいない。
昨日も、まがりなり、へとへとでも6000歩近くを 歩いてきた。診察を何時間待つのも耐えていた、読書して。
* モンダイは、蒸発したかと思うほどの食欲の払底。酒は、呑めるが。
も一つ、急を要するのは 検眼 そして眼鏡新調。 もう視野は一面に霞んでいる。
* これが、この何年ものわが健康管理と、記録しておく。
記録したとたんに、なんとも腹具合がよろしくなく、シンドい。
2021 9/11 237
* 横浜の宮下襄さん、トマトほども大きなマスカット色の葡萄をたくさん送って下さった。感謝。
2021 9/11 237